【カランコエの育て方は?】花が咲かない原因や挿し木の方法も徹底解説

カランコエは、花を咲かせる多肉植物の中でも、特にたくさんの花をつけることで有名です。乾燥に強いのでガーデニング初心者にも育てやすく、花びらはとってもカラフルで見ごたえも抜群。

花を咲かせるためにはコツがありますが、覚えてしまえば一年中いつでもカランコエの花を楽しむことができます。

今回は、カランコエを育ててみたいという人に向けて、多肉植物カランコエの種類や育て方・増やし方・病害虫対策までを解説します。

目次

カランコエはどんな多肉植物?

学名Kalanchoe blossfeldiana
和名ベニベンケイ
科名ベンケイソウ科
属名カランコエ属
開花時期10~6月ごろ

多肉植物のカランコエは、マダガスカルが原産。乾燥にも強く、繁殖力もあるカランコエは、そのたくましさから和名「紅弁慶」と名づけられました。

肉厚な葉とカラフルな色の星の形にも似た小花が固まって咲く特徴があります。幸せのベルを思わせるつりがね状の花から、花言葉は「幸福を告げる」を託されています。

その花言葉と華やかさもあって、鉢植えでいつも近くに置いておきたくなる花ですね。

カランコエの種類

カランコエは種類が実に豊富。開花時期も種によって異なり、花色は赤・白・ピンク・黄色・オレンジと実に多彩。葉の形も様々なので、好みの花色・好みの形の葉の種類をいくつか選んで育てても違いを楽しめますよ。

カランコエは、原種だけで100以上、園芸品種と合わせて200種類以上が存在します。今回は代表的カランコエな3種類を紹介します。

カランコエ・ブロスフェルディアナ

出典:botanic.jp

ボール型に咲く代表的なカランコエ・ブロスフェルディアナは、日本で一番流通しているカランコエです。和名の「紅弁慶」はこの花から由来しています。

ドイツで改良されたカランコエ・ブロスフェルディアナは11月に開花。花のカラーも赤・オレンジ・ピンク・黄色とたくさんの色がある他、近年は品種改良によってゴージャスな八重咲きも誕生しました。

カランコエ・ウェンディ

出典:botanic.jp

オランダで作られたカランコエ・ウェンディは、その作出者から「カルパーウェンディ」とも呼ばれる品種です。

3~5月頃に開花を迎え、小さなベル型の明るい赤紫色の花先には黄色いフリルが印象的。すずらんのように複数釣り下がっているのが特徴です。

カランコエ・パリ

出典:engei.net

2009年に新しい品種として発表されたカランコエ・パリは、淡いグリーン味を帯びた白い花。ピンクカラーもあります。通常のカランコエよりも花が大きく、上品な八重咲きの花が密集して咲く姿はとても優美です。

1つの花の咲き続ける期間がとても長く、長いものでは1ヶ月以上咲くこともあります。その花もちの良さから、切り花やプレゼントとしても人気です。

カランコエの育て方

カランコエは、短い日照時間・低温がきっかけで咲く「短日植物」。育て方のポイントを押さえれば、冬時期でも開花してお部屋を華やかに彩ってくれます。

秋~冬時期には販売店で、可愛い陶器の鉢に入ったカランコエも並びます。初心者には育苗ポットの苗よりも、こちらの鉢植えからがおすすめ。買ってすぐにお部屋に飾ることができます。

ここからは、カランコエの育て方を解説します。

カランコエの育て方:栽培場所

カランコエは日当たりが大切な多肉植物です。季節によって置き場所を変えて育てましょう。管理がしっかりできていれば、年中楽しめるのがカランコエのメリットです。

年中花を楽しみたい人は、温度・直射日光に気を付けながら、室内の日の当たる場所で管理するのもおすすめです。

春・秋の栽培場所

暖かい春・秋時期は、日当たりの良い場所に置きましょう。直射日光に長く当たっていると葉焼けの原因になるので注意が必要です。

乾燥に強い分、湿気には強く在りません。風通しの良い場所に置いて、蒸れないようにしてあげましょう。

夏の栽培場所

夏は明るい日陰が最適。夏の強い日差し・西日・直射日光を避け、風通しの良い場所で育てましょう。風通しが悪い場合は、蒸れやすくなる前に剪定をしたり、サーキュレーターで時々風を送ってあげると良いでしょう。

冬の栽培場所

マダガスカル原産のカランコエは、冬の寒さに強くありません。10度以下にならない環境で育てたいので、日中は日当たりの良い窓際に置いてあげてください。ただし、冬のエアコンの風が直接当たる場所はNGです。

窓際は夜間は逆に冷えるため、窓際から移動させてあげるか、窓に断熱シートで対策をするのも良いでしょう。

カランコエの育て方:水やり

多肉植物は季節によって水やりの量・頻度も変わります。寒さに弱い分、水を与える時間帯も注意しましょう。

春〜秋の水やり

じょうろ

多肉植物のカランコエは、元々乾燥に強い植物です。このため、毎日せっせと水を与える必要はありません。土が乾ききったタイミングで、鉢の底から水が出るくらいしっかり与えましょう。土が乾いていないのに頻繁に水を与えると、根腐れの原因となります。

また、水を与える時は、葉・花があまり濡れないようにしましょう。蒸れの原因になります。葉を避けて、根本の土に水をあげてください。

真夏は水やりの時間も注意が必要。昼間の気温が高い時間帯に水やりをすると、鉢の温度が上がり、お湯を与えている状態になってしまいます。朝方か夕方が最適です。

冬の水やり

冬時期のカランコエはわざと乾燥気味に育てるのがポイント。気温15度以下になってきたら、少しずつ水やりの回数を減らします。

10度以下では、土が乾ききって4~5日後に水を与えます。5℃以下の真冬時期は、水やりを完全にストップさせることで、耐寒性が強くなります。暖房で乾燥しすぎている場合は、霧吹きで葉水をしてあげましょう。

カランコエの育て方:肥料

土を持つ手

肥料は新しい芽を出す時期(5~10月)に与えます。肥料を与えるペースは10日に1回程度、液体肥料を与えます。

開花したら肥料はストップします。

カランコエの育て方:摘心

摘心(てきしん)とは、新しい芽を摘む作業のこと。健康な花をたくさん咲かせるために必要な作業です。カランコエの場合は夏頃に行います。

新しい芽を摘む理由は、すでに出ている芽に十分な栄養を行き渡らせるためです。芽を摘む作業によって、他の芽に栄養が送られ、開花時期にたくさんの花を咲かせてくれます。

カランコエの育て方:植え替え

カランコエは、株が大きくなりすぎると鉢が狭くなり育ちにくくなってしまいます。このため、1~2年に1回は植え替えが必要です。

育った株を、一回り大きな鉢に植え替えてあげましょう。

植え替え時期

植え替え

植え替え時期は梅雨入り前(3~4月)、または気候の落ち着いている9月頃が適しています。

現在の鉢より一回り大きな鉢やピンセット、鉢底石(軽石)、スコップ、割りばし、剪定ばさみなど、必要な道具を用意しておきます。

植え替えの方法

植え替え

植え替えの前は、水やりを少な目にして土を乾燥させます。鉢からカランコエをそっと出し、根についている土はそっと落としましょう。腐った根や黒くなっている根があった場合は、剪定ばさみで切り落とします。

新しい鉢には1/3程度まで土を入れておき、中心にカランコエを置いたら土を入れ、割りばしで根の隙間に土が入るようにしてあげます。

最後に鉢底から水が流れるまで、たっぷりと給水してあげましょう。

カランコエの育て方:剪定

カランコエを健康に育てるためには、適度な剪定「切り戻し」が必要です。葉や茎が育ちすぎると花が咲きにくくなってくるため、伸びすぎた茎を落とす作業となります。

葉が茂りすぎてひょろひょろしていた茎も、切り戻しによって太い茎へと生まれ変わります。

剪定の時期

剪定

カランコエの剪定時期は3~4月、または花が咲き終わった9月頃。植え替えと同じタイミングで剪定をしてもOKです。

剪定した茎は挿し木・挿し芽で増やすこともできます。植え替え用の鉢と別に鉢を用意しておけば、剪定した茎でさらに株を増やし、たくさんのカランコエを楽しめます。

剪定の方法

剪定ばさみ

切る長さは、根本から10cmくらい残してバッサリと。

剪定に慣れていない初心者は「こんなに切って大丈夫⁈」と不安になりますが、1ヶ月くらいでまた新たな芽が出てくるのでご安心ください。

カランコエの花の咲かせ方

カランコエ初心者の中には、「元気そうに育っているけれど花が咲かない」という人もいます。

ここからはカランコエの花を咲かせるためのコツを紹介します。

短日処理が必須

カランコエは「短日植物」に分類され、日に当たる時間が短くなり(12時間以下)、低温になることによって開花する性質を持っています。このため、秋以降にも花を咲かせることができます。

室内で育てる場合は、家の中の照明の光を浴びてしまうため咲きにくくなります。このため「短日処理」が必要になります。

カランコエの鉢をすっぽり覆えるくらいのダンボール箱を用意し、上からカプセルことで暗闇を作ってあげましょう。これが短日処理です。1ヶ月~1.5ヶ月ほど続けると花が咲くため、この短日処理を利用して年中カランコエの花を咲かせることができます。

カランコエの花が咲かない原因

カランコエの花が咲かない場合、その原因は以下が考えられます。

暖房の効いた部屋で低温にならない
室内の照明の光を浴び続けている
寒すぎる(10度以下)

カランコエは低温(10~15度)で開花するため、暖房が効いて暖かすぎる・または室外の寒すぎる環境(10度以下)では花芽もできず、花も咲きません。

また、短日植物であるため、日に当たる時間が12時間以下の時に開花します。前述の短日処理を行ってみましょう。

花が咲き終わったら?

花が咲いたらそのままにするのではなく、咲き終わった花は摘んであげましょう。

花が咲き終わると、種子を作ろうとエネルギーを使います。このため、花や株全体が弱っていきます。

カランコエの花が咲き終わったら、花の根元の茎から摘む・カットしてあげましょう。他の花に栄養がいき、元気な姿を長く楽しませてくれます。

カランコエの増やし方

カランコエの剪定・株分けのタイミングに合わせて、挿し木・挿し芽で増やしてみてはいかがでしょうか?

樹木の場合は挿し木、草花の場合は挿し芽と呼びますが、どちらも土に挿すだけという単純作業です。カランコエは初心者でも簡単に増やすことができるのでおすすめです。

挿し木に必要なアイテム

下記の道具を用意しておきましょう。

  • 小さめの鉢(3号程度)
  • 発根促進剤
  • 水を入れたコップ
  • 割りばし

挿し木の手順

まずカランコエの茎を10cm程度切ります。剪定の時に切った茎でもOKです。切り口をV字に尖らせるように切り、水を吸いやすくしてあげましょう。

茎についた葉を2~3枚だけ残して全て取り払い、水を入れたコップに数時間生けておきます。葉が大きい場合は半分にカットしてもOKです。

植え替えの鉢と同様に、軽石・土を入れ、割りばしで穴を作り、茎を挿します。土が乾燥しない程度に日陰で管理しましょう。半年ほどで植え替えできるほどに育ちます。

カランコエがひょろひょろと徒長する原因

葉や茎がひょろひょろと元気がなく伸びていく状態「徒長」すると言います。

徒長していると花もつきにくいので、改善してあげましょう。原因は以下が挙げられます。

原因①:日当たりが悪すぎる

カランコエは日当たりが大切な植物。直射日光に当てないようにと場所を移動させたら、実は日当たりが悪すぎることもあります。

日当たりが悪いと、日光を求めて光のある方に伸びていきます。この状態が徒長です。

窓際の日当たりのいい場所など、直射日光に当たりすぎない場所を探してあげましょう。

原因②:根詰まりを起こしている

葉や茎の成長とともに、根も大きく伸びていきます。鉢の中で根がいっぱいになっていると成長もしにくくなり、根腐れの原因にも。このため葉・茎もひょろひょろと元気がなくなってしまいます。

この場合、切り戻し剪定をしてから植え替えをすることで改善することができます。根詰まりを起こす前に、定期的な植え替えで、一回り大きな鉢に入れてあげましょう。

カランコエを育てるときは病害虫にも注意しよう

カランコエの病害虫は、アブラムシやオンシツコナジラミ・コナジラミがあります。見つけたら薬剤散布で駆除しましょう。

また、枯れた葉・花をそのままにしておくと、灰色かび病の原因になります。見た目も、他の花の咲き方にも影響が出るので、枯れたものは見つけたら摘み取るようにしておきましょう。

カランコエは地植えできる?

寒さに弱いカランコエは、地植えに不向き。鉢植えで、季節に応じて適した環境に移動させましょう。

近年では、寒さに耐性を持つカランコエ・弁慶草も誕生しており、寒冷地でなければ越冬できる品種もあります。

まとめ

多肉植物には見えないほどのたくさんの花を咲かせるカランコエ。暑さ・乾燥に強く、室内でならお世話次第で年中花を咲かせる楽しみもある植物です。

水やりも厳格ではないため、園芸初心者にも育てやすく人気です。他の多肉植物と寄せ植えにしたり、カランコエをたくさん育てて一面に開花した姿を見るのも圧巻です。

色も種類も実に豊富なので、たくさんの種類を育ててみてくださいね。

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