【バイカウツギに毒はある?】剪定の仕方や名前の由来、育て方、人気の品種も紹介します!

バイカウツギは、初夏に白い花をたわわに付ける樹木。オレンジに似た爽やかな香りを持つ人気の庭木ですが、「自分で剪定したら、なぜか翌年から花が咲かなくなってしまった!」というお悩みの方もいるようです。

今回はバイカウツギを育てたい方に、正しい剪定の仕方やタイミング・育て方を解説。バイカウツギの人気品種や類似の植物も紹介します。最後まで読んで、初夏にたくさんのバイカウツギの花を楽しみましょう。


この記事を読んで、「バイカウツギ」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。

庭革命では、お庭造り・剪定・植栽などの、見積もりを無料相談することができます。その他、お庭・植物に関する悩みがあるお客様も、気軽に利用されているので、この機会に是非一度相談してみてください。

目次

【雑木の庭に】バイカウツギの特徴

枝分かれしてこんもりと見える「ブッシュ状」の自然樹形が特徴のバイカウツギ。乾燥に強く、土壌も選ばない強健さを持つため、初心者にも育てやすい樹木と言えるでしょう。

2mくらいの低木で、剪定次第で魅せ方は自由自在。ナチュラルな自然樹形を楽しむ方法から、生垣やトピアリー仕立て、高めの場所から枝垂れさせる懸崖づくりなど、アレンジもセンスの見せ所です。

地植えの他にプランター植えも可能な低木なので、ベランダでも育てることができます。

項目詳細
分類落葉低木
学名Philadelphus satsumi
科名アジサイ科
属名バイカウツギ属
別名サツマウツギ、サツキバイ、卯の花
英名Mock orange
樹高2~3m
開花時期5~7月
花色
原産地日本
耐寒性普通
誕生花4月28日・5月18日

バイカウツギの名前の由来

バイカウツギは庭木だけでなく、生け花やドライフラワーなどの花材としても愛されてきました。5~7月の初夏に咲く純白の清楚な花は、梅の花のようにも見えます。花の持つ優しい芳香も特徴です。

クセのない上品な香りにうっとりした気分になる人も多く、バイカウツギの花は香水の原料としても使われています。人気ブランドであるフェラガモ・フレグランス・ラインでもレディス香水が販売されていました。

バイカウツギの和名・英名は、それぞれ花の姿と香りから由来しています。

日本語の名前の由来

バイカウツギは漢字で「梅花空木」。梅に似た白い花と、枝の中心が空洞でウツギの枝葉に似ていることから、名づけられました。

また、旧暦の4月(新暦では4月下旬~6月上旬)に開花するため「卯の花」とも呼ばれています。古くから、卯の花は「夏の訪れを告げる花」として知られ、たくさん咲く年は豊作の年として歓迎されていました。

英語の名前の由来

バイカウツギの英名「Mock orange」は、直訳すると「まがい物のオレンジ」。オレンジに似た白い花と爽やかな香りを持つため、Mock orangeとつけられたようです。

ヨーロッパで品種改良された西洋バイカウツギは園芸品種も豊富。八重咲きのスノーベルやバージナル、強い芳香が人気のベルエトワールなどの人気品種が次々と誕生しました。

西洋バイカウツギの品種については、後半の「西洋バイカウツギの種類」で詳しく紹介します。

【猛毒がある?】バイカウツギに毒はありません!

バイカウツギに毒はあるの?

毒はありません。

バイカウツギが有毒と間違えられる理由は、三大有毒植物「毒ウツギ」と混同されるため。しかし、見た目はバイカウツギとはかなり異なります。

4~5月に赤い花を咲かせる毒ウツギは、サクランボのような赤い実をつけ、熟すると黒紫色に変化します。実は毒性を持ち、過去には誤って毒ウツギを食べて死亡する例が後を絶ちませんでした。

徹底的に駆除されたため、今では野生の毒ウツギを見ることはほとんどなく、幻の植物に近い扱いとなっています。

【怖い意味は?】バイカウツギの花言葉は「兄弟愛」!

バイカウツギに怖い意味は?

特にありません。

バイカウツギ と毒ウツギと混同し「毒があるから花言葉も怖いのかも?」と誤解している方もいるかもしれませんね。しかし、バイカウツギの花言葉に怖い意味はないのでご安心を。

バイカウツギの花言葉には以下の意味があります。

  • 思い出
  • 追憶
  • 回想
  • 気品
  • 香気
  • 品格

バイカウツギの学名「Philadelphus satsumi」の由来は二つあり、一つはギリシア語で「兄弟愛」を表す「philadelphos(フィラデルフオス)」です。

もう一つは、紀元前に生きたエジプト王、プトレマイオス2世(Ptolemaios Philadelphos)に捧げられた花という説があります。

バイカウツギの剪定のコツを伝授します!

バイカウツギは、枝分かれした株立ちの自然樹形が魅力。きっちり刈り込まないでナチュラルに仕立てることがポイントす。木立ちのような自然な印象から、バイカウツギはシンボルツリーとしても人気があります。

ここからは、剪定に必要な道具・剪定の時期・よくある失敗など、剪定のポイントを押さえていきましょう。

バイカウツギの剪定に必要な道具は?

剪定のために以下の道具を準備してください。

  • 剪定はさみ
  • 剪定用ノコギリ
  • 癒合剤
  • 作業用手袋(軍手など)
  • 剪定枝を入れるゴミ袋
  • 掃除道具

事前に用意しておけば、当日慌てなくて済みそうですね。

【剪定の時期は?】冬剪定&6月が適期!

バイカウツギは開花後の6月~7月が剪定適期です。

花が終わった後のバイカウツギは、新芽が急成長して樹形が乱れがち。のんびり放置していると翌年の花芽がついてしまい、剪定が難しくなります。初心者でも安心して剪定できるのは、花が終わった直後の6月~7月。早めに終わらせておきましょう。

バイカウツギの樹木が大きくなりすぎてコンパクトにしたい場合は、落葉後の休眠期(12月~3月頃)に冬剪定を行います。花を減らさないよう、切る枝と残す枝を選び、間引くのがコツです。

【剪定の失敗例】バイカウツギの花が咲かない理由は?

花が前年より咲かない場合は、剪定のタイミングを間違えているのかもしれません。

バイカウツギは花が終わった後、新しい枝が勢いよく生長し、翌年の花芽をつけます。新しい枝での花芽の形成は8月~9月頃。夏以降に遅れて剪定すると、翌年に咲く花芽も切って花が咲かないため注意が必要です。

【株の更新】古くなると花付きが悪くなる!

剪定のタイミングは間違えていないのに花付きが悪い場合は、株が古くなっているのかもしれません。3~4年に1回、切り戻しをして株を更新してください。

新しい株に更新するためには、古い株を地際から20~30cmくらいで切り戻します。古い株の見分け方は、太さと色です。古い株は太くて色が薄い特徴があります。

バイカウツギの剪定の3つの方法

バイカウツギは、株立ちの自然樹形を生かした剪定がおすすめです。剪定ばさみで枝の混みあった部分をすっきりとさせる「透かし剪定」と、剪定用ノコギリで枝の本数を減らす「間引き剪定」を行います。

また、生垣にも使われるバイカウツギですが、刈り込み剪定はNG。まんべんなく刈り込んでしまうと、全部の花芽を落としてしまい花が咲きません。

バイカウツギの剪定のポイント

  • 不要な枝を切り落す
  • 立ち数を減らす
  • 樹冠を整える

ここからは、バイカウツギの剪定のポイント3つを解説します。

①不要な枝を切り落す

ナチュラルに風に揺れる樹形を意識して、不要な枝は切り落としましょう。

下方向に伸びる下り枝(垂れ枝)や、他の枝にぶつかりそうな交差枝、木の内側に向かって伸びる内向枝(逆さ枝)は、枝が混みあう原因にもなり、樹形を乱します。

また、幹の地際から伸びる若い枝(ひこばえ)は、優先的にエネルギーを使ってしまい生長の邪魔になるため切ってください。

②立ち数を減らす

バイカウツギの立ち数が多い場合は、本数を減らしましょう。株立ち樹形は、3本・5本の奇数本にすると見栄えが良くなります。

株立ちとは、幹の根元から複数本の幹が立ちあがっている状態のこと。一本一本の幹が細い分、風通しが良く、涼し気な印象にもなります。

③樹冠を整える

樹冠とは?

樹木の枝葉が茂っている層の部分です。樹冠の形は樹木の種類によって異なります。

樹高が低めのバイカウツギですが、剪定をさぼって長年放置しておくと横に広がって大きくなってしまい、手入れが大変です。

まずは「これくらいで十分」という樹冠ラインを自分で決めましょう。決めたラインでカットし、樹冠を整えてください。

【西洋バイカウツギの種類】人気の7つの品種を紹介!

バイカウツギの中でも、ヨーロッパで品種改良された西洋バイカウツギには、たくさんの人気品種があります。

西洋バイカウツギは、八重咲きや斑の入ったものなどがあり、華やかでバリエーションも豊か。日本の清楚なバイカウツギとはまた違った魅力を持っています。

西洋バイカウツギの人気種類

  • スノーベル
  • ベルエトワール
  • イノセンス
  • イエローヒル
  • バージナル
  • マギシェン
  • バリエガータ

ここからは、特に人気の高い西洋バイカウツギ7種を紹介します。

スノーベル

スノーベルは、雪のベルのように咲く八重咲きのバイカウツギ。房なりに咲く姿は、純白でふわふわの新雪を思わせます。

バラと同じ時期に咲くため、バラと合わせて育てて愛でる方も多いようです。

一般的なバイカウツギよりもコンパクトで、樹高は1mを超える程度。あまり大きくならずに育つため、ベランダや小さなお庭用としても人気です。

ベルエトワール

ベルエトワールは、日の丸バイカウツギとも呼ばれる品種です。

その名の通り、4枚の花弁の根元に差した薄紅色が特徴。バイカウツギの中でも特に芳香が強く、純白の中のほのかな紅色に色気を感じます。

白い花弁と中央の紅色、濃緑の葉のコントラストは、景観樹としてもおすすめです。

イノセンス

イノセンスは、純白の一重の花弁と、葉の鮮やかな黄色の散り斑が特徴。

最も美しいのが開花時と言われ、葉に入った黄色の斑は徐々に色が抜けます。暑さ・寒さにも耐えるイノセンスは、土質も選ばないため、初心者にもおすすめの品種です。

イエローヒル

イエローヒルの見所は、白い花弁に彩る黄金葉のコントラスト。新芽の頃は明るい黄金葉で、生長とともに黄色へと落ち着きます。

大ぶりの八重の花弁と一重の花弁が混在し、生垣にしても見ごたえたっぷり。気品のある白さと香りがたまらない品種です。

バージナル

バージナルは純白の八重咲き品種の西洋バイカウツギです。

品種名には「汚れ無き清純」という意味を持ち、直立して伸びる枝に、大輪の豪華な花をつけます。

西洋バイカウツギの品種の中でも、花壇・寄せ植えに人気の品種です。イングリッシュガーデンのボーダー花壇(帯状の細長い花壇)にも使われています。

マギシェン

マギシェンは、白とピンクのグラデーションが美しい、赤花のバイカウツギ。

ベニバナバイカウツギとも呼ばれていますが、実はバイカウツギではなく、ウツギの一種です。

暑さ・寒さに強く、初心者にも育てやすい上、満開時は思わず目を引くほどの美しさ。たくさんの小花が房状に咲く姿は迫力があり、庭木としてもおすすめです。

バリエガータ

バリエガータとはラテン語で「斑紋のある」「斑入り(ふいり)」という意味。フイリウツギの品種です。

一重咲きの花が咲き、葉には白く大きな覆輪が入ります。緑と斑のコントラストがインパクト大で、お庭がより色鮮やかに感じられますね

【間違えやすい?】バイカウツギとよく似た植物5選!

バイカウツギに見た目が類似した植物や、名前に「ウツギ」と付く植物はたくさんあります。でも、科・属が異なるものもあり、紛らわしいですよね。

バイカウツギとよく似た植物

  • ノリウツギ
  • ヒメウツギ
  • ミツバウツギ
  • タニウツギ
  • エゴノキ

ここでは、名前は似ているけれど、バイカウツギとはまた違う樹木を集めました。

ノリウツギ(Hydrangea paniculata)

ユキノシタ科アジサイ属の「ノリウツギ」は、ガクアジサイと同じ装飾花を持ちます。アジサイより開花が遅く、真夏に咲く強い耐暑性を持った樹木です。

ノリウツギの園芸品種「水無月」や「ライムライト」はピラミッドアジサイとして有名で、ボリュームある円錐形の花房と、花の色が徐々に変色していく特徴を持っています。

ノリウツギ(糊空木):ダルマノリウツギ4.5号ポット[アジサイの仲間 小型タイプ]
ノーブランド品

ヒメウツギ(Deutzia gracilis)

ヒメウツギ」はアジサイ科ウツギ属の落葉低木で、日本の固有種。日当たりの良い岩場で自生する姿を見かけます。

開花時期は梅雨の頃で、白く清楚な小花をたわわにつける姿が人気です。1.5m程度の樹高のため、庭木や鉢植えの他、ドライフラワー・押し花などの花材としても需要があります。

ミツバウツギ(Staphylea bumalda)

「ミツバウツギ」は山地に自生する落葉低木で、ミツバウツギ科ミツバウツギ属に分類されます。

3枚の葉がセットでつき、若い葉は山菜として食用になります。5月~6月頃に枝先に白い花をつけ、花が完全に開かないのも特徴です。

タニウツギ(Weigela hortensis)

「タニウツギ」はスイカズラ科タニウツギ属の植物で、別名「ベニウツギ」。日本海側の山地の谷沿い・斜面に多く自生し、群生すると一面を紅色に染め、初夏の山を彩ります。スイカズラ科には「ウツギ」の名のつく樹木が多く、タニウツギもその一つです。

田植えの時期に紅色の花を房状に咲かせるため、古くは「タウエバナ」の名で知られていました。

エゴノキ(Styrax japonica)

エゴノキ科エゴノキ属の「エゴノキ」は、日本の雑木林に自生しています。バイカウツギと似た白い花ですが、10m程の樹高に育つ落葉小高木です。開花は5月頃。房状に白い小花を下向きに多数咲かせ、花は芳香を持っています。

名前の由来は、果実にえぐみがある「えごい」の意味から。歌舞伎の演題「伽羅先代萩」にも「ちさの木」として登場し、日本でも古くから愛されてきました。エゴノキは「セッケンノキ」の別名を持ち、実を潰して揉むとセッケンのように泡立ちます。

バイカウツギの育て方

バイカウツギは耐寒性・耐暑性を持つ品種も多く、土質も選ばないため、初心者も安心して育てられる樹木です。水やり・肥料・育てる環境について、しっかり情報を押さえておけば、初夏にはバイカウツギの花と爽やかな香りが漂います。

ここからはバイカウツギの育て方について、詳しく解説していきましょう。

バイカウツギの好む環境は?

バイカウツギ自体は、通気性のある少し湿った環境が好みですが、丈夫な樹木のため、乾燥した土壌でも、粘土質の土壌でもしっかり育ちます。花を咲かせたいのであれば、日当たり・水はけの良い場所を選びましょう。

ただし、バイカウツギは西日が苦手です。夏場に強い日差しが当たらないよう注意してください。昼間は日が当たり、夕方には日陰になっているような場所がおすすめです。

バイカウツギの植え付け・植え替えは?

植え付け・植え替えに適した時期は、2月~3月です。

地植えは、植え付け前に根についた土をしっかり解してから植え付けます。地植えにしたら植え替えは必要ありません。

鉢植えの場合は、ホームセンターで売っている花木用の培養土で十分育ちます。植え替えは2~3年に1回のペースで行い、一回り大きな鉢を用意してください。

バイカウツギの水やり・肥料やりは?

水やり

地植えのバイカウツギは、根付いた後の水やりは不要。夏場に日照りが続いた時のみ、水を与えます。

鉢植えのバイカウツギは、水切れに注意。土の表面が乾いたときにたっぷり水を与えます。鉢底から水が漏れるくらいにしっかり水やりしてください。

開花に備え、1月~2月に寒肥として緩効性肥料を与えます。また、開花後には、疲労回復のお礼肥えとして、同じく緩効性肥料を施しましょう。

バイカウツギの挿し木の時期は?

大切に育てたバイカウツギを、自分で増やしたいと思う方もいるはず。

種まきや取り木で増やすことも可能ですが、おすすめは、6月~7月の剪定で出た剪定枝を使った「挿し木」です。

自分での剪定や挿し木の手順に不安がある場合は、思い切って専門業者に相談してみましょう。最初の剪定でコツを教えてもらえば、次は自信を持ってチャレンジできますよ。

バイカウツギの病害虫は?

丈夫でビギナーにもおすすめのバイカウツギですが、注意しておきたい病害虫はあります。

バイカウツギで注意したい病害虫

  • うどんこ病
  • カイガラムシ

うどんこ病はカビによるもの。葉にうどん粉をふいたような白い斑が発生し、光合成が妨げられてバイカウツギが弱ってしまいます。

カイガラムシは枝葉から養分を吸う害虫です。カイガラムシが発生すると、排泄物によってべつの病気になったり、アリやアブラムシが寄って来たりします。

病害虫対策として、日当たり・風通しが悪くならないように適切な剪定を行いましょう。発生した場合は、薬剤を使用するか、専門業者への相談をおすすめします。

【まとめ】雑木の庭に!株立ち樹形のバイカウツギでナチュラルなガーデニングを!

バイカウツギは株立ちの自然な樹形が美しい樹木です。低木で幹が細い分、シンボルツリーやコンパクトな庭の植栽としても選ばれています。

剪定のタイミングは花が終わった後の6月~7月頃。翌年の花芽をつける前に終わらせることが大切です。

バイカウツギの自然な美しさを活かし、ナチュラルガーデンを楽しんでくださいね。


この記事を読んで、「バイカウツギ」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。

庭革命では、お庭造り・剪定・植栽などの、見積もりを無料相談することができます。その他、お庭・植物に関する悩みがあるお客様も、気軽に利用されているので、この機会に是非一度相談してみてください。

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