【柑橘類の剪定】柑橘類の剪定方法や育て方は?収穫方法や実がつかない原因についても解説
2021/02/23
酸味のあるさっぱりとした甘みが特徴の柑橘類は、私たちの生活に馴染のある果樹ですね。みかんをはじめ、レモンやグレープフルーツなど、たくさんの種類があります。
自宅の庭やベランダで、柑橘類の木を栽培できたらいいなと思いませんか?
この記事では、柑橘類の剪定方法や育て方を解説します。また、庭で育てるのにおすすめの種類をご紹介します。
この記事を読んで、「柑橘類」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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目次
柑橘類の種類と特徴
- 柑橘類とは?
柑橘類とは、ミカン科の植物の総称のことをいいます。ミカン科は、ミカン属・カラタチ属・キンカン属などに分類されています。
柑橘類のなかでもよく知られる果実は、みかんやレモン・オレンなどがあります。スーパーでもよく見られる柑橘類ですね。
柑橘類の特徴としては、爽やかな香りで甘さと酸味のある果実であること。実は水分が多く白い袋(じょうのう)に包まれていることが挙げられます。
柑橘類の品種として代表的なのは、温州みかん・夏みかん・八朔(はっさく)・伊予柑(いよかん)です。
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柑橘類の剪定方法は樹齢によって異なる
- 柑橘類の剪定時期はいつ?
柑橘類の剪定時期は、2月~3月です。種類により前後する場合もありますが、基本的にはこの時期と思っておいてよいでしょう。
剪定方法は、樹齢により異なります。植え付けてから1~3年目の苗は、木を大きく育てるための剪定をします。4年目以降になると、花が咲き実がつき始めます。
ここでは、樹齢別に剪定方法を解説します。
【1~3年目】木を大きく育てるための剪定
柑橘類を植える際は、種ではなく苗木から栽培するのが一般的です。植え付けてから実際に実を収穫できるようになるまでは、数年かかります。
苗木を植え付けて1~3年目までは、木を大きく育てるための剪定をしましょう。
まず、1年目は地面から20~40センチのところで主幹を切りましょう。2年目になると、主幹から枝が数本伸びます。そのなかから元気な枝を3本選び、主枝にします。
主枝は枝の先端から3分の1程のところを切ります。それ以外は根元から切り落としましょう。
3年目は、主枝から数本枝が生えてきます。そのなかから亜主枝を決め、先端から3分の1程のところを切ります。このようにして、果実を実らせるために木を大きく育てていきます。
【4年目以降】不生り年は「間引き剪定」・生り年は「切り返し剪定」
植え付けてから4年目以降になると、花が咲き実がつくようになります。基本的に剪定は、不要枝を切る間引き剪定を行います。
柑橘系の樹木は、隔年結果になることが多いです。
隔年結果とは実がなる年とそうでない年があることをいいますが、毎年実をつけるためには「生り年は切り返し剪定・不生り年は間引き剪定または無剪定」を行うとよいでしょう。
柑橘類の木を小さくする場合も切り戻し剪定を
品種にもよりますが、柑橘類の木は成長すると背丈よりも大きくなります。庭に地植えしている場合は、近所の迷惑にならないように木の大きさを小さくしたいですよね。
また、鉢植えで育てる場合も小さく育てたいでしょう。そのようなときにも、剪定で樹高をコントロールします。
縦に伸びる主幹や横に伸びる枝を好みの大きさになるよう切り戻しをします。あまり切り過ぎてしまうと株を弱らすため、毎年少しずつ切るようにしてください。
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柑橘類の育て方
柑橘類の木は、育て方は複雑ではありません。とくに、地植えの場合は神経質に手入れをすることなく育ってくれます。
鉢植えで育てる場合は植え替えという作業が必要ですが、年に1回程度なためカンタンです。ここでは、柑橘類の育て方について解説します。
水やりや肥料の頻度とタイミング
水やりですが、地植えの場合は乾燥させないように管理してください。植え付けた後は基本的には水を与える必要はなく、雨水でまかなえます。
夏の日照りが続くときだけ、水を与えましょう。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしてください。
柑橘類は乾燥気味に管理をすると、果実の糖度が高くなります。7月~11月の水やりは控えめにするのがおすすめです。
肥料は2・6・9・11月の年4回、与えます。2月の春肥のみ有機質肥料を与え、それ以外の時期は化成肥料を与えるのが良いですよ。
植え替え(鉢替え)のタイミングと方法
柑橘類を鉢植えで育てる場合は、定期的に植え替え(鉢替え)という作業が必要です。植え替えをせずに放置すると、根詰まりや根腐れを起こしてしまいます。
鉢底から根が出てきたら、植え替えのタイミングです。具体的に適した時期は、3月~4月です。
植え替えの仕方は、ひと回り大きな鉢に肥料を混ぜた土をいれて準備をしておきます。株を引き抜いたら、新しい鉢に土を足し水をたっぷりと与えて完了です。
柑橘類の実がつかない原因と対策
収穫を楽しみにしていたのに、実がならないととても残念ですよね。
柑橘類は隔年結果になりやすく、毎年必ず実がなるとは限りません。しかし、摘果もしっかり行っているのに実をつけない場合、剪定で花芽を切り落としてしまっている可能性があります。
花芽を切り落とすと実がつきません。ですから、剪定時期には注意してください。
柑橘類の木が枯れる理由
難しい手入れが必要のない柑橘類ですが、育て方や環境によっては枯れてしまうこともあります。剪定をしなければ大きく育ち過ぎてしまうし、剪定をし過ぎても株を弱らせます。
ここでは、柑橘類を枯らしてしまう理由について解説します。
害虫被害や病気によって枯れる
柑橘類につきやすい害虫は、ミカンハダニ・カイガラムシ・アブラムシ・ハマキムシです。
ミカンハダニ・カイガラムシ・アブラムシは、葉や茎の養分を吸い株を弱らせます。駆除が遅れると枯らす原因になるため、見つけたら殺虫剤などを使用しましょう。
ハマキムシは、ハマキムシは2~3枚の葉っぱを巻いて中に潜み、新芽や果実を食害します。ハマキムシは葉に潜んでいるため、殺虫剤が効きにくいです。発見したら、葉ごと切り取ってください。
病気は、すす病になることがあります。かかってしまうと葉っぱがすすで覆われたように黒くなります。葉っぱが光合成ができず、株を弱らせてしまう原因になってしまうので注意しましょう。
すす病の葉は取り除き、病気が広がらないよう薬剤を散布することで対処するのがおすすめです。
剪定時期や剪定カ所を失敗した
樹木は剪定を怠ると、あっという間に成長して大きくなってしまいます。樹高をコントロールするために強剪定をしますが、その時期とやり方を失敗してしまうと株を弱らせてしまいます。
株が弱るだけならよいですが、最悪の場合は枯らしてしまうことも。何年も放置して一気に枝を切るのではなく、こまめに手入れをして様子を見ながら剪定するように注意してください。
柑橘類の摘果の仕方
美味しく大きな実をつけるためには、摘果という作業を行いましょう。
摘果とは、余分な実を間引くことです。摘果をすることにより、残された実に養分を行きわたらせることができます。その結果、美味しくて大きな実がなるというわけです。
柑橘類は、隔年結果になりやすい果樹です。毎年安定して収穫をしたなら、1つの枝に2果を残すように摘果しましょう。
木全体で10果くらいにしておくと、樹木が消耗せずに毎年収穫できるようになります。
摘果の時期は自然と実が落ちる「落果」が収まる頃です。小さいものや傷があるものを優先して、摘果してくださいね。
柑橘類の収穫の仕方
収穫に適した時期は、品種や果実の使い方によって異なります。
ライムやすだちなど青い皮の香りを楽しむものや、果実が熟して色づくと甘くなるもの・色づいた後もしばらく酸味が抜けるまで収穫しないものなどさまざまです。
育てる果樹の品種や、どんなふうに果実を使いたいかで、収穫する時期を見極めてくださいね。
収穫する際は、よく切れる剪定バサミを切りましょう。なかには枝にとげのあるものもあるため、収穫の際は怪我をしないように気をつけてください。
柑橘類は収穫して料理やお菓子作りに活用しよう!
収穫した柑橘類の実は、料理やお菓子に活用しましょう。ゆずやライム・すだちなら皮は料理の香りづけになりますし、ジャムにしても美味しいです。
オレンジやレモンは乾燥させて、保存をしておいてもよいですね。柑橘類の果実は料理にもお菓子にも使え、活用の幅が広いです。
少し使うだけで爽やかな香りがアクセントとなり、料理やお菓子をより一層美味しく仕上げてくれますよ。
庭で育てたいおすすめの柑橘類
料理やお菓子に使える柑橘類を自宅の庭やベランダで育ててみたいと思いませんか?ここでは、比較的育てやすい柑橘類の種類をご紹介します。
園芸初心者にも育てやすい果樹もあるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。それでは、さっそく見ていきましょう。
ビタミンが豊富な「みかん」
柑橘類の果物といえば、みかんですよね。みかんの木は寒さにも強く、それほど大きく成長しません。剪定など管理も難しくないので、初心者にもおすすめの果樹です。
みかんはビタミンが豊富に含まれており、風邪の予防が期待されています。収穫期は9月~12月なので、寒い冬にこたつでみかんを楽しんでみてはいかがでしょうか。
料理にも使える「レモン」
爽やかな香りが魅力のレモンも、庭で育てるのにおすすめです。水分不足になると枯れやすい果樹ですが、鉢植えでも十分に育てることができますよ。
レモンの収穫期は、10月~12月。収穫した実は料理に使ったりお菓子作りに利用したり、乾燥させて保存させたりとさまざまな使い方ができます。
柑橘類のなかでも、人気の高い果樹です。
爽やかな香りが人気の「ゆず」
さっぱりとした甘みが特徴のゆずも、人気の柑橘類です。ゆずは、熟す前の青い皮を柚子胡椒にすることができます。また、熟した後も料理やお菓子に利用できます。
お風呂に入れれば、柚子風呂として香りを楽しむことができますよ。
ゆずの栽培は、慣れないうちは難しいと感じるかもしれません。手入れが大変なら、業者に依頼するのもよいでしょう。
柑橘類の剪定をプロに依頼した場合の費用は?
柑橘類の剪定は、さほど難しくありません。しかし、木が大きくなって剪定がしにくい場合は、怪我をするリスクが高まります。また、実の収穫のタイミングが難しいと感じることもあるでしょう。
そんなときは、プロの業者に頼るのもひとつです。そこで気になるのは剪定料金ですが、職人一人あたりで費用を計算する業者や樹木1本で計算する業者などさまざまです。
たとえば、職人一人あたりの日当なら15,000円~30,000円が相場となります。
樹木の高さで料金が決まる場合は、3メートル未満の樹木なら5,000円。5メートルまでなら7,000円。7メートルなら15,000円。それ以上になると、実物を見て見積もりを出す業者が多いです。
見積もりは複数の業者でとるのがおすすめ
見積もりの算出方法やサービス内容は、業者により異なります。実際に剪定を依頼する前に、見積もりをとって確認しておきましょう。
見積もりは1社ではなく、3~5社の複数社からとることをおすすめします。樹高や本数など、状況によって金額が異なるからです。
見積もりをとって、あなたに合った業者を選んでくださいね。
なお、庭革命では無料で複数社から見積もりをとることができます。ぜひ利用してください。
柑橘類の剪定のまとめ
柑橘類の剪定方法や育て方を解説しました。また、おすすめの種類もご紹介しました。
花や観葉植物などと違い、柑橘系は食べることのできる実を収穫することができます。そのため、剪定方法は樹齢により異なり、摘果といった果樹ならではの手入れ方法があります。
果樹を育て慣れていない方にとっては「育てるのは難しいかな?」と不安になりますよね。もちろん、種類によっては難しく感じるかもしれませんが、初心者にも育てやすい果樹もあります。
正しい時期に正しく剪定をして、美味しい実を楽しんでくださいね。
この記事を読んで、「柑橘類」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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