【アセビ(馬酔木)の剪定方法】正しい時期や育て方を徹底解説!
毎年、早春に白く可愛い花を鈴なりにつけるアセビ。庭木や盆栽・鉢物などの園芸品種としても人気の植物です。
アセビは生長が遅い分、あまり手入れをしなくても綺麗な自然樹形を保ちます。手がかからないため、初心者にもおすすめの植物です。しかし、庭木として健康的で美しい樹形を楽しみたいのであれば剪定は欠かせません。
今回は、アセビの適切な剪定方法と剪定時期の他、育て方を紹介します。後半では、初めての剪定が不安な方のために、剪定業者を選ぶポイントも詳しく解説。アセビの剪定にチャレンジしたい方はぜひ参考にしてください。
この記事を読んで、「アセビ」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
庭革命では、お庭造り・剪定・植栽などの、見積もりを無料相談することができます。その他、お庭・植物に関する悩みがあるお客様も、気軽に利用されているので、この機会に是非一度相談してみてください。
目次
アセビ(馬酔木)の特徴
- アセビとは?
日本の山地に自生する常緑性の低木。育てやすく庭木や生垣としても人気です。
アセビは半日陰でも育ち、寒さ・大気汚染・海風にも強い常緑性の低木です。早春には、釣り鐘型の白く小さな花が、穂に実るようにたくさん咲きます。生長は遅めで樹形が乱れにくいため、お手入れも比較的簡単。初心者にもおすすめです。
「馬酔木」の由来は、葉・茎に持つアセトポキシンという毒成分から。馬が食べると酒に酔ったような足取りになってしまう、というエピソードから馬酔木の名が付けられました。
アセビの園芸品種では可憐なピンクの花を咲かせます。
アセビ(馬酔木)の剪定方法2つ
他の庭木に比べて生長が遅いアセビは、剪定をしなくても自然な樹形を維持します。
しかし、全く剪定が必要ないわけではありません。病害虫に負けない健康的で美しい姿を維持するには、適切な剪定が必要です。
アセビの剪定方法
- 切り戻し
- 刈り込み
ここからは、アセビの剪定方法について解説します。
風通し、日当たりをよくする切り戻し
風通し・日当たりを良くしたい時は、切り戻し剪定が必要です。
半日陰でも育つアセビですが、生長するためにはある程度の日当たりは必要。また、枝葉が混みあって風通しが悪いと、病害虫発生の原因にもなります。
剪定鋏を使い、伸びすぎた枝を切り戻しましょう。増えすぎて混みあった枝は、根本から切り落として間引きします。
樹形を美しく整える刈り込み
アセビの生垣を整えたいときは、刈り込み剪定が必要です。刈り込みばさみなどを使い、伸びすぎて飛び出した枝を刈り込みます。
刈り込みの効果は、樹形が整えるだけではありません。切った部分から新たな新芽が揃って芽吹き、樹木の生長を刺激します。
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アセビ(馬酔木)の最適な剪定時期
剪定時期は、いつでも良いわけではありません。その樹木の性質に合わせて、適切な時期・方法で実施する必要があります。
不適切な時期に剪定すると、枝が伸びにくくなったり、花が咲かなくなったりといったトラブルが発生するため注意しましょう。
ここからはアセビの切り戻し・刈り込みの、それぞれ適した時期を解説します。
切り戻しの時期
切り戻しは、アセビの開花後に実施します。花がら摘みも兼ねているため、花が終わる4~5月頃が最適です。剪定によって新芽が生まれ、7~8月に綺麗に花を咲かせます。
花がらを積む理由は、花がらが残っている状態にしておくと実をつけるためにエネルギーを使ってしまうためです。枝の生長にエネルギーが行き渡らないため、花穂の根本から切り取ります。
また、秋以降の切り戻し剪定は厳禁。枝が翌年開花用に蕾を準備しているためです。伸びているからと剪定してしまうと、翌年の花までなくなってしまいます。
刈り込みの時期
刈り込みは、切り戻しと同じく、開花後の4~5月頃に実施ます。
刈り込み剪定は樹形が整うだけではありません。切った枝から新芽が生まれ、新しくできる花芽が同じくらいの位置になります。次の開花の時、花位置が揃った美しい姿を見れば、お手入れのやりがいを実感できるでしょう。
アセビ(馬酔木)を剪定する目的
すくすくと育っている枝を切るのは、なんとなく抵抗があるかもしれませんね。
しかし、人間が髪を切って清潔さを維持するように、適切な時期の剪定は健康で美しい姿を保つために必要な作業と言えます。
ここからは切り戻し・刈り込みの2種類の剪定の目的・メリットを解説します。メリットを理解すれば、初めての方でも剪定をより楽しめるはずです。
切り戻しの目的
伸び過ぎた枝や、混みあった部分の枝を切ることで、アセビ全体の風通しが良くなります。樹木の奥まで風が通り日光が届くことで、樹木全体が元気になり、病害虫の発生の予防にも点もメリットです。
また、切り戻した箇所から新しいわき芽が生まれて元気に育つため、花を増やしたいときにおすすめです。
刈り込みの目的
刈り込みは生垣などの木の高さ・横幅を整えるための剪定です。刈り込みによって樹木を一定の大きさに保ちます。
また、刈り込みによって枝先から新芽が芽吹き、花芽の位置が揃う点もメリット。次に花が咲いたときの見た目の美しさにも期待できます。
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アセビ(馬酔木)を剪定するコツ
「剪定が大切なのはわかるんだけど、どこを切ったらいいのかわからない」「変なところを切って花が咲かなくなってしまわないか心配」という方もいるのではないでしょうか。
どんな樹木にも剪定のポイントがあります。アセビが元気に育つように、性質に合わせた剪定を行いましょう。
ここからはアセビの剪定のコツを解説します。
よく切れる、清潔な剪定鋏を使う
アセビの剪定前の準備として、切れ味の良い剪定鋏を用意すること。家庭用の鋏やキッチンバサミは、庭木の剪定には向きません。よく切れる鋏ほど、樹木へのダメージは抑えられるため、剪定前に刃も研いでおきましょう。
また、剪定鋏を介して病気がうつるリスクにも注意。作業前後には、剪定鋏のアルコールまたは煮沸消毒も行いましょう。アルコールは消毒用エタノールで十分です。
鋏の刃をライターやバーナーで炙る方法もありますが、刃に負担がかかるためおすすめしません。
内側の枝を選んで切り取る
剪定では、内側の混みあっている・枝が重なっている部分の枝を切ります。大切に育てている分、どの枝を切るのも「もったいない」「かわいそう」と思うかもしれません。
内側の枝を間引きする作業は、人間がすきバサミで髪のボリュームを抑えるのと同じと考えましょう。髪と同じく、量を減らすと栄養が行き渡って、枝葉も元気になります。
内側をすっきり風通し良くすると、病害虫の発生も防止できるので、思い切って切り取りましょう。
樹冠外の枝を切って樹形を整える
樹冠とは、樹木の枝葉が茂っている部分のこと。若く元気な枝は、伸びすぎると樹冠から飛び出してしまいます。
アセビの樹冠から出てしまった枝を落とし、樹形を整えてあげましょう。
アセビ(馬酔木)の育て方
アセビは、剪定だけしておけば元気に育つわけではありません。
美しい樹形の維持と綺麗な花を咲かせるためには、育てる環境や水やりのポイントなど、育て方も知ることが大切です。
ここからは、アセビの育て方について解説します。
植え付けは日当たりのよい場所を選ぶ
アセビの植え付けに適した時期は、3~4月と10~12月の年2回です。
日陰でも育つアセビですが、綺麗な花をたくさん咲かせたいなら日光は必要。日当たりの良い場所に植え付けましょう。
極度の乾燥はアセビにダメージを与えるため、一日中日差しに晒される場所は適しません。風通しの良い、一日の半分くらい日が当たるような半日陰の場所がおすすめです。
水やりは春〜秋は1日1回、冬は2日に1回
植え付け後、枝葉が活発に育つ生育期中の水切れは厳禁です。水切れによって生長が止まり、花が咲きにくくなってしまいます。水切れを起こさないために、春〜秋は1日1回、冬は2日に1回を目安に水やりをしましょう。
庭に地植えしたアセビは、数年過ぎて元気に根付いている場合は雨だけで十分です。
鉢植えの場合は水切れに要注意。乾燥時期・夏の暑い時期は、土の表面が乾いてきたら十分に給水してあげましょう。
肥料は春・秋の年2回与える
肥料を与えるタイミングは春と秋の2回です。
花が終わって新芽が出てくる3~4月頃に、ゆっくりと効果が長続きする緩効性肥料を与えます。肥料によって秋にはたくさんの花芽がつくはずです。
花芽ができる10月頃にも同じ肥料を与えます。ポイントは、秋の肥料の量は春の半分程度にしておくこと。肥料のあげすぎに注意しましょう。
害虫に注意する
- アセビで注意したい害虫は?
ハナマキムシやグンバイムシに注意が必要です。
アセビは病気には強いものの、害虫は発生します。アセビに発生する害虫は、ハナマキムシやグンバイムシです。
どちらの害虫もアセビの葉を食い荒らし、枯らしてしまいます。アセビの葉がくるりと丸まっている場合は、ハナマキムシの幼虫が中にいるかもしれません。疑わしい葉を発見したら、被害にあった葉は取り除きましょう。
葉が白くなってきたらグンバイムシを疑います。グンバイムシは大量発生することもあるため、発見したら薬剤散布で一気に駆除しましょう。
株が古くなったら「根回し」をする
アセビも長く植えていると老化します。花の数が突然増えた年は、株の老化を疑いましょう。古くなった株に行う作業が「根回し」です。
スコップや根切りショベルを使い、垂直に株の周囲を差して根を切りましょう。張り過ぎた古い根を切り、アセビの株全体が若返りを図ります。
鉢植えの場合は、2~3日に一度根回しし、同じタイミングで一回り大きな鉢に植え替えましょう。
株を増やしたいなら「挿し木」をする
アセビのお世話に慣れて生長を楽しめるようになると、「増やしたい」と思う方もいるはず。アセビは挿し木で増やせます。
挿し木に適した時期は6~7月です。元気に生長した枝を選び、10~15cm程度の長さに切ります。水・栄養がを吸収しやすいよう、切り口が斜めにしてください。
切った枝は葉を2~3枚だけ残し、水に1時間程度入れて給水させます。土を入れた鉢に挿す前に、切り口には発根促進剤を塗っておきましょう。水切れに注意し、十分に根が生えたら植え替えます。
アセビ(馬酔木)の手入れで悩んだら専門業者に相談しよう
アセビは低木とはいえ、大きく育てば2~4mになり、剪定作業は危険を伴います。剪定の他、植える場所や根回しなど、初めての方にとっては迷うことも多いでしょう。
お手入れで悩んでいるなら、思い切って専門業者に相談をおすすめします。剪定のコツを教えてもらえば、翌年から自分で作業も簡単です。「これくらいの高さで、こんな樹形にしたい」と相談すれば、最適なお手入れ方法も提案してもらえます。
アセビ(馬酔木)の剪定の料金・費用相場
剪定の料金は、樹木の種類と高さによって変動します。高木の剪定ほど、手間と危険作業のため料金が上がるため、育ちすぎる前に早めに業者に相談しましょう。
庭革命でもアケビの剪定作業を承っており、下記が料金の目安となります。
高さ | 料金 |
---|---|
低木(0~3m未満) | ¥3,000~5,000/本 |
中木(3~5m未満) | ¥5,000~12,000/本 |
高木(5~7m未満) | ¥12,000~16,000/本 |
高木(7m~) | ¥16,000~/本 |
剪定困難樹木 | ¥20,000~/本 |
この他、剪定した枝葉の処分料金もお忘れなく。少量であれば地域の可燃ゴミの日に出せますが、剪定枝は思った以上に大量に出ます。袋詰めの際に、枝や害虫でケガをする危険もあるため、処分は業者に依頼しましょう。
剪定業者を選ぶポイント
ネットやタウン誌などで近隣の植木屋・剪定業者を探すと、「たくさんの業者の中からどこを選んだらいいのかわからない」という方もいることでしょう。
剪定業者を選ぶポイントは以下です。
- 親身に相談に乗ってくれるか
- 実績が豊富にあるか
- 良い口コミ・評判があるか
- 追加料金がかからないか
- 事前に見積もりを出せるか
ここからは、業者選びのポイントについて一つずつ解説します。
親身に相談に乗ってくれるか
植木屋や庭師の職人と聞くと、頑固で融通の利かないイメージがありませんか?
「コンパクトな大きさに抑えたい」「隣家に入らないように、この枝は落としておきたい」など、お手入れや細かい相談をしやすい相手に来てほしいですよね。
業者がホームページやSNSを持っている場合、実際に作業する職人の写真やコメントが掲載されています。「この人なら話しやすそう」と思える職人さんで選ぶのも、一つの基準です。
実績が豊富にあるか
業者のホームページやチラシには、「年間実績〇件」などの実績が掲載されていることが多いです。実績は人気・信頼のバロメーター。具体的な数字があると安心ですね。
数字の他に、施工写真を掲載している業者も多くあります。剪定のスタイルも職人によって様々です。自分の好みに合う施工写真を探してみましょう。
マツやマキの剪定、重機が入らないような場所での高木剪定など、高い専門知識・技術が必要な作業の実績も掲載されています。
良い口コミ・評判があるか
ホームページ以上に重視したいのが口コミです。口コミサイトでは、実際に作業を依頼した方の口コミや施工写真が公開されているので、チェックしてみましょう。
特に、Googleマップの口コミは星評価でわかりやすく、忌憚のない意見も投稿されています。悪い口コミが多すぎる場合は、候補から外しましょう。
追加料金がかからないか
意外に多いトラブルが、追加料金問題。
「チラシで〇円と書いてあったのに、実際に作業をしてもらったらもっと高い料金を請求された」というトラブルがあります。
料金は庭木の高さや、実際の作業、剪定で出たゴミの量によっても変化します。後でトラブルにならないよう、事前に十分な見積もりをしてもらいましょう。追加料金が発生しないか、発生するのであればいくらくらいになるかも確認しておきます。
事前に見積もりを出せるか
見積もりを依頼するのはなんとなく面倒ですよね。しかし、作業が終わってから「思っていたより高額を請求された」とならないよう、事前の見積もりは大切です。
電話で予約して後日見積もりに来てもらうという業者ありますが、ネットやLINEを使ったweb見積もりに対応した業者も増えてきました。
web見積もりでは、樹木の種類・高さ・本数・写真を添付してフォームで送信するだけ。だいたいの見積もり金額を出してもらえるため便利です。
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以下のGoogleの口コミでも、その技術の高さと話しやすさは高評価です。
「庭師と言うと職人気質なイメージが先行してやや依頼するのにハードルを感じていましたが、ここはとても気さくな雰囲気で気持ちよく作業をしてもらえました。頼みやすいのに作業自体は本格派で手入れの結果にも満足しています」
「職人さんも話しやすく、細かいオーダーを伝えやすかったです」
まとめ:正しい剪定方法でアセビ(馬酔木)を育てよう
比較的管理が簡単なアセビは、初心者にも扱いやすい樹木です。春頃の切り戻しと刈り込みの2種類の剪定によって、病害虫に強く美しいアセビを維持できます。
大きく育ちすぎて手が届かない場合や、剪定作業自体に不安がある場合は、早めに専門業者に相談しましょう。プロの手で希望の大きさ・形に仕立ててもらえば、安心してアセビの自然な美しさを愛でられますよ。
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