【桃(もも)の剪定】剪定で愛らしい花を咲かせ美味しい実をつけよう!桃の木の剪定時期や方法を解説
2021/01/26
夏になると柔らかくて甘く、ジューシーな実をつける桃(もも)の木。美味しい桃を自宅で栽培してみたいと思いませんか?
桃の木は庭や鉢植えで育てることができ、品種によっては1本でも実をつけます。しかし、「剪定はいつするの?」「初心者でもできる?」と不安になりますよね。
この記事では、桃の木の剪定時期や方法について解説します。また、摘蕾や摘果といった果樹ならではの手入れについても解説します。
この記事を読んで、「桃の木」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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目次
桃(もも)の木の特徴
桃(もも)の木は、バラ科モモ属の落葉中高木の果樹です。原産地は中国の中北部で、成長すると樹高は8メートルに達します。
桃は中国では3,000年以上も前から栽培されており、縁起のよい木として古くから親しまれてきました。
日本では、伝わった時期は不明ですが縄文時代にはすでに存在していたと言われています。
桃の木は花を観賞するための花桃と実をつけ食べることのできる食用桃とに分かれています。桃の木の苗木を買う際は、間違えないように注意してください。
品種もさまざまで、白桃や砂子早生は花粉がないため1本だけ育てても実をつけません。あかつき・大久保・白鳳は花粉を持っているため、1本でも実をつけますよ。
初心者や簡単に栽培したい方は、1本で実がなるあかつき・大久保・白鳳を選ぶとよいでしょう。
花の開花時期は3月~4月で、ピンクや白色の愛らしい花を咲かせます。花言葉は、「私はあなたの虜です・長命」です。
桃(もも)の木剪定をしないと?
桃の木を剪定しないと、どうなるのでしょうか?
桃の木は成長すると、樹高は8メートルにも達する樹木です。手が届かない場所の手入れは大変ですし、近所トラブルになりかねません。
また、剪定をしないと十分に花をつけず、美味しい実をつけなくなってしまいます。桃の木を育て美しい花と美味しい実を楽しみたいなら、必ず剪定を行ってください。
桃(もも)の木の剪定時期と方法
桃の木の剪定方法は、樹齢により異なります。植え付けてから4年目までとそれ以降では剪定方法が異なるため、注意してください。
また、枝葉が生い茂る夏にも剪定を行います。ここでは、桃の木の剪定方法について解説します。それでは、詳しく見ていきましょう。
【樹齢4年目まで】樹形を整えるための剪定
- 植え付けてから4年目までの剪定方法とは?
桃の木を植えつけてから4年目までは、樹形を整える剪定をします。4年目以降に美味しい実をつけるための、準備期間です。
剪定に適した時期は、12月~2月の休眠期。木全体を見たときにY字になるように樹形を整えていきます。
剪定の仕方は、幹から左右に伸びた太い枝のみ残し、ほかの枝はすべて切り落とします。残した枝から生える枝を先端のものを2~3本だけ残して、ほかは切り落とします。
新しく枝が伸びてきたら、3分の1ほどの長さに切り詰めましょう。4年目まではこれを繰り返して、樹形を整えていきます。
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【樹齢4年目以降】切り戻しと間引き剪定
- 植え付けてから4年目以降の剪定方法とは?
植え付けてから4年目以降は、Y字に樹形が整う頃です。剪定は切り戻しと間引き剪定が基本となります。
Y字になったら、新しく伸びた枝の先を3分の1ほど切り戻しましょう。混み合っている枝や細い枝・内側に向かって生えている枝などの不要枝は、剪定で風通しをよくします。
風通しをよくすることで蒸れを防ぎ、害虫被害や病気の予防になります。また、残された枝葉に養分が行き渡り、樹木全体の成長を促します。
【夏季剪定】風通しをよくする透かし剪定
桃の木の生育期は、夏です。夏の間に、枝を勢いよく伸ばします。そのため、冬に剪定しても夏には枝が混み合ってしまうこともあります。
ですから、風通しをよくするための透かし剪定は、夏も行いましょう。
混み合う部分の不要枝を切り落とし、必要なら樹形も整えましょう。このとき、太い枝を切るのはNGです。強剪定をしてしまうと、病気や枯れの原因になります。
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桃(もも)の木の育て方
桃の木を丈夫に育てるには、普段の手入れが欠かせません。水やりや肥料など、怠らないように世話をしましょう。
また、鉢植えで育てる場合は、植え替えという作業が必要です。ここでは、桃の木の育て方について解説します。ぜひ参考にしてくださいね。
水やりや肥料の頻度とタイミング
水やりですが、地植えの場合は乾燥させないように管理してください。植え付けた後は基本的には水を与える必要はなく、雨水でまかなえます。
夏の日照りが続くときだけ、水を与えましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしてください。
肥料は、桃の木を植え付ける際に緩効性の化成肥料を与えましょう。その後は、2月・5月・10月頃に有機質肥料または速効性の化成肥料を与えてください。
植え替えのタイミングと方法
桃の木を鉢植えで育てる場合は、定期的に植え替え(鉢替え)という作業が必要です。鉢替えをせずに放置すると、根詰まりや根腐れを起こしてしまいます。
鉢底から根が出てきたら、鉢替えのタイミングです。鉢替えに適した時期は、育てる地域により異なります。
一般的には11月中旬~4月中旬頃ですが、寒冷地は3月~4月中旬に、暖地なら11月上旬~12月が最適な時期となります。
鉢替えの仕方は、ひと回り大きな鉢に肥料を混ぜた土をいれて準備をしておきます。桃の木の株を引き抜いたら、根を水につけ吸収させます。
新しい鉢に植え替え支柱を立て、土を足し水をたっぷりと与えて完了です。
桃(もも)を美味しくするための栽培方法
大きくて美味しい桃をつくるには、摘蕾と摘果を行います。文字通り蕾を摘み取ることと、果実を摘み取ることです。
せっかく枝についたのに、もったないと感じるかもしれませんね。しかし、摘蕾と摘果をすることにより大きく甘い実をつけるようになりますよ。
ここでは、果樹には必要な作業、摘蕾と摘果の方法について解説します。
【2月下旬~4月中旬】花粉の多い品種のみ行う「摘蕾」
花粉の多い品種は、2月下旬~4月中旬の間につける蕾を摘み取りましょう。たとえば、白鳳やあかつきなどが花粉の多い品種とされています。
摘蕾のやり方ですが、30センチ以上の枝は枝先から10センチのところについている蕾だけを残し、ほかはすべて摘み取ります。それ以外の短い枝は、先端の蕾だけ残しましょう。
残した蕾のうち、上向きのものを摘み取ります。目安としては、長い枝なら4~6個、短い枝なら1~3個蕾が残る程度です。
【4月下旬~7月】残した実に栄養を与えるための「摘果」
摘果は、2回に分けて行います。桃は、実が自然と落ちる「生理落果」があります。1回目の摘果は、生理落果に行います。各枝に実が4~6個残るように摘果しましょう。
2回目は、5月下旬~7月頃で、各枝に実が1~2個残るようにします。残す実は、虫に食われていないものや葉がついたものを残すとよいでしょう。
摘果は、残された実に養分を行きわたらせ、大きく甘くさせるために行います。
桃(もも)の花が咲かない原因と対策
桃に花が咲かない原因は、おもに剪定の失敗か害虫被害です。樹木自体は元気そうなのに花が咲かない場合は、花芽を切り落としてしまった可能性があります。
剪定する際は花芽を切り落とさないように、注意深く観察してください。
葉っぱが茶色く変色していたり木の状態が悪かったりする場合は、害虫の被害にあっている可能性が高いです。害虫は見つけ次第、駆除するようにしてください。
桃(もも)の木が枯れる理由
桃の木が枯れてしまうおもな原因は、害虫被害や病気にかかることと剪定を失敗したことです。害虫は放置すると、株を弱らすだけではなく枯らしてしまいます。発見し次第、駆除することが大切です。
また、剪定も時期を間違えたり切る場所を間違えると木は枯れてしまいます。ここでは、桃の木が枯れる理由について解説します。
害虫被害や病気によって枯れる
桃の木につきやすい害虫は、アブラムシとカイガラムシです。
アブラムシやカイガラムシは葉や茎に寄生し、樹木の養分を吸い取ります。どちらも見つけ次第、殺虫剤で駆除しましょう。
カイガラムシはかたい殻に覆われているため、殺虫剤が効きにくいことがあります。その場合は、ブラシでこすり落としてください。
病気は、縮葉病や灰星病にかかりやすいです。縮葉病は葉っぱが赤くなり縮れて膨らみ、落ちてしまいます。病気にかかった葉はすぐに取り除きましょう。
灰星病は実の表面に斑点ができ、腐ります。あらかじめ消毒し、予防しましょう。また、実がなったら袋をかぶせるのも効果的です。
剪定時期や剪定カ所を失敗した
害虫被害や病気になっていなくても、枯れてしまうことがあります。その主な原因は、剪定をする時期や剪定カ所を失敗したことが挙げられます。
桃の木の剪定は、ほかの樹木と違い樹齢によって剪定方法が異なります。好きなように剪定しては、花が咲かず実がつかないだけではなく、木を枯らしてしまいます。
剪定時期と剪定方法は、必ず守って行ってください。
桃(もも)の木の剪定を依頼した場合の費用相場
桃の木の剪定は、樹齢により剪定方法が異なります。また、果樹なため摘蕾や摘果という手入れもします。
果樹をはじめて栽培する方や時間がない方には、少し難しいかもしれません。そんなときは、プロの業者に頼るのもひとつです。
そこで気になるのは剪定料金ですが、職人一人あたりで費用を計算する業者や樹木1本で計算する業者などさまざまです。
たとえば、職人一人あたりの日当なら15,000円~30,000円が相場となります。
樹木の高さで料金が決まる場合は、3メートル未満の樹木なら5,000円。5メートルまでなら7,000円。7メートルなら15,000円。
それ以上になると、実物を見て見積もりを出す業者が多いです。
依頼する場合は複数の業者から見積もりをするのが◎
見積もりの算出方法やサービス内容は、業者により異なります。実際に剪定を依頼する前に、見積もりをとって確認しておきましょう。
見積もりは1社ではなく、3~5社の複数社からとることをおすすめします。自宅に来てもらう場合や持ち込みなど、状況によって金額が異なるからです。
見積もりをとって、あなたに合った業者を選んでくださいね。なお、庭革命では無料で複数社から見積もりをとることができます。ぜひ利用してください。
桃(もも)の剪定方法まとめ
桃の木の剪定時期や方法について、解説しました。
庭やベランダで、ジューシーな桃を家庭菜園してみたいですよね。たくさん収穫して、口いっぱいに桃をほおばるのも夢ではありません。
しかし、実をつけるまでは数年を要しますし、手入れも大変です。初心者は、剪定だけでもプロを頼るとよいでしょう。
正しい剪定時期と方法、そして日頃の手入れで、愛らしい花と美味しい実を楽しんでくださいね。
この記事を読んで、「桃の木」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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