【梨の木の剪定】みずみずしく甘い梨の実を自宅で栽培しよう!剪定の時期や方法・育て方を解説
2021/02/26
秋になるとスーパーに並ぶ、梨。みずみずしく甘い果実が、とても美味しいですよね。
梨の木は、手間はかかりますが自宅でも栽培することができます。こまめに剪定をすれば、鉢植えで小さな庭でも育てることができますよ。
しかし、「剪定はいつ?」「美味しい実をつけるにはどうすればいいの?」と疑問は尽きません。この記事では、梨の木の剪定時期や方法について解説します。
この記事を読んで、「梨の木」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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目次
梨の木の特徴
梨の木は、バラ科ナシ属の落葉樹です。みずみずしくてシャリシャリとした食感が特徴の、甘い実をつけます。
原産地は日本・中国・韓国で、和名は梨。英名では、Japanese pearと呼ばれています。成長すると、樹高は2メートルほどになります。
梨には、ニホンナシ(日本梨)やセイヨウナシ(西洋梨)などさまざまな品種があります。ニホンナシで代表的なのは幸水や二十世紀で、セイヨウナシで代表的なのはラ・フランスです。
収穫時期は品種によりますが、8月~9月の秋です。花の開花時期は、4月~5月にかけて。白くて可憐な花を咲かせます。花言葉は「愛情」です。
梨の木の剪定時期
- 梨の木の剪定時期はいつ?
梨の剪定に適した時期は、12月~2月です。
冬は休眠期となり、成長がゆっくりになります。剪定してもダメージを最小限にとどめることができるため、冬が適した剪定時期になります。
また、梨の木は落葉樹なため、冬になると葉が落ち剪定しやすくなるというメリットもあります。基本的には冬に剪定しますが、夏に徒長枝など気になる場合は少しであれば剪定してもかまいません。
梨の木の剪定方法
- 梨の木の剪定方法とは?
梨の木の剪定の基本は、摘芯と切り戻しです。
梨の木を丈夫に育て美味しい実をつけるには、剪定が必要です。剪定を行うことにより、樹木全体に養分が行き渡り健康な株に成長します。
また、樹形を美しく整えることができます。
あまり大きくならない木ですが、鉢植えでの栽培など小さく育てたいならこまめに剪定をしてコンパクトに保ちましょう。
「摘芯(摘心)」は樹勢を弱め花をつける
梨の実をつけたいなら、摘芯は大事な作業です。枝の脇から生える新しい枝・新梢を根元から切ることにより、樹勢を弱め花をつけるようになります。
摘芯をする時期は冬ではなく、枝が伸び始める初夏です。まず、6月の初め頃に1回目の摘芯を行います。その1か月後の7月の初め頃にもう一度摘芯をしてください。
摘芯をすることで花芽がつき、実がなりやすくなります。2回目の摘芯を行っても花芽ではなく新梢が生えた場合は、もう一度剪定して切り取りましょう。
「切り戻し剪定」で長く伸びた徒長枝を切る
梨の木を育てていると、ひょろひょろと間延びした枝が生えることがあります。これを徒長枝といいますが、このような枝は途中まで切り落としてしまいましょう。
このとき2~3年目の枝は、残すようにしてください。梨の木は、短い枝に花芽をつける習性があります。
残し過ぎてもよくありませんが、古い枝や長く伸びすぎた枝を優先して、剪定してくださいね。
4~5年目の古い枝は切り落とす
生えてから4~5年経った古い枝は、根元から切り落とします。古い枝は弱りやすく、花芽がたくさん生えてしまう「しょうが芽」になりやすいです。
栄養を届けたい枝をより健康に育てたいなら、古い枝は切り落としてしまいましょう。そうすることで、甘く美味しい実がつきますよ。古い枝を切って、株を若返らせてくださいね。
梨の木の育て方
梨の木は、水やりなど日々の手入れは難しくありません。しかし、地植えではなく鉢植えで育てる場合は、植え替えをしてあげましょう。
ここでは、梨の木の水やりや肥料・植え替えのタイミングについて解説します。それでは、詳しく見ていきましょう。
水やりや肥料の頻度とタイミング
水やりですが、地植えの場合は乾燥させないように管理してください。植え付けた後は基本的には水を与える必要はなく、雨水でまかなえます。
夏の日照りが続くときだけ、水を与えましょう。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしてください。
肥料は、地植えの場合は植え付ける際に粒状の肥料を与えます。その後は、3月と実を収穫した後に追加で施します。
鉢植えの場合は、植え付ける際に緩効性化成肥料を与えましょう。その後は、2カ月おきに追加で施します。
鉢植えで栽培するなら植え替え(鉢替え)が必要
梨の木を鉢植えで育てる場合は、定期的に植え替え(鉢替え)という作業が必要です。植え替えをせずに放置すると、根詰まりや根腐れを起こしてしまいます。
鉢底から根が出てきたら、植え替えのタイミングです。11月~3月の冬が、適した時期です。
植え替えの仕方は、ひと回り大きな鉢に肥料を混ぜた土をいれて準備をしておきます。株を引き抜いたら、古くなった根を3分の1ほど切り詰めましょう。
新しい鉢に植え替え、土を足し水をたっぷりと与えて完了です。
梨の木が枯れる理由
梨の木は、慣れていない方にとっては少し世話のしにくい果樹です。上手く手入れをしないと、枯れてしまうこともあります。
梨の木が枯れてしまう主な原因は、害虫被害にあってしまうことと剪定時期や剪定カ所を失敗したことです。
ここでは、梨の木が枯れる2つの原因について解説します。それでは、詳しく見ていきましょう。
害虫被害や病気によって枯れる
梨の木につきやすい害虫は、アブラムシとカイガラムシです。アブラムシは、葉っぱや枝の養分を吸い取り株を弱らせます。見つけたら、殺虫剤で駆除してください。
カイガラムシも、養分を吸い取ります。固い殻に覆われており殺虫剤は効きにくいため、ブラシでこすり落としてください。
梨の木がかかりやすい病気は、黒斑病や黒星病です。
黒斑病は、実や葉などに黒い斑点がつく病気です。菌が風に乗って運ばれ、付着することで引き起こされます。とくに、二十世紀がかかりやすいです。
黒星病も、黒い斑点ができます。どちらも見つけたらすぐに、病気になった部分を処分してください。あらかじめ薬剤を散布するのも、効果的です。
剪定時期や剪定カ所を失敗した
剪定をする目的は、木そのものを健康に保つためでもあり実を大きく美味しくさせるためでもあります。
剪定時期や方法を間違えてしまうと、それだけで株を弱らす原因になってしまいます。梨の木の剪定は複雑ではありませんが、剪定時期を間違えてはなりません。
正しい時期に剪定をしないとダメージが大きく、株を弱らせてしまう危険があります。また、枝を切り過ぎてもダメージが大きいです。剪定時期と剪定カ所は、必ず守るようにしてくださいね。
梨の木の誘引の仕方
梨を栽培するには、誘引という作業が必要です。
誘引は枝と枝が重ならないように、針金で固定していきます。小さな株や鉢植えでコンパクトに育てる場合は、誘引をせずに立木のまま育てることもできます。
誘引をすれば枝同士が重ならないため、風通しがよくなります。また、大きくて甘い実がなりやすくなるというメリットもあります。
地植えで大きな梨の木を育てる場合は、ぜひチャレンジしてみてください。
梨に実をつけるために人工受粉させよう
梨は、受粉することで実がつきます。虫や風で受粉をしますが、都会で虫が少ない場合は人工受粉をさせましょう。
よく晴れた日に、花を摘み取り柱頭に擦りつけます。数日おきに何度も行います。梨の花粉は、インターネット通販で売られていることもあります。
筆や梵天を使って作業すると、効率的です。人工受粉はとてもカンタンなため、初心者でも難しくはありません。
梨の実をつけるポイントは「摘果」と「袋かけ」
梨は、受粉が上手くいけば実をつけます。どうせなら、大きくて美味しい実を収穫したいですよね。よい実を育てるためには、摘果と袋かけがポイントになります。
ここでは、摘果と袋かけについて解説します。それでは、詳しく見ていきましょう。
「摘果」で大きくて美味しい実を育てる
美味しく大きな実をつけるためには、摘果という作業を行いましょう。
摘果とは、余分な実を間引くことです。摘果をすることにより、残された実に養分を行きわたらせることができます。その結果、美味しくて大きな実がなるというわけです。
梨の摘果の時期は、開花してから3週間後の5月頃と、その2~3週間後の年2回です。
1回目の摘果は、1つの花房に1つの実になるように間引きします。2回目の摘果では、30枚前後の葉に対し実が1つになるように間引きします。
「袋かけ」で病気や害虫から守る
病気や害虫から守るために、袋かけという作業をします。袋かけとは、実に白い袋をかぶせること。見たことがある方も、多いのではないでしょうか?
袋は、水をはじきやすいものがおすすめです。インターネット通販や、ホームセンターで購入することができます。袋のかけ方は、説明書通りにかけるようにしてくださいね。
梨の木の実がつかない原因と対策
美味しくて甘い梨の実を収穫したいのに、実が小さいどころかつかないと悲しいですよね。
梨の木に実がつかないのは、剪定のときに花芽を切り落としてしまったからかもしれません。また、受粉が上手くいかなかったことも考えられます。
そして、摘果が適切にできないと、実はついても大きく甘い実にはなりません。非常に手間がかかる梨の木の世話ですが、ひとつひとつ丁寧に行うことで実をつけてくれるようになるでしょう。
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梨の木の剪定をプロに依頼した場合の費用は?
梨の木の剪定は、複雑ではありません。初心者でも挑戦しやすいですね。
しかし、摘果や袋かけ・害虫処理など慣れていない方は難しいと感じるかもしれません。そんなときは、プロの業者に頼るのもひとつです。
そこで気になるのは剪定料金ですが、職人一人あたりで費用を計算する業者や樹木1本で計算する業者などさまざまです。
たとえば、職人一人あたりの日当なら15,000円~30,000円が相場となります。
樹木の高さで料金が決まる場合は、3メートル未満の樹木なら5,000円。5メートルまでなら7,000円。7メートルなら15,000円。それ以上になると、実物を見て見積もりを出す業者が多いです。
見積もりは複数の業者でとるのがおすすめ
見積もりの算出方法やサービス内容は、業者により異なります。実際に剪定を依頼する前に、見積もりをとって確認しておきましょう。
見積もりは1社ではなく、3~5社の複数社からとることをおすすめします。樹高や本数など、状況によって金額が異なるからです。
見積もりをとって、あなたに合った業者を選んでくださいね。
なお、庭革命では無料で複数社から見積もりをとることができます。ぜひ利用してください。
梨の木の剪定のまとめ
梨の木の剪定時期と方法・育て方について解説しました。
梨の木の剪定や育て方は、ほかの樹木と比べると少し複雑です。しかし、ひとつひとつの工程は特殊な道具が必要なわけではなく、初心者でも挑戦することができます。
剪定する時期や枝の見極めが難しいと感じたら、プロの手を借りるのもひとつですよ。梨の木を丈夫に育てて、美味しい実を収穫してくださいね。
この記事を読んで、「梨の木」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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