【ヒイラギナンテンの剪定の仕方】花言葉や庭木におすすめの理由、育て方まで一挙紹介!

ヒイラギナンテンはとげのある葉を持ち、春には黄色い花を咲かせ、秋には紅葉する季節の変化を楽しめる常緑樹です。丈夫な植物で初心者でも育てられるため、玄関アプローチに植えている家をよく見かけます。

この記事では、ヒイラギナンテンの花言葉や庭木のおすすめの理由、ヒイラギナンテンの育て方についても紹介します。最後まで読めばヒイラギナンテンの魅力が分かり、育ててみたくなることでしょう。


この記事を読んで、「ヒイラギナンテン」剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。

庭革命では、お庭造り・剪定・植栽などの、見積もりを無料相談することができます。その他、お庭・植物に関する悩みがあるお客様も、気軽に利用されているので、この機会に是非一度相談してみてください。

目次

【名前の由来】ヒイラギナンテンとは?

ヒイラギナンテンは、メギ科の植物で常緑の低木です。「ヒイラギ」のように棘があり、葉と実の付き方が「ナンテン」に似ていることから「ヒイラギナンテン」という名前になりました。

クリスマスの赤い実や、節分のイワシの頭と飾るヒイラギは、モクセイ科の植物です。ナンテンは同じメギ科ですが、属が違います。名前や見た目が似ているため間違えないよう注意しましょう。

基本データー詳細
分類常緑低木
科名メギ科
属名メギ属(マホニア属)
学名Berberis japonica(Mahonia japonica)
別名トウナンテン
英語名Japanese mahonia
和名ヒイラギナンテン
開花時期
原産地台湾、ヒマラヤ~中国
誕生花12月10日
花色黄色
耐寒性強い
耐暑性強い

【ちょっと怖い?】ヒイラギナンテンの花言葉

ヒイラギナンテンの花言葉は「激情」「愛情は増すばかり」「激しい感情」です。強い感情を表しているようで、少し怖いと感じる人も多いでしょう。

「激情」や「激しい感情」は、ヒイラギのとげのある特徴的な葉が由来となっています。また美しい花が咲く姿や赤い果実から「愛情は増す」という花言葉もイメージしやすいでしょう。

玄関アプローチや生け垣に!おすすめの理由

ヒイラギナンテンは、一年を通して葉っぱのある常緑なので、毎日通る玄関アプローチにぴったりアオダモ・シマトネリコ・オリーブなど、シンボルツリーの根締めとして植えるのもおすすめです。ヤシ・ソテツと組み合わせてアジアンリゾート風の庭を作ることもできます。

また、ヒイラギナンテンの樹高は2m程度になるので、生垣として使うこともできる利便性の高い植物です。

ヒイラギナンテンの5つの魅力

ヒイラギナンテンにはたくさんの魅力があります。ここでは、以下の5つの魅力をご紹介します。

ヒイラギナンテンの魅力

  • ベランダ・プランターでも可
  • 黄色い花、青い実
  • 真っ赤な紅葉
  • 草木染めにも◎
  • 風水では難を転じる

ヒイラギナンテンの魅力を知れば、栽培してみたいと思うことでしょう。ぜひチェックしてくださいね。

魅力①ベランダ園芸・プランターでも栽培可能!

鉢栽培はできるの?

ヒイラギナンテンは、植木鉢での栽培も可能です。

そのため、ベランダ園芸やプランター栽培に向いている植物となります。ヒイラギナンテンは、大きくなっても樹高は2m程度です。プランターでも十分育ちます。

しかし、鉢植えの場合は植え替えに注意しましょう。ヒイラギナンテンは根が傷つくことで生育不良を起こし、枯れてしまいます。最初に植えた鉢が小さくなったら、一回り以上大きな鉢を用意して、古い土をなるべく崩さず根を傷つけないようにしましょう。

魅力②春に香る黄色い花、そして青い実がなる!

ヒイラギナンテンは、春に開花します。ほのかに良い香りがするのが魅力です。濃い緑の葉の中に咲く黄色い花は、綺麗なだけでなく、ジャスミンのような甘い香りで幸せな気分にしてくれます。

また、初夏から秋にかけて青い実がなるのもヒイラギナンテンの特徴です。ブルーベリーに似ていますが人間は食べることはできません。小鳥が実を食べにくるので鑑賞用として楽しみましょう。

魅力③秋・冬は真っ赤な紅葉が美しい!

秋から冬にかけて、ヒイラギナンテンの葉は真っ赤に紅葉します。常緑樹なので落葉せず、冬まで楽しめるのも魅力です。あなたの家の庭を秋一色にしてくれて、季節を感じられるでしょう。 ただし、日当たりが悪い庭では紅葉しないこともあるようです。

また、赤く紅葉した葉は和風庭園やロックガーデンとの相性も抜群。ヒイラギナンテンは様々なテイストの庭に合う利便性の高い植物です。

魅力④草木染めにも◎

ヒイラギナンテンは草木染めにも向いています。緑色の葉からはイメージしにくいかもしれませんが、ヒイラギナンテンから取れる染液は「鮮やかな黄色」。枝を切ると切り口が黄色いので納得です。

ヒイラギナンテンは絹・綿麻・綿のどの素材を染めてもしっかりと色が入ります。ヒイラギナンテンを栽培するなら、草木染めも楽しみ方の一つとしてチャレンジしてみてくださいね。

魅力⑤風水では鬼門に植えて「難を転じる」

ヒイラギナンテンは風水的にも良いとされている植物です。ナンテンという名前から「難を転じる」と言われており、魔除けになる鬼門・裏鬼門に植えるといいでしょう。

鬼門の方角は北東で、裏鬼門の方角は南西です。ヒイラギナンテンのようにトゲトゲした葉を持つ植物は、悪い気から守ってくれる効果があると考えられています。風水を考える場合は、ヒイラギナンテンを植える場所にも注意しておきましょう。

【おしゃれな園芸品種も!】ヒイラギナンテンの種類

ヒイラギナンテンについて紹介してきましたが、その種類は1つではありません。ここでは、以下の3つのヒイラギナンテンの種類を紹介します。

ヒイラギナンテンの種類

  • ホソバヒイラギナンテン
  • ナリヒラヒイラギナンテン(マホニアコンフューサ)
  • マホニアチャリティ

おしゃれな園芸品種もあるのでぜひチェックしてください。

ホソバヒイラギナンテン

ホソバヒイラギナンテン」は、葉が細いのが特徴です。ネットの記事や園芸店では次に紹介する「ナリヒラヒイラギナンテン」と混同して紹介されがちのようです。しかし、ホソバヒイラギナンテンの方が葉が短く、太さがあり、垂れ下がっていません。

また、ホソバヒイラギナンテンは秋に花を咲かせます。ヒイラギナンテンとは見た目も開花時期も違うので区別しやすいでしょう。

ナリヒラヒイラギナンテン(マホニアコンフューサ)

「ナリヒラヒイラギナンテン」は、別名ヤナギバヒイラギナンテン、あるいはマホニアコンフューサとも呼ばれています。成長がゆっくりで樹高は1m前後のため、比較的育てやすい樹木。 ホソバヒイラギナンテンより葉が細く、しなやかに垂れ下がるのが特徴です。

また、ナリヒラヒイラギナンテンの中でも青緑葉の園芸品種で、より細い葉を持つ「清流(青流)」は造園でもよく使われています。新葉が黄金葉になる「黄雲」も自己主張が強すぎず庭に馴染んでくれるでしょう。

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マホニアチャリティ

「マホニアチャリティ」は、マホニア・ロマリーフォリアとヒイラギナンテンの交雑品種です。ヒイラギナンテンと比較すると樹高が高く、立ち上がるように花を咲かせます12月~1月の冬の時期に開花するのも、通常のヒイラギナンテンとは異なる点です。

また、日向でも日陰でも成長するため育てやすいでしょう。ただし、生育が早く樹高も3m近くになるので植える場所には注意してください

ヒイラギナンテンの剪定の仕方

ヒイラギナンテンは成長の遅い樹木のため、剪定はさほど必要ではありません。しかし樹高が高くなり、葉が込み入ってきた場合は剪定して整えてあげましょう

葉が込み入ると、ヒイラギナンテン全体に日光が当たらなくなります。成長が悪くなり樹木が弱る可能性もあるため、定期的にチェックして、必要なときには剪定を行いましょう。

【夏以降はNG!】ヒイラギナンテンの剪定の時期は春です!

ヒイラギナンテンの剪定時期は?

新芽が出る直前の3月がおすすめです。

ヒイラギナンテンは、夏が花芽形成時期となります。そのため、夏以降に剪定をすると花が咲きません剪定を行う場合は6月までにしましょう

また、ヒイラギナンテンは寒さに強い品種ではあるものの、冬の剪定はおすすめできません。一般的な常緑樹と同様に、寒い時期に剪定を行うと樹勢が弱る可能性があります。春まで待ったほうが無難ですので、暖かくなる春から6月までに剪定を行ってください。

ヒイラギナンテンの剪定・3つのポイント

ヒイラギナンテンを剪定するときには以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

ヒイラギナンテンの剪定のポイント

  • 樹高を抑える
  • 自然樹形の株立ちにする
  • 傷んだ葉を整理する

ヒイラギナンテンは成長が遅いので放置していても問題ありません。しかし、好みの樹冠サイズに整える剪定をすることで見栄えが良くなりますよ

ポイント①樹高を抑える

ヒイラギナンテンの剪定を行うときはまず、樹高を抑えるようにしましょう。ヒイラギナンテンは主幹が上にまっすぐのびやすいため、幹を切り詰めてバランスよく樹冠を整えます

長い幹しかない場合は、横枝を生かすようにカットすることでバランスよく剪定ができます。切り口からは新芽が伸びてくるでしょう。

ポイント②自然樹形の株立ちにする

ヒイラギナンテンを上手に剪定するには、自然樹形の株立ちを目指しましょう。ヒイラギナンテンは枝数が少なく、上部に葉が茂るタイプで、株元から主幹が数本立っています。不要な枝や脇芽を欠いて均一な込み具合の樹形に整えるのがおすすめです。

株立ち樹形は、下葉をすっきり整理して幹を見せるとスタイリッシュに見えます。

ポイント③傷んだ葉を整理する

肉厚の葉が美しいヒイラギナンテン。傷んだ葉を整理するのも、ヒイラギナンテンの剪定で重要なポイントとなります。新しい新葉を取り除いてしまうと次の年に開花しない可能性があります。成長速度も遅いので、傷んだ葉を整理する程度にしましょう。

葉先のとげは、直接手で触れると怪我をする恐れがあるため、剪定の時はとげの位置にも注意してください。

ヒイラギナンテンの剪定・実践のやり方は3つ!

ここからは、実際にヒイラギナンテンを剪定する方法を以下の3つに分けてご紹介します。

ヒイラギナンテンの剪定方法

  • 間引き剪定
  • 切り戻し
  • 葉柄を付け根からカット

どのように剪定を行うか具体的に解説しますので、ヒイラギナンテンの剪定を行う人はチェックしておきましょう

ヒイラギナンテンの剪定①間引き剪定

ヒイラギナンテンは、間引き剪定を行います。古くなった枝や不要な枝は、付け根付近で切り詰めて透かしましょう。不要な枝があると必要な部分に日光が届きません。生育不良の原因にもなるため適切にカットしましょう。

ただし、ヒイラギナンテンの成長速度は遅いため、間引きすぎると枝が少なく寂しくなってしまいます。全体のバランスを見つつ、軽く透かす程度で抑えておくのがおすすめです。

ヒイラギナンテンの剪定②切り戻し(摘芯)

ヒイラギナンテンは上に伸びるので、背が高くなり過ぎたら摘芯を行いましょう。切り戻しは、主幹の節のあたり。脇芽が出ているところよりも少し上で行うことで、切り口が目立ちにくくなります

切り口がどうしても目立ってしまう場合は、付け根からカットしてみるのも一つの方法です。木から少し離れてみるなど、全体のバランスを見ながら剪定を行ってください。

ヒイラギナンテンの剪定③葉柄を付け根からカット

ヒイラギナンテンは、葉柄ごとで1セットなので、葉を一枚摘んでもそこからまた生えてくるわけではありません。葉の傷みがひどい時は葉柄ごとカットします。

傷んだ葉だけでなく実が残っている部分も付け根から切り取ります。いつまでも実を付けていると樹勢が弱ってしまうので、6月中には、残った実の部分をカットするようにしてください。

【初心者でも簡単】ヒイラギナンテンの育て方

初心者でも簡単に育てられるヒイラギナンテン。ここでは、ヒイラギナンテンの育て方を以下の6つに分けてご紹介。

ヒイラギナンテンの育て方

  • 好む環境
  • 植え付け・植え替え時期
  • 水やり
  • 肥料
  • 病害虫
  • 増やし方

ヒイラギナンテンは鉢植えでも庭植えでも育つ植物です。しかし、育て方を知らないと枯れてしまうこともあります。育て方を知ることで、失敗しにくくなるのでぜひチェックしてください。

【直射日光で枯れる?】好む環境は?

ヒイラギナンテンは暑さ寒さに強いのですが、直射日光には弱いため、午前中のみ日が当たる場所や、明るい日陰で育てましょう直射日光が当たると葉焼けしてしまいます。植える場所の日当たり具合をあらかじめ確認しておきましょう。

鉢植えの場合は、直射日光の当たらない場所に移動させてください。

また、ヒイラギナンテンは乾燥しすぎると枯れることもあるため水切れにも気をつけましょう。

【根張りに注意!】植え付け・植え替え時期はいつ?

ヒイラギナンテンを育てる時は根張りに注意してください。細い根の少ないヒイラギナンテンの移植はやや難しく、地植えなら、一度植えたら動かさないのが基本です。

植え付け・植え替えの時期は、春か秋。根鉢を崩しすぎないよう注意するのがポイントです。また、寒冷地で育てる場合は、地植え・鉢植えともに春を推奨します。

【水切れ注意!】水やりの仕方は?

地植えの場合、基本的に水やりは不要です。自然に降る雨からの水分で十分足ります。しかし、夏場や乾燥している時期などは、朝か夕方の涼しい時間帯に水やりをしましょう

鉢植えの場合は、毎日水やりをするのではなく、土が乾いてから水やりをするようにしてください。水のやりすぎは根腐れの原因となりますただし、春から夏はヒイラギナンテンの成長時期のため、水切れさせないようにしましょう。

ヒイラギナンテンの肥料は?

ヒイラギナンテンの肥料は、寒肥を与えます。油かすと骨粉を使用してください。2つを混ぜたものを1月~2月頃に与えましょう。春より少し前に与えることで、花付きや育ちがよくなります。

ヒイラギナンテンは強い植物のため、成長期は肥料を与えなくても育ちます。ただし、より綺麗に育てたい場合は肥料を与えるのがおすすめです。育ちが悪いと感じた時に少量与えてみましょう。

ヒイラギナンテンの病害虫は?

ヒイラギナンテンは丈夫なため、病害虫の被害はほとんどありません。しかし、まれにカイガラムシによって枝が枯れることがあります。また、うどん粉病・立ち枯れ病・炭疽病にも注意しましょう。

うどん粉病と炭疽病は薬剤で対応できます。しかし、立ち枯れ病は根が菌に侵されることで枯れてしまい対処法はありません。そのため、古い土は使わないようにしましょう。

スズメバチを呼ぶって本当?

スズメバチを呼ぶのは「ホソバヒイラギナンテン」と「ナリヒラヒイラギナンテン」です。春に咲くヒイラギナンテンではないため、安心してください

ただし、ヒイラギナンテンの花は甘い香りがしてハチを呼び寄せやすいです。スズメバチではないハチが寄ってくることもあります。花の蜜を集めるために寄ってきているだけなので、刺激をしなければ襲ってくることはありません。そっとしておきましょう。

ヒイラギナンテンの増やし方は?

ヒイラギナンテンは「種まき」と「挿し木」の2つの方法で増やすことが可能です。

種から増やす場合は、熟した実を取ったら水洗いし、果肉を取り除いた種子をそのまま赤玉土などにまきましょう。

挿し木で増やす場合は、6月~7月に枝を10cm程度の長さに切り、30分くらい水につけた後、鉢に赤玉土の小粒を入れて枝を挿します。定期的に水やりをして日陰で管理をしていれば発根するので、ある程度育ったら地植えにするか、大きめの鉢に植え替えましょう。

【まとめ】厄除けにもなる縁起の良いヒイラギナンテンでおしゃれな玄関アプローチを!

ヒイラギナンテンは初心者でも育てやすいので簡単に玄関アプローチに使えます。厄除けにもなる縁起の良い樹木なので、庭木にぴったりです

この記事を読んで、ヒイラギナンテンの剪定を自分でする自信がないと感じても大丈夫。信頼できる業者に依頼すれば、ヒイラギナンテンに合う剪定を行ってくれます。業者の手も借りつつ、ヒイラギナンテンの栽培を楽しんでくださいね。


この記事を読んで、「ヒイラギナンテン」剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。

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