【プロの庭師おすすめの芝生用スパイク3選】エアレーションの効果や適した時期を徹底解説

植えてから数年経ったお庭の芝生が、なんだか元気がなくなってきたと感じていませんか?芝刈りや水やり、肥料もあげているのになぜだろうと疑問に思っている人も多いでしょう。

その原因は、芝生が植わっている土壌にあります。野菜や花を植え替える時は、土を掘り起こしたり入れ替えたりします。しかし、芝生は、一度植えてしまうと土を掘り起こすことがありません。

植えてから年数の経った土壌は固くなり、植物の根が必要とする空気が少なくなります。水はけも悪くなり、病害虫が好む環境に。その結果、芝生の成長が阻害されてしまうのです。

エアレーションは、芝生の成長を促し、土壌環境を改善する作業になります。今回は、エアレーションを行う効果や注意点、適した時期などをまとめました。エアレーションに必要な芝生用スパイクのおすすめも解説していきますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

芝生用スパイクとは?芝生のエアレーションに使う道具

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芝生のエアレーションを行うには、芝生用のスパイクが必要です。エアレーションとは、芝生に穴を空けて土をほぐす作業のこと。土壌環境を良くしたり、芝生の生育を促進させる意図があります。

芝生に穴を空ける道具がスパイクで、フォークのような形や足裏に装着して使うタイプが一般的です。穴を空けていくだけなら簡単と思うかもしれませんが、エアレーションは芝生の状態によっては重労働になります。締まって硬くなり過ぎた土は、芝生に穴を空けていく時に、スパイクを入れるのに力が必要になるからです。

芝生の面積が広ければ、その分作業時間も長くなります。しかし、エアレーションを行うかどうかで芝生の健康状態はかなり変わるので、美しい芝生を維持するには欠かせません。

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芝生用スパイクでエアレーションを行うメリット

芝生用のスパイクでエアレーションを行うメリットは、4つあります。

エアレーションを行うメリット

  • 土壌に酸素を供給できる
  • 水はけが改善される
  • 芝生の根の新陳代謝を促せる
  • トラブルや病気の防止につながる

それぞれ具体的に解説していきます。

土壌に酸素を供給できる

エアレーションには、土壌に酸素を供給する効果的があります。土壌に空気を送り込むことで、芝生は新鮮な酸素を吸収でき健康な状態でいられるからです。

柔らかい土には空気が含まれていて、芝生はそこから酸素を取り込み呼吸しています。しかし、芝生が呼吸をし続けている土は、酸素量が年々減少。さらに、人が芝生の上を歩くことで踏み固められ、通気性はますます悪化していきます。その結果、芝生の根に酸素が行き渡らず、成長が衰えてしまうのです。

土を掘り返して空気を含ませ、柔らかくすればいいのですが、芝生が植わっている土は掘り起こすことができません。そこで、エアレーションで穴を空けて土をほぐし、土壌が空気を取り込みやすくしてあげるのです。

水はけが改善される

土が硬くなると水はけが悪くなりますが、エアレーションは排水性の改善にも効果があります。土をほぐすことで水が染み込みやすくなるからです。

水はけが悪くなると、濡れた芝生がなかなか乾きません。じめじめした状態が続くと、芝生の根の生育が悪くなります。また、苔や藻が生えたり、菌が繁殖してキノコが生えてきたりと、排水性の悪さは悪環境を生み出してしまうので注意しましょう。

芝生の根の新陳代謝を促せる

エアレーションは、芝生の根の新陳代謝にも効果があります。エアレーションで土に穴を空ける時に、古い根を切ることで刺激を与えられるためです。

切ったところからは新しい根が伸び、活性化されて成長が促進されます。新しく伸びた根が、より深く根付くことで、芝生が元気になることが期待できるのです。

トラブルや病気の防止に繋がる

エアレーションは、芝生のトラブルや病気の防止にも効果的です。エアレーションを行っていない芝生は、きれいな空気を取り込めなくなったり、水はけが悪くなったりと、芝生の環境が悪くなっていきます。

悪環境では、芝生も弱ったり枯れたりとトラブルにつながるでしょう。弱った芝生は、病気にもなりやすいです。エアレーションによる通気性の改善は、微生物の活性を促し病害虫を抑制してくれるので、土壌全体が健康になります。

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芝生用スパイクの種類

一般家庭でも使いやすい芝生用スパイクは、次の2種類があります。

芝生用スパイクの種類

  • ローンスパイク
  • ガーデンスパイク

それぞれの形や使い方を解説していきます。

ローンスパイク

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ローンスパイクは、大きなフォークのような形をした道具です。長い柄の片側に足を掛ける場所があり、その下に刃が並んでいます。柄のもう片側がT字になっているのは、しっかり力を掛けられるように両手で掴むためです。

使い方としては、ローンスパイクを両手で持ち手を掴み、片足を掛けて、刃を土の中に押し込んで穴を空けます。動作は、スコップを土に突き刺す時と同じ要領です。穴を空けたら場所を変えて次の穴を空けていきますが、穴の間隔を一定にすることで、均一にエアレーションが行えます。

ガーデンスパイク

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ガーデンスパイクは、履いている靴に装着するタイプの道具です。靴底にスパイクのついた板を取り付けて、芝生の上を歩くことでエアレーションを行います。

ローンスパイクとの違いは、作業効率とエアレーションの効果の大きさです。1回1回場所を決めて刺すローンスパイクとは違い、歩き回るだけでいいガーデンスパイクは、効率よく作業を進められます。

しかし、ローンスパイクと比べて刃が短いので、根切りまではできず、軽く土をほぐす程度です。どちらがいいかは芝生の状態によっても異なるので、使い勝手や、エアレーションの効果をどこまで期待するかを考えて、選ぶといいでしょう。

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プロの庭師おすすめの芝生用スパイク3選

ここでは、プロの庭師がおすすめする芝生用のスパイクを、3種類ピックアップしました。エアレーションをするのに、どの道具が使いやすいか、検討していきましょう。

第1位 キンボシ ローンスパイクJr 4011

種類ローンスパイク
刃の長さ8㎝
刃の本数3本
刃の材質特殊鋼
全長83㎝
重さ1.48㎏

軽くて疲れにくいローンスパイクの定番

1回ずつ刺して抜いてを繰り返す、ローンスパイク。重いとすぐに疲れてしまいます。その点、キンボシのローンスパイクは軽量設計なので、疲れにくいのが魅力です。

ローンスパイクを踏み込む足裏にも優しく、足を掛ける部分に丸みがあるため、繰り返し作業でも足裏が痛くなりにくくなっています。

スパイク部は特殊鋼で切れ味がいいため根切りにも優れていますが、長く使っていると塗装が剥がれて錆びやすいのがデメリットです。

第2位 藤原産業 セフティー3 ガーデンスパイク SL-4

種類ガーデンスパイク
刃の長さ47㎜
刃の本数片足13本
刃の材質カーボンスチール
重さ880g

歩き回るだけ!作業時間の短縮に

靴に装着して使うタイプのガーデンスパイクです。足先と足首をベルトで固定。かかとには支えがあるので、作業中に脱げる心配はありません。

ローンスパイクとは異なり、歩き回るだけなので、作業時間を約1/5程度に短縮できます。スパイク数は両足で26本あるため、密度の濃いエアレーションが可能です。

デメリットは、スパイクの長さが短いこと。穴が浅く根切りもできないので、エアレーションの効果はほかのスパイクに比べて劣ります。

第3位 ARC 芝カッター 一体式 6本爪タイプ

種類ローンスパイク
刃の本数6本
刃の材質スチール
全長83㎝
重さ1.6㎏

作業性や効率アップに

滑りにくいように、持ち手がゴム製グリップに、足を乗せる部分は凹凸加工が施されています。また、本体とスパイクの一体成型は、丈夫で力が入れやすい作りです。

スパイクは6本ついていて、作業効率アップにも。ただし、スパイクの本数が多いほど踏み込みに力が必要なので、土が硬いと重労働になります。

芝生用スパイクでエアレーションを行う手順

芝生用スパイクでエアレーションを行う手順は、次の流れになります。

エアレーションの手順

  1. スタート地点を決め、スパイクを奥まで土に刺す。
  2. 土をほぐし根を切りやすくするために、刺したスパイクを前後左右に動かす。
  3. スパイクを抜き、後ろに下がり、同じように土に刺してほぐす。
  4. ゴールまで、等間隔で穴を空けていく。

作業を進める方向としては、後退していく形で行うのがおすすめです。前の穴との間隔がわかりやすく、均等にエアレーションを行えます。

エアレーションの間隔は、しっかり行いたい時は密度を狭く、芝生が広くて作業効率を上げたい時は広くなど、行う時々で調整してください。

スパイクを刺す時に、土が硬いと刺さりにくく大変です。水やりをしてからエアレーションを行うと、穴を空けやすく効率も上がり、作業が楽になるでしょう。

芝生用スパイクでエアレーションを行う際の注意点

芝生用スパイクでエアレーションを行う時の注意点は、次の4つが挙げられます。

エアレーション時の注意点

  • 植木の周辺は避ける
  • 枯れたように見えることもある
  • スパイクは摩耗する
  • エアレーションに最適な時期を把握する

それぞれ何に注意したらいいのか、具体的に解説していきます。

植木の周辺は避ける

植木の根を傷つける可能性があるので、植木周辺のエアレーションは避けましょう。植木は、枝が伸びている先端の辺りまで根を張ると言われています。その点を考慮して、エアレーションを行わないエリアを決めてください。

エアレーションは、スパイクを刺して芝生の根切りも行います。一緒に植木の根を切ってしまうと、植木の生育に影響がでてしまうので注意しましょう。

枯れたように見えることもある

エアレーション後に、穴の周辺が枯れたように見えることがありますが、心配いりません。葉や根が切断されるので、一時期枯れたように見えても、新しい根が張り成長が促されれば、数週間で元の緑の芝生になっていきます。成長が旺盛な時期であれば、あっという間に密度の濃い美しい芝生に生まれ変わるでしょう。

しかし、エアレーションの効果が見られず枯れたままの場合は、病害虫の可能性も考えられます。作業を行った後は、観察を怠らず、おかしいと感じたらすぐ対処しましょう。

スパイクは摩耗する

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スパイクは、使っている間に摩耗していきます。少しずつ削れていくので、気付きにくいですが、数年使い込んだスパイクは、刃が短くなっているはずです。

摩耗したスパイクでは、十分な効果が得られません。スパイクは消耗品なので、減ってきたら買い替えましょう。

エアレーションに最適な時期を把握する

エアレーションは、いつ行ってもいいわけではありません。最適な時期を把握することで、効果のあるエアレーションを行えます。

最適な時期は、春と秋です。芝生の生育が活性化される時期が、エアレーションに適した時期になります。春に行うなら、2月末から3月の間と、梅雨前の5月がベストです。秋は、9月から10月にかけてがいいでしょう。

真夏は水分が蒸散しやすく、根が空気にさらされて乾燥しやすくなります。芝生を枯らす原因になるので、エアレーションは行ないません。冬は休眠期に入るため、エアレーションを行っても芝生は活性化されないので、不向きです。

まとめ:芝生用スパイクで芝生を元気に

芝生用のスパイクは、エアレーションを行うために必要な道具です。スパイクで土に穴を空けることで、硬くなった土がほぐされ、土壌環境の改善や芝生の成長促進につながります。

エアレーションに適した時期は、芝生が成長する春と秋です。芝生の状態に合わせて、年2回もしくは1回でもいいでしょう。美しい芝生を維持するためには、欠かせない作業です。

芝生を植えて数年経つ、芝生の元気がないと感じたら、芝生用スパイクでエアレーションを行い、芝生を元気に生まれ変わらせましょう。


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