【柿の剪定】柿の木から落ちると死ぬと言われるのはなぜ?若木・成木・老木の切り方や特徴を解説!

柿と言えば秋の風物詩。いっぱいに実ったオレンジ色の果実は秋の風情たっぷりで、観賞用としても最適です。

しかし、「柿の木から落ちると死ぬ」という説もあり、なんとなく怖いという方もいるかもしれませんね。今回は柿の成長に応じた剪定の仕方・特徴を解説します。柿の木の剪定に迷っている方は参考にしてください。


この記事を読んで、「柿」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。

庭革命では、お庭造り・剪定・植栽などの、見積もりを無料相談することができます。その他、お庭・植物に関する悩みがあるお客様も、気軽に利用されているので、この機会に是非一度相談してみてください。

目次

柿とは

柿とは?

東アジア原産の落葉樹です。日本では食用として栽培されています。

昔から日本で親しまれてきた柿。秋の季語として多くの俳人に詠まれ、童話やことわざにもなるほど馴染みのある果樹ですよね。

初夏に薄黄色の小さく肉厚な花を咲かせ、秋には果実が収穫できる楽しみもあります。柿は受粉なしでも結実するため、柿の木1本だけでも楽しめる果樹です。

自然の恵み・美しさを体現する姿から、「自然美」や「恩恵」などの花言葉を託されています。

項目詳細
分類落葉高木
学名Diospyros kaki Thunb.
科名カキノキ科
属名カキノキ属
誕生花9月26日・10月24日
原産地東アジア
花言葉自然美・優しさ・恩恵・恵み

柿の種類は3タイプあり!

柿は品種はなんと1000種類以上あり、海外では「KAKI」の名で流通しているそうです。

柿の種類は以下の3タイプがあります。

  • 甘柿
  • 渋柿
  • 不完全甘柿

甘い柿と、干し柿の元になる渋柿があることは知られていますよね。実は甘い柿は、渋柿から突然変異で発生したもの。日本初の甘柿が発見されたのは鎌倉時代と言われています。

甘柿と渋柿はなんとなく味の違いが想像がつくものの、不完全甘柿とはどのような種類なのでしょうか。種類ごとに順番に解説します。

甘柿

甘柿で人気の品種には以下のものがあります。

  • 富有柿
  • 次郎柿
  • 太秋柿

富有柿(ふゆがき)は甘柿の代表選手。丸い形、渋みのない柔らかめの果実で果汁も多いのが特徴です。

毎年天皇に献上されている次郎柿(じろうがき)は、丸みを帯びた四角で、強い甘みと食感の良さが人気。

他の柿に比べてサイズが大きい太秋柿(たいしゅうがき)は、ソフトボールくらいの大きさ。梨のようなサクサクした食感が特徴です。

渋柿

渋柿は渋くてそのままでは食べられません。アルコールや炭酸ガスで渋抜きをするか、干し柿にして食用に加工します。渋柿の有名な種類は、

  • 平種無柿
  • 刀根早生柿
  • 蜂屋柿

平種無柿(ひらたねなしがき)は、種がなく、形が扁平です。平種無柿の突然変異が、刀根早生柿(とねわせがき)。平種無柿と同様に種がなく、収穫時期は少し早めです。

蜂屋柿(はちやがき)は、岐阜県美濃加茂市蜂屋町で栽培される大玉の柿で、「干し柿の王様」とも呼ばれています。干し柿「堂上蜂屋柿」は、朝廷や将軍に献上されてきた歴史ある柿です。

不完全甘柿

不完全甘柿は、種の周りに黒い斑点(ごま)ができ、渋さが感じにくくなる種類別名「ゴマ柿」とも呼ばれます。有名な品種は下記です。

  • 西村早生柿
  • 筆柿
  • 甘百目

西村早生柿(にしむらわせがき)は、9月中旬から早めに収穫できる品種で、丸みがあり艶のある皮が特徴。筆柿(ふでがき)はどんぐりに似た形状です。

甘百目(あまひゃくめ)は、縦長の大きな実で果汁が多く、昔ながらの柿とも言われています。

柿の収穫に向けての年間作業

「桃栗三年柿八年」という有名な言葉があります。柿は実際は八年はかからないものの、他の植物に比べると結実が遅い果樹です。その分、実が多くつくのも柿が人気の理由の一つと言えます。

美味しい実をたくさん収穫したいのであれば、適切なお世話が必要です。柿の年間作業は、以下の流れになっています。

期間作業内容
12月~2月冬剪定(間引き剪定)
5月摘蕾
6月夏肥、薬剤散布
7月摘果、徒長枝の剪定
8月薬剤散布
9月秋肥
10月~11月収穫(品種による)

剪定の前に知っておきたい柿の特徴

「庭の柿の木に実がならない…」と思ったら、それは管理や剪定の時期が間違っているかもしれません。

柿が元気に育つためには、花芽が作られる時期や剪定の適切なタイミングを知っておきましょう。

ここからは、剪定前に知っておきたい柿の特徴について解説します。

剪定の時期は?

通常の剪定は、他の落葉樹同様、冬剪定が基本です。収穫後の12月~3月の期間に、枝を間引くように剪定します。

また、夏に長く伸びている徒長枝(上に向かって勢いよく伸びる枝)に実はなりません。徒長枝は他の枝への栄養を無駄に奪ってしまうため、放置せずに剪定してください。6月下旬~7月上旬に枝を整理してもよいでしょう。

花芽の分化時期は?

花芽が作られるのは夏頃です。夏までに伸びた新しい枝に花芽が付き、翌年の秋に実る花芽となります。

夏以降に枝を刈り込むと、花芽も落としてしまい来年の実が少なくなる可能性があるため要注意です。

生理落下とは?

生理落下とは?

実り過ぎを防ぎ、樹木全体の健康を維持するための生理現象です。

生理落下は、柿の木が自らの体力以上に実がついた場合に起こります。柿が自らを守るための自然現象です。

さらに大きく美味しい果実をつけさせたければ、自然任せにせず、生理落下の後に摘果作業が必要です。摘果については、後述の「柿の剪定の目的」でも解説します。

柿の木から落ちると3年以内に死ぬって本当?

「柿の木から落ちると3年以内に死ぬ」昔からある怖い言い伝えですが、「柿を植えると不吉」という意味ではありません。

柿の枝は日が当たらないと枯れる特徴があり、枝に登ったところ折れて落下事故に繋がるケースもあります。「子どもたちが柿の木に登らないように」という戒めのために作られた言い伝えなんですね。

古い柿の枝はパキッと折れやすく、登ると危険です。剪定時に高木の枝に乗る時は十分注意してくださいね。

実がならない?隔年結果とは?

「去年はたくさん収穫できたのに、今年はなぜか実が少ない…」それは、隔年結果かもしれません。

花芽に分化する夏頃に肥料・水分不足が続くと、柿の生存本能が働き、翌年の花実の数を減らして樹勢回復にエネルギーを使います。隔年結果は、柿が自らを守るための防御です。

逆に、肥料の与えすぎも隔年結果に繋がるため、肥料の過不足に注意してください。

柿の剪定の目的

柿の木の健康・収穫量を維持するためにも、剪定は必要です。

柿の剪定の目的

  • 樹形を整える
  • 枝を透かして日光を当てる
  • 摘果

柿の枝は葉に日光が当たらない箇所は翌年枯れてしまいます。放置しておくと、日当たりの悪い下の方では花実がつかず、高い場所でしか収穫できなくなってしまうからです。

通常の樹木と違い、果樹の剪定は、一つ間違えると実がつかないという事態になりかねません。ここからは、柿の剪定作業について、詳しく解説します。

樹形を整える

柿の木は上に向かって枝を高く伸ばす性質があります。放置すると高木になり、手入れが難しく、収穫も困難に。剪定によって、樹高を低く、横に広がるように整えていきます。

主幹(メインの幹)を切ると、枝が横に伸び広がっていくので、収穫もしやすくなります。

枝を透かして日光を当てる

柿の葉は大きいため、葉が影になると枝に日が当たらずに枯れていきます枝が込み合っている部分を間引くように剪定し(透かし剪定)、全体に日が当たるように透かしてあげましょう。

日当たりが良くなると、害虫予防としても有効です。内側・上に伸びる枝は、根本から落としてください。余分な枝がなくなることで、栄養がバランスよく行き渡ります。

摘果

果樹は、実の数が多すぎると、養分が分散されて一つ一つの実が小さくなります。大きく甘い果実にしたい場合は、6月~8月頃、花が終わった後の実を減らす「摘果」という作業が必要です。

また、たくさん実がつきすぎると、隔年結果で翌年実がならないこともあります。摘果は隔年結果を防ぐためにも重要な作業です。

摘果は早いほど効果的ですが、生理落果が終わってから行います。傷がついた実や重なった実は摘果してください。葉が15~20枚の枝に対し、果実1つが目安。葉が多いと光合成で作られた栄養が増え、果実に届きます。

柿の若木の剪定のやり方【実践編】

柿の木は、初めて実がなるまでに時間のかかる果樹で、5年~7年かかります。

柿の若木の剪定・ポイント

  • 斜め45度の角度で主枝を3本残して切る
  • 主枝から伸びる亜種枝は計6~9本

若木の頃と、実をつけるようになった成木では、剪定のポイントが変わるため注意しましょう。若木の頃は、幹までしっかりと日が当たるような剪定が重要です。

ここからは、柿の若木の具体的な剪定方法について解説します。

斜め45度の角度で主枝を3本残して切る

剪定ばさみ
主枝とは?

主幹から枝分かれした枝です。

斜め45度の角度で伸びる主枝は、横に広がるように伸びるため、樹形も整えやすくなります。主幹から主枝を3本残して、残りは切り落としましょう。地上から1mくらいのところから枝が伸びるようにします。

主枝同士の間隔は、30~50cmほど離れているのが理想です。間隔が狭いと、生長して大きくなったときに剪定作業が難しくなるため切り落としておきます。

主枝から伸びる亜主枝は計6~9本

主枝から枝分かれする枝を亜主枝、亜主枝からさらに枝分かれしたものを側枝と呼びます。

亜種枝は木全体で6~9本になるよう剪定します。下方向から伸びている亜主枝の中で、勢いのある枝を選ぶのがポイントです。

亜主枝から延びる側枝は、亜種枝1本につき2~3本くらいに整えてください。側枝が亜主枝より長くならないようにします。

柿の成木の剪定のやり方【実践編】

成木の剪定は、落葉後の12月~3月が目安です。休眠期に入っている時期なので、樹木へのダメージが少なく、生長にも影響がでません。

柿の成木の剪定・ポイント

  • 透かし剪定を行う
  • 春に伸びた結果枝は切らない
  • 古枝を切る

剪定では、上に向かって伸びる「立ち枝」や、他の枝に絡むように伸びる「交差枝」、内側に向かって伸びる「内向枝」等の不要な枝を根本から切り落とします。

ここからは、上記の成木の剪定のコツについて解説します。

透かし剪定を行う

成木になってからは毎年の剪定を推奨します。1年遅れると枝が太くなり剪定が大変になる他、枝が増えて、日当たりにも影響が出るためです。剪定で適度に枝を間引いてあげましょう。

また、枝が増えすぎると、栄養不足で隔年結果になり、「なぜか今年は実がならない!」という残念な事態になりかねません。枝を透かし、懐に光が入るように樹形を整えていくと、光の当たるところに実がつきやすくなります。

春に伸びた結果枝は切らない

ポイント
結果枝(けっかし)とは?

その年に果実がつく枝のことです。

柿の木は伸び過ぎた枝はどれでも切っていいわけではありません。切る枝・残す枝の見極めが大切です。

秋に実がなった結果枝は、その翌年は実がならないので、切り落としてください。その年の春に伸びた枝は、翌年に実がつくので残します。

判別が難しい場合は、植木屋等の専門業者に相談するのも良いでしょう。

古枝を切る

剪定に慣れていない方は「どの枝を剪定していいのかわからない」と迷うこともあるでしょう。剪定する際は、実がなりにくい古い枝や下に垂れ下がった枝を選んで切ってください。

柿の枝は、実がなると重みで垂れ下がるため、上向きの枝を残すのがポイントです。

柿の老木の剪定のやり方【実践編】

落葉高木に分類される柿は、伸び放題にしておくと10m以上の高木に育ってしまいます。樹高が高すぎると、収穫しにくいだけでなく、電線にかかる危険もあるため、剪定が必要です。

柿の老木の剪定・ポイント

  • 強剪定して主幹をバッサリ切る
  • 切り口を垂直に切る
  • 癒合剤を塗る

大きくなってしまった老木の剪定は、枯死しないように保護しながらも、収穫できるようなコンパクトな樹形に仕立てなおしたいもの。ここからは、柿の老木の剪定のポイントについて解説します。

強剪定して主幹をバッサリ切る

大きくなりすぎた老木でも、剪定するのは12月~3月頃です。地上1~2mのあたりで、思い切って主幹や主枝の一つを強剪定します。

「バッサリ切って大丈夫なの?」と不安になるかもしれませんが、切り口から再び芽吹いてくるので安心してください。

強剪定後は、実がなるまで3年以上かかることもあります。気長に待ちましょう。

切り口を垂直に切る

主幹・主枝はかなり太いため、ノコギリでの切断します。注意点は、切断面を地面と垂直にすること。適当に切って斜めになってしまうと、切り口の高いところに養分が流れて行こうとするためです。

まずは、切り口が水平になるように切りこみを入れ、そこからノコギリでまっすぐに切ってください。

切り口に癒合剤を塗る

適度な剪定は樹木の健康維持に必要ですが、強剪定はダメージにもなります。太い枝を切った時は、切り口から病気に感染しないよう癒合剤を塗ってください。

切った直後の切り口は、樹木にとっての傷口のようなもの。雨風で傷まないよう、ラップやビニール袋を使って切り口の保護も大切です。人間がケガに絆創膏を貼るのと同じですね。

柿の育て方

柿は秋を感じさせる果樹。せっかく柿の木を育てるのなら、大きくて甘い果実を作ってみませんか?

剪定ももちろん大切ですが、栽培環境や管理方法も知っておいて損はありません。

ここからは、これから柿を庭植えして育てたいという方に向けて、栽培環境や植え付け・管理・注意したい病害虫までを解説します。

柿の好む環境

柿は日が当たらないと枝が枯れてしまうものの、乾燥に弱いという特徴をもつ植物です。日当たりの良い場所で、少し粘土質で腐植質が多めの場所が向いています。

乾燥を防ぐため、土には腐葉土を多めにし、必要であれば根本をワラやビニールで覆うマルチングも大切です。

柿の植え付け

植え付けに適しているのは、秋植えなら11月~12月、春植えなら2月~3月頃。寒冷地では、秋植えにすると冬の間に負担が大きいため、春植えにします。

日当たりと水はけのよい場所を選んで植えてください。用土は、土に堆肥10~20Lに対して、石灰100g・リン肥50gを入れてよく混ぜたものを用意します。

植え付け手順

苗の植え付けは以下の流れで行います。

  1. 植え付けたい場所に穴を掘る(30~50cm)
  2. 穴にバケツ1杯分の水を入れ、水が引くまで待つ
  3. 穴の半分まで土を入れ、苗木を設置する
  4. 残りの土を被せ、盛り土をする(20~30cm)
  5. 水をたっぷり与え、支柱を立てる
  6. 土から50~70cmの高さの芽の上で切り戻す

「苗が倒れると困るから」と、しっかり埋め込みたくなる気持ちになりますが、苗は深植えしてはいけません。接ぎ木部分(苗の根本でこぶ状に膨らんでいる部分)が地上に出るようにしてください。

柿の水やり・肥料やり

地植えの場合は、水やりは基本的に必要ありません。真夏で雨が降らない日が続いた場合、必要に応じて与えてください。

肥料を施すタイミングは1年に3回。2月の元肥は芽吹きに向けてじっくりと効果が続く有機肥料。7月の追肥は果実が大きくなるために窒素・リン酸を含む化成肥料を。収穫後には樹木の養分を回復させるためのお礼肥として化成肥料を与えます。

柿の病気

害虫にやられた葉

柿で注意したい病気は落葉病です。感染した葉は、黒褐色の斑点ができて落ちてしまいます。原因は落葉病菌です。進行すると柿の葉がほとんど落葉し、果実も収穫前に落果します。

薬剤散布で対策可能ですが、感染して落ちた葉は他の樹木への伝染源になります。放置せずにしっかりと処分してください。

柿の害虫

柿で注意したい害虫はヘタムシです。カキミガの幼虫で、柿のヘタから侵入し、果実を食い荒らして落果させてしまいます。

ヘタムシは6月・8月の2回発生するため、その前に薬剤散布での防除がポイントです。

【まとめ】柿の木を適切に剪定して、大きな実を収穫しよう!

柿をたくさん収穫したいなら、毎年の剪定は必須。高木だからこそ、放置しておくと年々収穫がしにくくなってしまいます。

剪定の際は、切る枝と残す枝の見極めも重要です。自信がない場合は、思い切って専門業者に相談してみましょう。コンパクトに仕立ててもらえば、収穫もしやすくなるのでおすすめです。お庭で秋の味覚を楽しんでくださいね。


この記事を読んで、「柿」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。

庭革命では、お庭造り・剪定・植栽などの、見積もりを無料相談することができます。その他、お庭・植物に関する悩みがあるお客様も、気軽に利用されているので、この機会に是非一度相談してみてください。

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