【コウヤマキの剪定方法】剪定時期やお手入れの方法・挿し木での増やし方・病害虫まで網羅

コウヤマキは日本に自生する常緑針葉樹。秋篠宮家の悠仁親王のお印としても知られ、その樹形の美しさで庭木・ガーデニングでも愛されています。

30メートル以上にも育つコウヤマキは、庭木として育てるには適切な時期の剪定が必要です。適切な時期と方法を知れば、コウヤマキを小さく仕上げていくことも可能。今回はコウヤマキの剪定方法や時期・お手入れについてを解説します。



この記事を読んで、「コウヤマキ」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。

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目次

コウヤマキ(高野槙)の剪定について

世界三大美樹の1つに選ばれるコウヤマキは、自生しているものでも自然に円錐状の美しい樹形が特徴。生長の遅い樹木ですが、10メートル以上の大木に育つため、庭木にするには管理が必要です。

自宅の庭で育てる場合は、大きくなりすぎないように適切な時期に剪定を行いましょう。

コウヤマキの剪定は2種類。枝分かれした幹や伸びすぎた枝を、剪定で間引いていくことで、お庭でも美しい樹形のコウヤマキを保つことができます。

コウヤマキ(高野槙)の剪定時期

コウヤマキは放置していても、円錐状の綺麗な樹形を維持する樹木です。見た目を整えたいときの剪定は、円錐状の樹形から飛び出てきた枝を切っていきましょう。

実はコウヤマキは日本の固有種で、かなりデリケートな樹木です。剪定時期も、目的に応じた時期に行います。

コウヤマキの剪定に適した時期は春・梅雨前

コウヤマキをあまり大きく育てたくない場合は、新芽が出る春頃(3~4月)に、全体的な強い剪定「刈り込み剪定」を行います。刈り込みばさみを使って樹形の形を整えるように刈り込みましょう。

芽吹いた枝が伸びすぎた場合は、梅雨前に1本ずつ枝を切り落とします。この切り詰め作業によって、樹形が横に広がることを抑え、すっきりした見た目になります。

コウヤマキのダメな剪定時期:秋冬は要注意!

秋に剪定をすると、春までその状態が維持されます。伸びすぎた不要な枝を切る程度でも良いのですが、すっきりさせたい場合は太い枝を切る「間引き剪定」で整えます。風通しを良くするだけに留め、形が変わらない程度にしましょう。

秋の剪定の注意点として、剪定時に葉を切り刻むのはNG。コウヤマキは葉に溜めた栄養分で冬越しするため、葉を刻んでしまうと弱って冬越えできません。特に、北部の寒さが厳しい地域では注意が必要です。葉ではなく、枝の分かれ目で剪定してあげましょう。

コウヤマキは寒さに弱く、冬場の剪定は厳禁。冬に慌てて切ると弱って枯れてしまう危険もあるため、春まで待ちましょう。

コウヤマキ(高野槙)の剪定に必要な道具

コウヤマキの剪定は、切り詰めと刈り込み。ケガのないよう、以下の道具を揃えておきましょう。どれもホームセンター・通販で購入できます。

  • 剪定ばさみ
  • 刈り込みばさみ
  • 軍手
  • ゴミ袋

剪定ばさみは枝葉を切るため。刈り込みばさみは、全体を刈り込むための強剪定に必要です。落とした枝葉は、量が多くなければ可燃ゴミの日に出せますが、多い場合は自治体のゴミルールも確認しておきましょう。

コウヤマキ(高野槙)の剪定方法

剪定時期・道具の解説の次は、具体的な剪定方法「間引き剪定」「刈り込み剪定」について紹介します。

デリケートなコウヤマキは、間違った剪定をすると枯れの原因になります。いきなり自分では剪定が難しいと思った場合は、プロの業者・植木屋に相談してみるのもOKです。剪定の仕方を簡単にレクチャーしてもらい、以降の簡単な剪定は自分でやってみるのも良いでしょう。

コウヤマキ(高野槙)の剪定方法①枝・幹を間引く

間引き剪定を行う時期はいつ?

間引き剪定は秋頃(10月頃)に行います。

秋の剪定でうっかり葉を刻んでしまうと、葉の養分が足りなくなり冬越しができません。葉ではなく、1本ずつ枝を切るようにしましょう。

込み合った枝を落とし、風通しを良くするための「間引き剪定」です。コウヤマキの全体の樹形が崩れない程度に、込み合った部分・飛び出している部分の枝を間引いてあげます。

コウヤマキ(高野槙)の剪定方法②伸びた枝を刈り込む

刈り込み剪定を行う時期はいつ?

刈り込み剪定は、冬越しし、3~4月のコウヤマキの新芽が芽吹く前に行います。

刈り込みばさみを使っての強い剪定で、コウヤマキの樹形全体を整え、高さ・幅を抑えます。

コウヤマキ(高野槙)は透かし剪定で小さく仕上げる

樹形を気にして表面ばかり整えていると、枝が込み合って内部の日当たりが悪くなります。奥の葉が枯れてスカスカになってしまうため、樹木全体のバランスが悪くなりがちです。

全体的に健康なコウヤマキを維持するためには、適度な「透かし剪定」も必要です。下から見上げて木の内側からチェックしましょう。

成長しすぎて長く飛び出した枝・太い枝を根本から間引きます。枝葉が不均一にならないよう、バランス良く間引いていくことがポイントです。

コウヤマキの基本情報

コウヤマキは日本に自生する固有種。コウヤマキ科コウヤマキ属で、他に種類がありません。海外ではコニファーの仲間とされています。

常緑針葉樹で、自生しているものでも綺麗な円錐状の樹形を保つため、景観の美しさから造園にも用いられるようになりました。耐寒性に弱いため、暖かい地域が向いています。

学名Sciadopitys verticillata
別名ホンマキ
科名コウヤマキ科
属名コウヤマキ属
原産地日本

コウヤマキの特徴:成長速度は遅め

植木屋

コウヤマキは樹勢は強いものの、成長は遅め。しかし、大きなものでは直径1メートル、高さ30メートルの大木に成長します。

一気に強剪定をすると木へのダメージが大きいため、何回かに分けて小まめに剪定しましょう。

コウヤマキは生長が遅い分、盆栽で小さく育てて楽しむのも可能。悠仁親王のお印であるコウヤマキは、ぷっくりと太い幹の盆栽仕立てが人気です。

コウヤマキの名前の由来

コウヤマキの名前の由来は?

コウヤマキの名の由来は、高野山から。高野山の霊木として多く自生していることから、コウヤマキと呼ばれるようになりました。

高野山では、仏様にお供えする花の代わりとしてコウヤマキが使われており、人工林も作られています。

コウヤマキは風水でも縁起のいい庭木!

コウヤマキは木材としての歴史も長く、古代では最高級の棺材として使用されていたほど。枯れにくく朽ちにくい、水や火にも強いコウヤマキは、高野山では霊木として扱われ、災害から守ってくれる縁起の良い木として扱われてきました。

コウヤマキは風水でも縁起の良い木とされており、南・西・南西に鉢植えや地植えをすると運気が上がると言われています。悪い運気の侵入を防いでくれるそうです。

コウヤマキ(高野槙)の使い道は?

関西の一部では、お盆のお供えにコウヤマキの若い枝を使う地域も残っています。

また、水に強く丈夫な性質から、風呂桶や味噌桶・お櫃で使われることは有名です。弥生時代には木工作品や最上級の棺材として使用され、現代でも橋梁材や船に用いられています。腐食しにくいため、外壁にも使用されています。

コウヤマキ(高野槙)の育て方・お手入れ方法

放置しておいても自然に綺麗な樹形になるコウヤマキですが、園芸用の庭木として育てるのであればお手入れは必要です。

健康な見た目に生長していけるよう、お手入れ方法を押さえておきましょう。

コウヤマキ(高野槙)の栽培環境(置き場所・日当たり)

コウヤマキは、小さいときは日陰でも育つ性質を持っていますが、基本的には日当たりの良い場所を好む樹木です。盆栽も日当たりの良い場所で育てましょう。

しかし、直射日光や強い日差しが長時間当たる場所では、土が乾ききってしまう可能性もあります。盆栽なら半日陰で育て、地植えの場合は乾燥防止のため、敷き藁等で根本を覆ってあげるのも良いでしょう。

コウヤマキは意外に繊細で、他の木の枝と当たると、当たった部分が枯れやすい性質を持っています。苗を植える時は、スペースを考えて植えましょう。

コウヤマキ(高野槙)の用土

コウヤマキの土質は特に考える必要はありません。ただし、やせ地の場合は、腐葉土を使って土壌改良が必要です。

土壌改良用の腐葉土は、ホームセンターや園芸ショップで販売されているもので十分です。

コウヤマキ(高野槙)の水やりの方法

乾燥に強いコウヤマキは、地植えの場合は水やりは不要。自然の雨だよりで十分育ちます。

鉢植えの場合、真夏や強い日差しで土が乾燥しきっている時は水を与えてあげましょう。水やりの量は完全に乾燥している時に、鉢底から水が漏れ出るくらいにたっぷり与えて大丈夫です。

コウヤマキ(高野槙)に肥料の与え方

コウヤマキは2月頃に肥料を与えましょう。化成肥料か堆肥を与えますが、量が多いと根を傷める原因になります。

剪定後や芽吹きの後も、施肥のタイミングです。

鉢植えのコウヤマキは、3・6・11月がタイミング。少量の緩効性化成肥料を与えます。

コウヤマキ(高野槙)の増やし方

コウヤマキは寒冷地では不向きですが、東北南部より温暖な地域では種から育てることも可能です。

種まき以外にも、難易度は高いものの挿し木で増やすこともできます。コウヤマキのお世話に慣れて、愛着が沸いてきたらぜひチャレンジしてみてください。

コウヤマキ(高野槙)の増やし方①種まき

コウヤマキの実は見た目はほぼ松ぼっくり。松ぼっくりのような実の傘の間から、細い棒で種を取り出し、密閉できる容器で3月まで保管しておきましょう。1月頃に容器を冷蔵庫に入れ、1~2ヶ月低温処理をすることで発芽しやすくなります。

種まきシーズンは3月。肥料として油かすを夏頃まで与え、秋(10月頃)に植え付けします。

コウヤマキ(高野槙)の増やし方②挿し木

難易度は高いものの、コウヤマキは挿し木で増えます。芽吹きの4月頃、若い枝を選んで切りましょう。ただし、根が出る確率が低いため、数十本チャレンジします。

バーミキュライトの挿し床を使い、上手くいけば半年ほどで根が出てきます。コウヤマキは生長が遅い樹木のため、根が出てから苗木になり、ある程度の大きさに生長するまでには、何年もの年月がかかります。気長に付き合いましょう。

コウヤマキ(高野槙)の増やし方③植え付け・植え替え

植え替え

植え付けは10月頃が適しています。コウヤマキは近くに他の樹木があると育ちにくいため、十分な場所を確保してください。

また、コウヤマキは植え替えも向かない樹です。生長すると周囲が日陰になるため、隣家や花壇などに影響がない場所を選んで植えましょう。

コウヤマキは大きくなると植え替えもかなり困難で、半年以上前から根回し等の計画を立てて進めていかなくてはなりません。根を傷つけることになるため、ダメージも大きく、枯れてしまう危険性もあります。どうしても植え替えが必要な場合は、プロに相談しましょう。

コウヤマキ(高野槙)で注意したい病気・害虫

手間をかけなくても美しい樹形が保てるコウヤマキ。健康的な美しさを維持するためには、病害虫も注意が必要です。

ここからは、コウヤマキで要注意の病害虫を紹介します。元気がないなと思ったら、すぐに対処できるようにチェックしておいてください。

コウヤマキの病害虫①黄葉病

黄葉病はウイルス感染によって葉が変色するもの。次第に葉が黄色~褐色に変わり、広がって枯れていきます。

コウヤマキは葉が枯れてしまうと冬越しが難しくなります。発見したら、その部分は切り落としましょう。専用の薬剤は園芸ショップやインターネットで販売しています。

コウヤマキの病害虫②すす病

すす病とは、庭木全般がかかりやすい病気です。すす病の原因であるカビ菌が増殖すると、葉や幹・枝が黒い「すす」がついたようにくすんでいきます。

カビで葉や茎が黒く覆われていくと光合成が妨げられ、枯れの原因となります。発見したら、感染した部位は切り取って、薬剤を使いましょう。

すす病の原因はアブラムシやカイガラムシの排泄物です。すす病も危険ですが、アブラムシ等の害虫もいるだけで悪影響なので、見つけ次第駆除しましょう。歯ブラシやシャワーでこすって落とせます。薬剤で事前に防除する方法もあります。

コウヤマキ(高野槙)の注意点

前述でもありましたが、コウヤマキは近くに他の木があると枯れることがあります。原因はわかっていませんが、植えるときは周囲に十分なスペースを取っておき、生長してからも近隣の家に影響が出にくい場所を選びましょう。

また、コウヤマキは植え付け・植え替えが苦手です。植え替えで根を傷つけて枯れてしまうケースも多いため、専門家の知識が必要です。思い出の木でどうしても植え替えが必要になった場合は、プロの植木屋に相談しましょう。

コウヤマキの剪定は業者に相談してみよう

コウヤマキは美しい高木に育ちますが、他の木と一緒に育たない・挿し木が難しいなど、デリケートな面もあります。植え替えのような専門知識が必要な時は、一度専門家に相談しましょう。

また、コウヤマキは家の屋根の高さを超えるような高木になります。高い場所の剪定は落下の危険があり大変危険が伴うため、プロの植木屋・業者にお任せしましょう。

「コウヤマキを小さく仕立てたい」という人も、プロの職人なら美しく育てやすい剪定で仕上げてくれるはずです。

まとめ:コウヤマキの剪定で美しい樹形に

コウヤマキは世界三大美樹にも数えられる日本の固有種。美しい円錐型の樹形を保つことから庭木としても親しまれ、悠仁親王のお印として盆栽でも人気が高まっています。

基本的に剪定をしなくても形が整うのがコウヤマキですが、庭木として適度な大きさで育てて行くためには、適切な時期の剪定管理が必要です。

春・梅雨前の刈り込み剪定、秋頃の間引き剪定、風通しを良くするための透かし剪定を行ってあげましょう。



この記事を読んで、「コウヤマキ」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。

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