【プロ庭師おすすめの脚絆11選】正しいつけ方や効果、初心者にもおすすめの商品をご紹介
2023/07/12
草刈り機やチェンソーなど、危険を伴う道具を使う作業時に、足を無防備にさらさないよう身に付けるのが脚絆です。足の保護に役立つ脚絆ですが、疲れの軽減や異物混入を防ぐなど、ほかにもメリットがいろいろあります。作業時だけでなく、登山やサイクリングなど、使うシーンも様々です。
そこで今回は、脚絆について目的や効果、選び方などを解説していきます。プロの庭師がおすすめする、初心者でも取り入れやすい脚絆も紹介していくので、ぜひ最後までお読みください。
目次
脚絆とは
脚絆は、すねを覆う布や革でできた装身具のことです。読み方は「きゃはん」もしくは「けはん」で、ゲートルとも言います。すねや足首などのケガを防いだり、ふくらはぎを締めることで疲労を軽減したりと、さまざまなメリットのある装備品です。
庭師の伝統的なスタイルに、股引に地下足袋を履いてその上に脚絆を付ける着こなしがあります。戦後になって乗馬ズボンが愛用されるようになってからも、安全確保や作業のしやすさから脚絆が使われてきました。足元をきゅっと締め付けることで動きやすくなるのも、庭師が脚絆を取り入れる理由のひとつです。
ほかにも林業のような作業現場だったり、サイクリングや登山などのスポーツ、雪山でのウィンタースポーツにも使用されています。意外に身近なグッズだということが分かりますね。
脚絆には、西洋型脚絆と呼ばれるレギンス型もあります。こちらは、布や革をボタンやバックル、バンドなどで固定するタイプで、主に軍隊で用いられていました。くるぶし辺りのみを保護する短いレギンスは、「短ゲートル(半脚絆)」とも呼ばれます。
ファッションや防寒で腰から脚を覆うレギンスやスパッツは、実は脚絆が由来なんです。現在でも、登山用のふくらはぎを覆う装身具は、スパッツという名前で売られています。
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脚絆の歴史
脚絆の歴史を紐解くと、江戸時代の飛脚やお伊勢参りに端を発します。脚絆は、ふくらはぎを締めることで足の疲れやむくみを軽減してくれるため、長距離を移動する飛脚やお伊勢参りをする人々の間で流行していったのです。
明治以降になると、海外だけでなく日本の軍隊でも使用されるようになりました。最初に取り入れられたのは、レギンス型と言われる西洋型の脚絆でしたが、やがて長い布を巻き付ける巻脚絆に変わっていきます。その後、長靴が登場することにより、脚絆は使われなくなっていったのです。
軍隊では脚絆は使われなくなりますが、民間では職人などの間で使われ続け、進化していきました。現在では、作業現場やスポーツ時に利用されています。履物と脚絆が一体化した、脚絆付きの安全靴や地下足袋も登場してきたのです。
脚絆をつける効果や目的とは?
脚絆をつける効果や目的には、主に次の4つが挙げられます。
脚絆の効果や目的は?
- すねや足首、足の甲のケガを防ぐ
- ボトムスの裾が引っ掛かることで起こる事故を防ぐ
- 異物が衣服や靴の中に入るのを防ぐ
- ふくらはぎを締めることで、むくみや疲れを軽減する
この中でも一番の目的は、安全確保でしょう。例えば、庭師は足元をしっかり防護していないと、何かに引っ掛けたり裂傷を負うなどのケガをしやすいです。草刈り機やチェンソーが足に当たって、ケガをするケースもあります。
建築現場や山林での作業も同じです。枝葉や石、木くずなどがズボンや靴の中に入るのを防いでくれる役目もあります。サイクリングでは、ズボンの裾が巻き込まれないように、脚絆を付ける人もいますね。
さらには、足の防護や長時間の歩行の疲れの軽減を目的に、登山などのスポーツやお遍路でも活用されています。雪山での歩行やウィンタースポーツでは、雪が中に入るのを防いでもくれる優れものです。
ほかにも脚絆を見かける場面といえば、お祭りの衣装があります。脚絆を身に付ける目的は安全性が第一ですが、お祭りの場合はかっこよく見せることも理由のひとつです。股引や地下足袋と揃えた脚絆で足元をぎゅっと締めれば、粋なお祭りの装いに仕上がりますよ。
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脚絆の正しいつけ方
脚絆のほとんどは、一枚の布や革に留める器具がついた形をしています。脚絆をつける時は、向こうずねに生地を当てて、ふくらはぎ側から留め具を止めていくのが正しいつけ方です。
留め具には、ひもやコハゼを使う伝統的なものから、バックルやボタン、バンドなどがあり、簡易なものだとマジックテープもありますね。中でも、ひもとコハゼを使った脚絆は江戸脚絆と呼ばれ、初心者には巻くのが難しいでしょう。
江戸脚絆の巻き方は、次の手順で装着できます。脚絆は、裏側から見て上部にひもが左右にあり、コハゼが右側にくるのが右足、左側にくるのが左足用になります。
- 脚絆を向こうずねからふくらはぎに沿って当てる。
- コハゼを下から順番に掛けひもに掛ける。
- 内側のひもを後ろから外側に回し、脚絆の空いている穴に通す。
- 外側に出ているもう1本のひもを、内側から後ろに回しながらすねの周りを数回くるくる巻く。
- 最後に左右のひもを結べば完成。
コハゼの掛けひもは、太さを調整できるように何本かついています。ゆるいと脚絆がずれてしまい、きついと足がうっ血して逆効果です。ちょうどいい位置で留めるようにしましょう。
ひもを巻く回数は、ふくらはぎの太さによって変わります。個人個人の脚に合わせて調整してください。
脚絆はどこで購入できる?
脚絆は日常着ではないので、どこでも購入できるわけではありません。職人のユニフォーム専門店や祭り衣装の専門店などで、取り扱いがあります。ほかにも、ホームセンターやネット通販でも購入できますよ。
ホームセンター
ホームセンターでは、庭師やほかの職人向けの作業着や小物が、いろいろ置いてあります。また、ワークウェアを取り扱うワークマンでも、脚絆の取り扱いがありますよ。登山やサイクリングといったスポーツでも使われるので、スポーツ用品店での購入も可能です。
ネット通販
AmazonやYahoo、楽天といった、あらゆる用品を取り扱っている総合ショッピングサイトで探すこともできます。また、職人のユニフォーム専門店や祭り衣装の専門店も、ネット通販の専用サイトを開設しているところが多いです。ぜひ、チェックしてみてください。
脚絆の正しい選び方3つ
次は、脚絆の正しい選び方を見ていきましょう。ポイントは、次の3つです。
- タイプ
- 素材
- 色やデザイン
それぞれ、詳しく解説していきます。
①タイプで選ぶ
脚絆のタイプは、大別して次の3つに分けられます。
- 大津脚絆
- 江戸脚絆
- 筒形脚絆
大津脚絆
現在の滋賀県にあたる近江国の大津で作られたことから、大津脚絆と呼ばれています。脚絆の上下に結びひもがついており、ひもだけで留めるタイプです。
上方と江戸を月に3回往復する三度飛脚や荷物の運搬人などに利用されていました。伝統的な大津脚絆は木綿製で紺染めが多く、まれに浅葱染めもあります。
江戸脚絆
江戸で多用されていたことから呼び名がついたのが、江戸脚絆です。膝側を結びひもで留めるのは大津脚絆と同じですが、そこから足首に掛けては足袋と同じようにコハゼで留めるタイプになります。
表地とひもが紺色の木綿、裏地に浅葱色の木綿が使われているのが、伝統的な江戸脚絆です。
筒型脚絆
筒形脚絆は、布を円筒形に縫い合わせたものです。上部または上下にひもをつけて、ズレないように結び留めます。
伝統的な筒形脚絆は表が紺木綿で、裏に同色か浅葱木綿を使った袷仕立てになっていました。
②素材で選ぶ
伝統的な脚絆は木綿製ですが、ほかにも革製やメッシュ製があります。それぞれどのような良さがあるのでしょうか。
定番の「布製」
脚絆の素材で一番多いのは、布製です。しなやかな綿や丈夫な帆布など、布製にもさまざまな素材があるので、強度や用途に合わせて選びましょう。
お祭り衣装で取り入れるなら、布製の江戸脚絆がぴったりです。股引や地下足袋も布製なので、合わせることで統一感も出てかっこよさが増します。
熱に強い「革製」
熱に強い革製の脚絆は、溶接など火花が散るような作業に適切です。革製は丈夫なので、チェンソーや電動ノコギリなど、危険性の高い工具を使う時にも向いています。
高い安全性や耐久性を求めるなら、革製がおすすめでしょう。
通気性に優れた「メッシュ製」
メッシュ製は、夏の暑い時期や汗をかきやすいスポーツ時におすすめです。すねを保護するためとはいえ、衣類を重ねると汗をかきやすいし、蒸れたりして不快になります。
通気性のいいメッシュ製なら、快適に作業できますよ。
③色やデザインで選ぶ
身に付けるものなので、色やデザインにもこだわってみましょう。お祭りでは、脚絆も含めて上から下までトータルコーディネートすることで、かっこいい粋な雰囲気を演出できます。
庭仕事をする時も、ボトムスに合わせておしゃれな色やデザインで揃えれば、作業も楽しくなるのではないでしょうか。
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プロの庭師がおすすめ!脚絆11選
ここからは、プロの庭師がおすすめする脚絆を、ランキング形式でご紹介していきます。目的や用途を考えながら、自分にぴったりの脚絆を探してみてください。
1位 マルゴ 脚絆 短脚絆マジック
素材 | 綿 |
留め具 | マジックテープ |
サイズ | M、L、LL、XL |
カラー | ブラック |
マジックテープで着脱が簡単な布タイプ
地下足袋からはじまり、現在では機能性のあるワークシューズやカジュアルシューズ、地下足袋の機能を取り入れた足袋型のシューズなど幅広い履物を取り扱うメーカーによる、短めのマジックテープ式脚絆です。
ベーシックな合わせやすいブラックで、サイズにも幅があるため、靴下だけでなく作業服の上から取り付けることもできます。足首から甲にかけてもカバーできるので、靴に小石などが入りづらいのもメリットです。
2位 コクゴ 帆布脚絆
素材 | 帆布 |
留め具 | ボタン |
サイズ | M、L、LL |
カラー | ホワイト |
厚手の帆布でサイズ調整可能なボタン式
厚手の帆布とボタンの留め具で、しっかりしたつくりの脚絆です。熱や火関連の作業や、電設業にも向いています。留め具のボタンは2列あり、サイズ調整も可能。足首から甲にかけて広がりがあり、小石などの異物混入も防いでくれます。
3位 MG-N 脚絆メッシュ フリーサイズ
素材 | ナイロンメッシュ |
留め具 | マジックテープ |
サイズ | フリー |
カラー | ブラック |
通気性のいいメッシュで着脱簡単なマジックテープ式
メッシュで丈夫な生地なので、暑い時期の園芸やDIY作業に便利です。マジックテープで簡単に着脱できるので、準備に手間がかかりません。自転車に乗る時に、ズボンの裾を抑えるのにも便利ですよ。
4位 ミドリ安全 脚絆 帆布
素材 | 帆布 |
留め具 | マジックテープ |
サイズ | M、L、LL、3L |
カラー | ホワイト |
ミドリ安全の作業用マジックテープ式脚絆
安全を考慮した製品を多数取り扱う、ミドリ安全の脚絆です。丈夫な帆布でできており、着脱の簡単なマジックテープ式になっています。厚手の作業着や硬い安全靴の上に装着するなら、大きめのサイズを選ぶのがおすすめです。
5位 ケイワーク 本藍染脚絆
素材 | 綿 |
留め具 | ひも、コハゼ |
サイズ | 足首周り:18~20㎝ ふくらはぎ周り:38.4~39.4㎝ |
カラー | 藍色 |
伝統のひもとコハゼで留める江戸脚絆
お祭り衣装にぴったりの、伝統的な江戸脚絆です。昔ながらの庭師のように、粋な装いをしたい方にもおすすめします。藍染は、洗えば洗うほど色落ちして独特な風合いになっていくので、その移り変わりを楽しむのもいいですよ。
6位 ソウカイドウ 安全長脚絆
素材 | ナイロン |
留め具 | マジックテープ |
サイズ | 大、特大 |
カラー | ブラック |
金属板入りで切創に強い作業用の脚絆
すね全体を覆う長めの脚絆で、安全性を高めるためのステンレス板が入っています。バンドをマジックテープで留めるタイプなので、多少のサイズ調整が可能です。チェンソーや電動ノコギリなどの危険な道具を使う時に、切創や衝撃を防ぐのに向いています。
7位 レッドギア 脚絆メッシュ
素材 | メッシュ |
留め具 | マジックテープ |
サイズ | フリー |
カラー | ブラック |
反射テープ付きで夜間の安全性に優れたタイプ
通気性のいいメッシュ素材に、反射テープが付いたタイプの脚絆です。自転車に乗る時に裾が引っ掛かるのを防ぎ、さらに視認性にも優れているため、安全が考慮されています。夜間の作業や、暗くなってからの散歩にもおすすめです。
8位 荘快堂 安全脚絆
素材 | 合繊 |
留め具 | 大ハゼ |
サイズ | M、L、LL |
カラー | ブラック |
ステンレス板入りの大ハゼで留めるタイプ
ステンレス板が入っているので、切創や衝撃を気にすることなく安全に行えます。草刈り機など、電動で危険を伴う道具を使う作業におすすめです。大ハゼで留めるタイプなので、足首にフィットしやすく外れにくい点も作業に向いています。
9位 Ee-脚絆 三ツ止キャハン
素材 | 帆布 |
留め具 | バンド |
サイズ | S、M、L、LL |
カラー | アイボリー |
消防操法用に作られた動きやすい脚絆
しっかりした帆布に、牛革のバンドを留め具に使っています。バンドは上中下の3か所で、すねや足首の太さに合わせて調整が可能です。さらに、上下のズレ防止テープや靴紐に引っ掛ける固定フックを装備し、靴やズボンと脚絆がズレたり乱れたりするのを防いでくれます。
足首を曲げたときに違和感がないように、足の甲部分には伸縮性に優れたニットが使われており、走ったりする時に動きやすくなっているのも特徴です。
10位 おたふく手袋 脚絆
created by Rinker
おたふく手袋(OTAFUKU GLOVE)
素材 | 帆布 |
留め具 | ホック、マジックテープ |
サイズ | フリー |
カラー | ブラック |
ホックとマジックテープで留める簡易的な脚絆
上部にホックがついており、その下をマジックテープで留めるタイプです。帆布で丈夫なため、切創が心配な作業に向いています。汚れが目立たない黒は、どんなズボンや靴とも合わせやすいですよ。
11位 セーフラン 帆布脚絆 フリーサイズ
素材 | 帆布 |
留め具 | マジックテープ |
サイズ | フリー |
カラー | アイボリー |
長めのサイズでふくらはぎを覆えるしっかりした脚絆
長さがあるので、ふくらはぎをしっかり覆ってガードしてくれます。留め具はマジックテープなので、着脱も簡単です。丈夫な帆布製なので、ふくらはぎや足首をしっかり保護してくれますよ。
まとめ:自分の足にフィットする脚絆を選ぼう
脚絆は、ふくらはぎや足首を保護し、切創や衝撃から守ってくれるものです。装着することで安全性が増し、危険な道具を使った作業も安心して行えます。お祭りや登山、サイクリングなどにも有効な装身具でもあります。
しかし、足にしっかりフィットしていないと、期待する効果が得られません。脚絆を選ぶ時は、サイズや留め具の種類にもこだわって、自分の足にフィットするものを選びましょう。
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