しだれ桜(枝垂れさくら)の剪定方法は?剪定時期や育て方・芯止めのやり方も解説
しだれ桜は、春に優美な花を咲かせる日本の風景に欠かせない存在です。そのしなやかな枝に咲く白やピンクの花は、多くの人々を魅了します。桜の名所で観賞するのはもちろん、庭木やシンボルツリーとして植えられることもあり、自宅で春の風情を楽しむことも可能です。
しかし、しだれ桜を美しく保つためには、適切な剪定が欠かせません。「剪定はいつが良いの?」「桜の枝は切っても大丈夫?」といった疑問を抱く方も多いでしょう。
この記事では、しだれ桜の剪定時期や方法、育て方について詳しく解説します。適切なお手入れを行うことで、樹形を整えつつ花付きも良くなり、毎年の花見が一層楽しめるようになります。
また、おすすめの剪定道具なども紹介しますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

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しだれ桜(枝垂れさくら)の特徴

しだれ桜(枝垂れ桜)は、日本原産のバラ科サクラ属の落葉樹です。その名の通り、枝が柳のように垂れ下がる優雅な姿が特徴で、別名「糸桜(イトザクラ)」とも呼ばれています。
代表的な品種には、八重紅枝垂(ヤエベニシダレ)や清澄枝垂(キヨスミシダレ)などがあり、それぞれ異なる美しさを楽しめます。
しだれ桜は非常に寿命が長い木としても知られており、福島県にある「三春滝桜」は樹齢1000年以上を誇ります。三春滝桜はベニシダレ桜の一種で、日本三大桜のひとつに数えられています。
開花時期は3月下旬から4月頃で、桜の代表格であるソメイヨシノよりも1週間ほど早く咲き始めます。花の色は白・ピンク・赤とさまざま。 花言葉は「優美」や「ごまかし」とされ、その美しさの中に秘められた深い意味も感じられます。
しだれ桜(枝垂れさくら)の剪定時期

- しだれ桜の剪定時期はいつ?
しだれ桜の剪定に適した時期は、11月頃です。
冬の間は、休眠期となります。休眠期は成長がゆっくりになり、多少の強剪定をしても木にとって負担が少なく済みます。
切り口の腐敗は、そのほかの季節と比べると進行が遅くなります。冬に剪定することで暖かくなってきてから発生しやすくなる病害虫から桜を守ってくれるのも特徴です。
また、しだれ桜は落葉樹なため、冬になると葉が落ちます。葉が落ちて枝が見やすくなると、剪定しやすいからという理由もあります。目安としては、落葉が増え始めたら剪定の時期と覚えておきましょう。
しだれ桜(枝垂れさくら)の剪定方法
- しだれ桜の剪定方法とは?
しだれ桜の剪定の基本は、間引き剪定です。樹高が好みの高さになったら、芯止めをしましょう。
しだれ桜を大きく健康に育てるためには、剪定が必要です。剪定を行うことにより、樹木全体に養分が行き渡り健康な株に成長します。
ここでは、しだれ桜の剪定の仕方について詳しく紹介します。大切な桜の美しい花を咲かせるためにも、ぜひ参考にしてください。
目標の高さまで成長したら「芯止め」を行う

しだれ桜の苗を植え付けたら、目標の高さまで成長させることを目指します。希望の高さに達したら、それ以上大きくなりすぎないように「芯止め」を行いましょう。
芯止めとは、成長を続ける主幹の先端を切る作業のことです。主幹を止めることで、樹木のエネルギーが脇芽に集中し、そこから新しい枝が生えやすくなります。
この枝がしなやかに伸び、傘状に垂れ下がることで、しだれ桜特有の美しい樹形を作り出します。
また、盆栽や鉢植えなどで小ぶりに育てたい場合にも、芯止めは有効です。高さを調整しながら管理することで、理想的なサイズに仕立てることができます。成長の様子を見ながら、適切なタイミングで芯止めを行ってください。
「間引き剪定」で不要枝を切る

しだれ桜はたくさん剪定をしなくても、美しい樹形をキープしてくれる樹木です。しかし、混み合う枝があれば間引き剪定をして風通しをよくしてあげましょう。
細い枝や枯れた枝・内側に向かって生えた枝、伸びるも剪定します。また、株元から生えるヒコバエ(ヤゴ)も根元から切り落としましょう。
剪定の時期は冬ですが、夏も枝の込み具合が気になるなら剪定をしてもかまいません。その場合は、たくさん切り過ぎないように注意してください。
「強剪定」は極力行わないように注意

強剪定とは太い枝や幹を切ることですが、切り過ぎは枯らしてしまう原因になります。太い枝を切る際は冬に行い、一度に何本も切らずに様子を見ながら行いましょう。
枝は成長するにつれ、太く大きくなります。太くなってから切ると「強剪定」となってしまうため、不要な枝と判断したら細く小さな枝の段階で剪定するようにしましょう。こまめに剪定し、日々手入れすることがポイントです。
しだれ桜(枝垂れさくら)の育て方
しだれ桜を丈夫に育てるには、普段の手入れが欠かせません。水やりや肥料など、怠らないように世話をしましょう。
また、鉢植えで育てる場合は、植え替えという作業が必要です。ここでは、しだれ桜の育て方について解説します。ぜひ参考にしてくださいね。
水やりや肥料の頻度とタイミング

水やりですが、地植えの場合は乾燥させないように管理してください。植え付けた後は基本的には水を与える必要はなく、雨水でまかなえます。
夏の日照りが続くときだけ、水を与えましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしてください。
肥料は、地植えの場合は緩効性肥料と腐葉土を混ぜて作ったものを掘った穴の底に入れてから植え付けをします。
その後は、秋から冬にかけてしだれ桜の株の周りに数カ所穴を掘り、「寒肥」を与えましょう。春になり花が咲き終われば、5月頃に「お礼肥」を施します。
鉢替えのタイミングと方法

しだれ桜を鉢植えで育てる場合は、定期的に植え替え(鉢替え)という作業が必要です。植え替えをせずに放置すると、根詰まりや根腐れを起こしてしまいます。
鉢底から根が出てきたら、植え替えのタイミングです。植え替えに適した時期は、11月頃です。
鉢替えの仕方は、ひと回り大きな鉢に肥料を混ぜた土をいれて準備をしておきます。しだれ桜の株を引き抜いたら、新しい鉢に植え替え土を足し水をたっぷりと与えて完了です。
植え替えの際は、根をなるべく触らないように気をつけてくださいね。
しだれ桜(枝垂れさくら)は挿し木で増やせる

しだれ桜は、挿し木で増やすことができます。挿し木は、6月~7月頃行うとよいでしょう。
挿し木の作り方は、その年に生えた新しい枝を10~15センチほど切り取ります。土に挿す方の切り口は、斜めにカットしてください。
枝の2分の1~3分の1の葉は、すべて取り除きましょう。
切り口を2~3時間水に浸したら、発根促進剤を塗ります。土を入れ用意した育苗ポットに、挿します。土が乾かないように水やりをして、明るい日陰で管理しましょう。
根が出るまで、およそ1~2カ月かかります。発根したら、庭に地植えするか鉢植えに植え替えてください。
しだれ桜(枝垂れさくら)は盆栽にしてもお洒落

挿し木などで株を増やしたら、盆栽で育てるのもおすすめです。和の雰囲気にも洋の雰囲気にも合いますから、お部屋庭せて器を選ぶとよいでしょう。
白やベージュの器を選べばナチュラルで可愛らし雰囲気に、グレーや黒など暗い色の器を選べばシックで大人の雰囲気になります。
日本の春を感じられる盆栽を部屋のなかでも楽しんでくださいね。
しだれ桜(枝垂れさくら)の誘引方法

しだれ桜は、樹形を整えるために誘引をします。誘引の仕方は、苗を植え付けた後に支柱を立てて幹を誘引します。麻紐などで縛って倒れないように固定しましょう。
目標の高さに育つまで、幹の途中から生える枝は剪定してください。株元から生えるヒコバエ(ヤゴ)も剪定しましょう。
誘引することで、上へまっすぐと伸びた樹木を育てることができます。

しだれ桜(枝垂れさくら)の花が咲かない原因と対策

しだれ桜の花が咲かない原因はいくつか考えられますが、日光不足と剪定の失敗が考えられます。
しだれ桜は日当たりのよい場所を好むため、日陰の多い場所で育てると上手く光合成ができません。光合成ができないと養分を作ることができないため、花つきが悪くなってしまいます。
また、剪定をする時期が遅くなると、花芽を切り落としてしまう可能性があります。遅くても2月までには、剪定を終えるようにしてくださいね。

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しだれ桜(枝垂れさくら)の木が枯れる理由
大切に育てたしだれ桜を枯らしたくないと考えるのは当然ですよね。しだれ桜が枯れてしまう主な原因は、害虫や病気の被害、そして剪定の失敗です。
これらの問題を防ぐためには、正しい知識を身につけることが大切です。ここでは、しだれ桜が枯れる2つの原因について詳しく解説します。
それでは、具体的に見ていきましょう。
害虫被害や病気によって枯れる

しだれ桜につきやすい害虫は、コスカシバの幼虫やモンクロシャチホコです。
コスカシバの幼虫は、幹のなかに入り込んで食害します。幹の皮からヤニが出ていたら、被害にあっている可能性を疑いましょう。
モンクロシャチホコは、葉っぱを食べてしまう害虫です。どちらの害虫も見つけ次第駆除し、日頃から観察して被害にあわないように注意してください。
病気は、テング巣病にかかりやすいです。ほうきのように枝が細く糸状に枝分かれしたら、被害を疑いましょう。
テング巣病はハサミからも感染するため、剪定の際は消毒を行うなどして被害を広げないように注意してください。
病害虫は放置すると取り返しのつかない事態になってしまいます。「このくらいなら大丈夫」など安易に考えず、大切な桜を毎年美しく咲かせるためにも、しっかりと対策をしておきましょう。
剪定時期や剪定カ所を失敗した

しだれ桜の剪定に適した時期は11月です。前項目でも解説しましたが、冬の休眠期に枝を切るのは、負担が少ないからです。
しかし、春から秋にかけて剪定してしまうと負担が大きく、株を弱らせてしまいます。最悪の場合には回復が追い付かず、枯らしてしまったり、病害虫が発生しやすくなってしまうでしょう。
小さな枝や葉の剪定は許容範囲内ですが、太い枝は冬以外は切らないようにしてください。
しだれ桜(枝垂れさくら)の剪定をプロに依頼した場合の費用は?

しだれ桜の剪定は、さほど難しくありません。初心者でも挑戦できそうですね。
しかし、木が大きくなって剪定がしにくい場合は、怪我をするリスクが高まります。また、寒い冬に剪定をするのは大変ですね。そんなときは、プロの業者に頼るのもひとつです。
そこで気になるのは剪定料金ですが、職人一人あたりで費用を計算する業者や樹木1本で計算する業者などさまざまです。
たとえば、職人一人あたりの日当なら15,000円~30,000円が相場となります。
樹木の高さで料金が決まる場合は、3メートル未満の樹木なら5,000円。5メートルまでなら7,000円。7メートルなら15,000円。
それ以上になると、実物を見て見積もりを出す業者が多いです。
見積もりは複数の業者でとるのがおすすめ

見積もりの算出方法やサービス内容は、業者により異なります。実際に剪定を依頼する前に、見積もりをとって確認しておきましょう。
見積もりは1社ではなく、3~5社の複数社からとることをおすすめします。樹高や本数など、状況によって金額が異なるからです。
見積もりをとって、あなたに合った業者を選んでくださいね。
なお、庭革命では無料で複数社から見積もりをとることができます。ぜひ利用してください。

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しだれ桜(枝垂れさくら)の剪定のまとめ

しだれ桜の剪定時期や方法、育て方について解説しました。
しだれ桜は昔から親しまれてきた樹木で、お花見などで出かけた先で見る機会が多いと思います。そのせいか、どこか自宅で育てるのは難しいのではないか?と感じていませんか?
誘引やこまめな剪定は必要ですが、庭木として自宅で育てることもできますよ。
しかし、大きく丈夫に育てるのが不安な方はプロに任せるのもひとつでしょう。美しいしだれ桜を育てて、春には自宅で花見を楽しんでくださいね。Web上でサクラに関するコンテンツをチェックするのもおすすめです。豊富な知識を得て、桜をいい状態で保っていきましょう。

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