【常栄寺・雪舟庭】4大雪舟庭のうちのひとつ!国の史跡・名称に指定された山口県にある常栄寺・雪舟庭の見どころをご紹介
2021/01/23
水墨画家で有名な雪舟が作ったとされる雪舟庭。なかでも常栄寺の雪舟庭は、国の史跡・名勝に指定されています。
常栄寺は北側が雪舟が作ったとされる庭で、4大雪舟庭のひとつとされています。歴史に名を遺した雪舟の有名な庭を一度は見てみたいですよね。
今回は、水墨画家・雪舟がのこした日本庭園「常栄寺・雪舟庭」の魅力をご紹介します。山口県に観光に行かれる方や雪舟庭に興味のある方は、ぜひ参考にしてくださいね。
この記事を読んで、「常栄寺・雪舟庭」の様な庭園を、ご自宅に作ってみたいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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目次
常栄寺・雪舟庭とは?
- 常栄寺(じょうえいじ)とは?
常栄寺(じょうえいじ)は、山口県山口市にある臨済宗東福寺派の寺院です。常栄寺の北側にある後庭は雪舟が造営しており、「常栄寺庭園」通称「雪舟庭」と呼ばれています。
雪舟庭は、1926年(大正15年)に国の史跡・名勝に指定されています。
雪舟庭は、枯山水を用いた池泉回遊式庭園。常栄寺に面した南側以外の三方を囲んで前側には心字池が、北東には枯滝が作られています。
ところで、雪舟はあまりに有名な人物で、知らないものはいないほどですよね。雪舟が造営した庭は全国にあり、総称として「雪舟庭」と呼ばれています。
そして常栄寺の雪舟庭は、4大雪舟庭のひとつとされています。
常栄寺・雪舟庭の5つの見どころ!
雪舟庭のみどころは、本堂から見る奥行きある枯山水庭園です。真っ白な砂に配置された石が、心を落ち着かせてくれますよ。
しかし、見どころは枯山水庭園だけではありません。ここでは、常栄寺・雪舟庭の見どころを5つご紹介します。
1【本堂からの眺め】奥行きのある枯山水庭園
本堂に入り、まず目を引くのは池泉手前にあるエリア。このエリアは枯山水で、すべてが繋がるように工夫されています。
常栄寺の庭は池泉廻遊式庭園で、その周りを一周して鑑賞します。本堂から見る枯山水庭園は始まりであり、もう一度戻ってくる終点地点でもあります。
奥行きのある庭をはじめに目に焼き付け、庭園を一周しましょう。
2【東屋「聴松軒」からの眺め】神仙蓬莱思想の石組
庭園を一周する途中に、「聴松軒」という東屋があります。この聴松軒の近くで、心字池を見下ろしてみましょう。
日本庭園は、中国から伝わった「神仙蓬莱思想」に基づき作られることがあるといわれています。
神仙蓬莱思想とは「仙人になることを目指す思想」で、雪舟庭も神仙蓬莱思想の石組として鶴島・亀島が配置されています。
3【枯滝石組】7段構成の見事な龍門瀑
雪舟庭の枯滝石組は、V字型になっています。これは龍門瀑(りゅうもんばく)と呼ばれ、雪舟庭のものは7段構成で見ごたえがあります。
- 龍門瀑とは?
鯉が滝登りに挑戦し、登り切ると竜になれるという伝説のこと。
修行を繰り返す禅の教えを石組で表わしたものになります。池には鯉に見立てた石が置かれているので、探してみてくださいね。
4【南溟庭】重森三玲の作品
本堂の南側には、雪舟ではなく重森三玲によってつくられた庭があります。この庭は「南溟庭(なんめいてい)」と呼ばれており、昭和43年につくられました。
南溟庭を作庭する際「雪舟よりよい庭をつくられては困る」と言われ、「上手に下手な庭をつくってほしい」と依頼されたのだとか。ちょっと面白いエピソードですね。
庭は雪舟が中国へ往復した海をイメージして、つくられています。
5【座禅・写経】事前予約で体験できる
常栄寺では、座禅と写経の体験をすることができます。座禅は結跏趺坐(けっかふざ)の足の組み方や姿勢のレクチャーが行われ、座禅に入ります。
警策(けいさく)と呼ばれる道具で肩を叩かれるのは、ドラマやCMでも見たことがありますね。
座禅の際に自ら進んで叩いてもらうことにより、集中力が高まったり身体に刺激を与えたりします。
写経は文字を写して書くことですが、集中することで心を安定させることができます。どちらも事前予約制なため、常栄寺を訪れる際は早めに確認をしておきましょう。
常栄寺・雪舟庭は四季で楽しみ方が変わる!
日本庭園は、どの季節に鑑賞しても風情があって素敵です。雪舟庭も、春には春の、夏には夏の楽しみ方があります。
ここからは、常栄寺・雪舟庭の四季の楽しみ方をご紹介します。それでは、詳しく見ていきましょう。
【春】庭園と一緒に桜が楽しめる
雪舟庭には、桜に木が植えられています。豪勢にたくさん植えられてはいませんが、かえって春の空気を感じられる程度で趣があります。
桜の花びらが散る4月中旬には、枯山水庭園にはらはらと舞う花びらを見ることができるでしょう。春のうららかな気候のなか、雪舟庭と桜の花を楽しんでくださいね。
【夏】青々とした苔と竹林が美しい
夏の庭園は濃い緑が生い茂る、爽やかな季節です。本堂正面から鑑賞できる枯山水庭園の奥には木々が植えられ、庭園の白砂とのコントラストが美しく映えます。
また、よい天気の日には真っ青な空の色も加わり、まるで絵画のよう。樹木だけではなく苔や竹林も青々とし、目にも鮮やかな景色を眺めることができるでしょう。
【秋】紅葉が楽しめる
日本庭園と秋の紅葉は、切っても切れない縁があります。雪舟庭でも秋になれば紅葉を楽しむことができますよ。
夏は緑と白砂のコントラストが爽やかですが、秋は真っ赤に紅葉したモミジと白砂に風情を感じます。紅葉が終わるころには、真っ赤な絨毯のように地面を彩ります。
庭園を散策しながら、モミジの風景も鑑賞してくださいね。
【冬】雪の積もる庭園
冬は寒く足が遠のきますが、雪の積もる雪舟庭は風情があって素敵ですよ。白く雪化粧した枯山水庭園や見るだけで凍えそうな龍門瀑は、凛とした空気だ漂い背筋が伸びそうです。
雪の降る庭園をじっと眺めたいですね。雪が降る期間は短いですが、寒さ厳しいときこそ雪舟庭を鑑賞しに訪れてみてはいかがでしょうか。
常栄寺・雪舟庭の基本情報
最寄り駅はJR山口線「宮野」駅で、下車してから徒歩約15分で到着します。駐車場は無料なので、近場の方は車で行くのが便利です。
拝観時間は時期により異なるため、実際に訪れる際は注意してください。
常栄寺・雪舟庭の拝観料金
大人:300円
中高生:200円
小学生以下:無料
※団体割引あり(20名以上)
常栄寺・雪舟庭の拝観時間
【拝観時間】
4月~10月:8時~17時(入場は16時30分まで)
11月~3月:8時~16時30分(入場は16時まで)
※年中無休
常栄寺・雪舟庭へのアクセス
住所:山口県山口市宮野下200-1
電話:083-922-2272
【電車で行く場合】
JR山口線「宮野」駅下車、徒歩15分
JR山口線「山口」駅下車、タクシーで10分
【車で行く場合】
中国自動車道・山口ICから約10分
山陽自動車道・防府東ICから約25分
駐車場:あり(無料)
常栄寺・雪舟庭のまとめ
常栄寺・雪舟庭の見どころや四季の楽しみ方をご紹介しました。雪舟庭はいつ訪れても、風情があって心落ち着く庭園です。
本堂からぐるりと一周回遊する庭園は、見る場所によって印象ががらりと変わります。少し歩いては歩みを止め、景色の変化を楽しんでみましょう。
4大雪舟庭と呼ばれる常栄寺・雪舟庭に、ぜひ訪れてみてくださいね。
この記事を読んで、「常栄寺・雪舟庭」の様な庭園を、ご自宅に作ってみたいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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