【アロマティカスの育て方】栽培のポイントや増やし方を徹底解説
丸っこい葉が可愛いアロマティカス。心地よい芳香、多肉植物とハーブの特性を持った植物です。
香りが良く、観賞用にも食用にも使えることから、自宅で育てたいという人もいることでしょう。アロマティカスは初心者にも育てやすい植物なので、ポイントを押さえておけば増やすことも可能です。今回の記事ではアロマティカスの栽培のポイント・増やし方を解説します。
この記事を読んで、「アロマティカス」などの相談を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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目次
アロマティカスの基本情報
学名 | Plectranthus amboinicus |
別名 | スープオレガノ、キューバンオレガノ |
科名 | シソ科 |
属名 | プレクトランサス属 |
原産地 | インド〜南アフリカ |
開花時期 | 4~8月 |
花言葉 | 鎮静・友情 |
ぷにぷにとした丸っこい葉っぱが特徴のアロマティカスは、ハーブ・多肉植物の両方に分類される植物です。室内で育てることができ、株が大きくなれば簡単に増やすことができます。
アロマティカスの特徴
- アロマティカスの特徴は?
アロマティカスの特徴は、ぷにぷにと柔らかく丸い葉の表面を、びっしりと細かい毛が覆っている点です。また、多肉植物の特性を持っているため、乾燥に強く、病害虫にも強い性質を持っています。
海外ではメディカルプランツとも称され、火傷の手当に使用されることもあるそうです。
アロマティカスの香り
- アロマティカスはどんな香り?
多肉植物とハーブの特性を持つアロマティカスは、ミントのような爽やかな芳香が特徴。このミントのような爽やかで甘い芳香は、ハーブティとしても愛好されてます。
このハーブ独特の香りが、抗菌作用・虫よけ効果があると期待されています。
アロマティカスの食べ方
- アロマティカスの食べ方は?
デザートに彩りを添えるトッピングや、モヒートにしたり、レモンなどの果実水に入れればデトックスウォーターに。粗めにちぎってハーブティもおすすめです。
アロマティカスは別名「スープオレガノ」。食べられる多肉植物として料理の香りづけやハーブティにも使われています。
トマトソースや卵料理にも合うので、刻んで入れてみても美味しくいただけます。
アロマティカスを育てるために必要な物
比較的育てるのが簡単なアロマティカス。ここからは、初めて育てる人のために、栽培に必要な知識を紹介します。
乾燥や病気にも強い多肉植物なので、慣れてしまえば可愛いグリーンのある生活を楽しめます。
アロマティカスの育て方
アロマティカスは他の多肉植物と同様、乾燥に強い特性を持っています。しかし、耐寒性は低く寒さに弱いため、初心者には室内のほうが育てやすいでしょう。
育てる場所・温度・水やりのタイミングなどを解説します。
育てる場所:風通しと日当たりの良い場所
アロマティカスは日当たりの良い環境を好みます。春・秋は風通しのいい、日の当たる場所で育てましょう。
また、乾燥に強い分、湿気を嫌う植物でもあります。湿気の高い、暗い場所では育ちにくいため、風通しのいい環境が適しています。
温度:10℃以上を維持する
インド〜南アフリカ原産のアロマティカスは、実は日本の夏の高温多湿な環境は苦手。真夏の午後は直射日光に当たらないよう、軒下に入れる、明るい日陰に置きましょう。
また、寒さにも弱いため10℃以上の環境を維持することも大切。冬は外で育てず、暖かい家の中に。窓際の日当たりのいい場所での管理がおすすめです。
水やり:土がしっかり乾いてからたっぷり
多肉植物は乾燥を好みます。アロマティカスも同様で、頻繁に給水する必要はありません。
春~夏時期は、土が乾いたときに水を与えます。量は、鉢底から水が漏れるくらいたっぷり与えるくらいです。冬時期は月に1~2回で十分。心配になるくらいですが、水を控えることによって耐寒性が上がります。
断熱性の高い家で、真冬でも18度以上の環境をキープできる場合は、春~秋と同じペースで水やりをしましょう。
用土:水はけの良い土
乾燥を好む分、水はけの良い土が適しています。市販で売っている草花・野菜・ハーブ用の培養土で十分です。
乾燥に強い分、湿気に弱く、根に水が触れている時間が長いと根腐れの原因となるので注意。このため、ピートモスなど、保湿に優れた土は向いていません。
肥料:与えすぎに注意
市販の培養土で育てる場合は、培養土に必要な栄養分が入っているため肥料は不要です。また、たくさん与えると、根腐れしたり香りが落ちる原因にもなります。
肥料を与える場合は、春~秋の発育が活発な時期に与えると効果的です。液体肥料か、粒状の緩効性化成肥料、有機肥料を与えましょう。アロマティカスは多肉植物の特性を持っているため、肥料のあげかたは多肉植物・サボテンと同じです。
アロマティカスのお手入れ
水やりや肥料の次は、年間通してのお手入れについて解説します。
苗を買ってきて植え付けるところから、年間を通したスケジュールを押さえておきましょう。
植え付け:春〜秋がおすすめ
アロマティカスの植え付けに適しているのは、真夏・冬を除いた時期(春~秋)がおすすめです。
真夏になる前に植え付けを終わらせておくと、夏~秋でしっかりと育ってくれます。
植え替え・鉢替え:最低でも年1回
強い繁殖力を持つアロマティカスは、春~秋でどんどん育ち、気づけば葉が生い茂っています。
育ちが悪いな…と思ったら、実は鉢の中で根でパンパンになっていることも。成長の度合を見ながら1年に1回~数回は、植え替え・鉢替えが必要です。
一回り大きな鉢に植え替えになりますが、鉢を大きくしたくない場合は、株を小さくすることも可能です。植え替え時に手で株を割って植えるだけ。自分の部屋・鉢に合わせた大きさで維持ができます。
剪定:風通しが良くなるように間引く
繫殖力の強いアロマティカスは、葉が生い茂りやすい分、茂っている部分が蒸れて弱ってしまいます。このため、適度に伸びすぎた箇所を剪定し、風通し良くしてあげましょう。
剪定した枝を挿し木として増やしてもOK。葉は食用に使えるため、ハーブティに入れたり、料理に添えたりと無駄なく使えます。
夏越し:風通しに要注意
アロマティカスはインド〜南アフリカ原産のため、高温で湿気の強い日本の真夏の環境は苦手です。蒸れないよう、特に風通しには注意しましょう。
また、日当たりを好むものの、直射日光に当たると葉焼けをしてしまうため、長時間直射日光に当てすぎないようにする必要があります。
真夏に入る前、梅雨入り前に、剪定をして風通しを良くする準備をしておきましょう。
冬越し:10℃以上をキープする
暑い地域原産のアロマティカスは、冬の寒さには弱い特徴があります。10℃を下回ると枯れてしまうため、冬時期は屋内の温かい場所で管理する必要があります。
室内栽培の場合、日照不足が不安になります。窓側の光が当たりやすい場所に置き、レースカーテン越しに日光浴させてあげると良いでしょう。
アロマティカスを育てる際のポイント
冬は水やりの回数も少なく、育てやすいのがアロマティカスのメリット。
それほど手間もかからない植物なので、ポイントを押さえておけば、部屋のインテリアプランツとして長く楽しむことができます。
病害虫に注意
アロマティカスは虫よけ効果もあると言われていますが、それでも病害虫は発生します。
注意するのはナメクジとカイガラムシ。屋外で育てる場合、ナメクジに葉を食い荒らされてしまう被害もあります。ナメクジを寄せ付けないよう、鉢の周囲に石灰を撒いて対策しましょう。
また、防虫剤などの薬剤が効きにくいのがカイガラムシです。もし発見した場合は、濡れたティッシュで丁寧に拭き取りましょう。また、被害を受けた枝ごと切り落としてしまうのも手です。
剪定で風通しを良くする
湿気に弱いアロマティカスは、成長で葉が生い茂ってくると蒸れやすくなります。葉が傷んだり、全体的に元気が無くなってしまうため、剪定して風通しを良くしてあげる必要があります。
剪定は、梅雨入り前や真夏に入る前に。まばらになった枝で「ちょっと切りすぎたかな?」と思うくらい思い切った剪定で大丈夫です。繫殖力が強いため、すぐに大きくなります。
剪定した枝は、食用として利用しても、挿し枝で増やしてもOK。剪定時期にも楽しめるのがアロマティカスのメリットです。
夏前までに植え替えをする
アロマティカスは育つ力が強い分、気づけば鉢の中で根がいっぱいになってしまいます。根がいっぱいになると株が弱ってしまうため、急速に生長する前に植え替えをしておきたいところですよね。
アロマティカスが本格的に生長するのは初夏の4月~6月頃。根の大きさに比例してさらに葉も育つため、鉢が根でいっぱいになってしまう前に、一回り大きな鉢に植え替えをしておきましょう。株分けして小さくしてもOKです。
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八幡化成(Hachimankasei)
アロマティカスの増やし方
育ちやすく、あっという間に大きくなっていくアロマティカス。剪定枝を挿しておくだけでも根が出てくるほどの繫殖力で、どんどん増やすことができます。
初心者でも増やすのは簡単。挿し木・株分けどちらも簡単なので、チャレンジしてみましょう!ここでは増やし方の方法を紹介します。
挿し木
アロマティカスの枝を2~3節がついているくらいの長さで切り、挿しやすいよう下葉を取り去ります。アロマティカスを剪定したときの枝を使ってもOKです。
土を入れた植木鉢に枝を挿し、たっぷりと水を与えておきましょう。この時も置く場所は、明るい日陰の風通しのいい場所に。数週間で根付きます。
「いきなり土に挿すのが心配」という初心者は、挿す前に水を吸わせておきましょう。時間は20分程度で十分です。水挿しでも増えていくので、ガラス瓶に生けた状態で根が成長していく様子を楽しむのもおすすめです。
株分け
初心者にはハードルが高い株分けですが、アロマティカスは株分けもそれほど難しくありません。
根が鉢の中でいっぱいにならないよう、夏前の植え替えに合わせての株分けがおすすめです。植え替え時に鉢から出した株を手で割って、それぞれ新しい鉢に植え替えます。
アロマティカスに関するよくある質問
アロマティカスを育てる前に、初心者からよくある質問を集めてみました。
これからチャレンジしてみたい、アロマティカスが気になっているという人は、チェックしておいてくださいね。
アロマティカスは食べられる?
ハーブの特性を持っているため、ミントのようにアイスや料理に添えたり、ハーブティにしたりと万能です。
料理レシピサイトを「アロマティカス」で検索すると、いろいろなレシピが出てきます。すぐに大きくなるため、剪定した時に出た葉を使えるのもうれしいですね。
ゴキブリなどの虫除け効果がある?
害虫駆除には使えませんが、ハーブの香りを嫌う害獣・害虫は多くいることから虫よけ効果を期待されています。ゴキブリ除けに玄関回りにハーブの寄せ植えを置く家もあります。
アロマティカスの効能は?
「アロマ」の名を持つ通り、甘いミントのような芳香が気分を落ち着けるハーブティとして使われています。
また、フィリピンやインドネシアでは「メディカルプランツ」と呼ばれ、抗菌作用を期待して火傷に利用している地域もあるそうです。
アロマティカスはどこに売っている?
多肉植物・ハーブを扱う園芸店はホームセンターでも販売されています。ただし、時期によっては扱っていないこともあります。
確実に欲しい場合は、インターネットで注文することをおすすめします。一度買って、株分けや挿し木に成功すれば、買わなくてもどんどん増えていきますよ。
まとめ
初心者でも育てやすく、増やしやすいアロマティカス。爽やかな香りと可愛い葉は、室内の癒しとしても楽しまれています。
注意点は湿気・日当たりに注意して、風通しを良くすること。増えやすいので株分けもお忘れなく。
お部屋に可愛いアロマティカスがある生活を、ぜひ楽しんでください。
この記事を読んで、「アロマティカス」などの相談を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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