【まき(槇)の木の剪定】イヌマキとは?剪定時期・方法・マキの育て方のポイントや枯れる原因・ 手入れ方法も解説

四角くキレイに整えられたまきの木の生垣を見たことはありませんか?公園や公共の施設だけではなく、一般の家庭の生垣としてよく使われている樹木です。

また、生垣としてだけではなく丸く刈り込む「玉散らし」や好みの樹形にして楽しむこともでき、汎用性は高いです。

しかし、剪定をしないと樹形は乱れ、景観を損ねてしまうことも。この記事では、まきの木の剪定時期や管理方法について解説します。

この記事を読んで、「まきの木」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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目次

まき(槇)の木の特徴

まき

まき(槇)の木はマキ科の常緑高木で、原産国は日本や東アジアです。成長すると背丈は10メートルを超すこともあり、剪定が必要不可欠な樹木です。

ひとことで「まきの木」と言っても、種類はさまざまで、針葉樹も広葉樹も存在します。一般的にまきの木と言うと、イヌマキを指すことが多いです。

ラカンマキという品種もありますが、イヌマキよりも小型です。

まきの木は南関東以外の暖かい地域で、生垣や庭木としてよく使われています。成長は遅く丈夫で病気にかかることも少ないため、簡単に育てやすいと言えるでしょう。

花の開花時期は、5月~6月頃にかけての初夏。黄色の花を咲かせ、秋に赤い実をつけるのも特徴です。実は食べることができますが、種に毒があるので注意して下さい。

花言葉は、「慈愛・色褪せぬ恋」。

まき(槇)の木の剪定時期は年2回

まき
まきの木の剪定時期はいつ?

まきの木を剪定するのに適した時期は、5月と9月~10月頃です。

まきの木は寒さに弱いため、冬の剪定は避けましょう

まきの木は成長が遅い樹木ですが、放置するとどんどん背丈が高くなってしまいます。そのため、一度にたくさんの枝を切ろうと思いがちですが、これはNGです。

たくさん枝を切る場合でも比較的耐える樹木ですが、弱らせてしまう可能性もあります。また、樹形が不自然になることも。ですので、年に2回の剪定でこまめに手入れ・管理をしてあげましょう

まき(槇)の木の剪定方法

まきの木は、細かい枝や葉が密集する樹木です。そのため、生垣など庭の目隠しに向いています。しかし、密集するからこそ剪定をする必要があります

また、樹形が乱れると景観を損ねるため、定期的に刈り込みをしなければなりません。ここでは、まきの木の剪定方法について解説します。

風通しをよくする「透かし剪定」

剪定
透かし剪定をしないとどうなる?

枝や葉が生い茂ると、内側の密度が高くなり蒸れてしまいます。風通しが悪くなり群れると、害虫被害や病気にあいやすくなります

それだけではなく日当たりも悪くなるので、うまく光合成ができずに樹木が弱まり、枯れる原因にもつながります。それを防ぐために、透かし剪定をします

透かし剪定は細い枝や弱い枝・枯れた枝・内側に向かって生える枝など、樹木の成長を邪魔する枝を中心に切る必要があります。それらの不要枝を剪定することで、適度に風通しをよくすることができます。

樹形を整える「刈り込み剪定」

刈り込み

まきの木が成長すると、ところどころ枝が飛び出ます。せっかく樹形を整えていても、乱れてしまい見た目が悪くなってしまいますそんなときは、樹形を整えるて管理するための刈り込みをしましょう

乱れた枝を切りそろえて処理する方法を「刈り込み剪定」といいます。まきの木は生垣にされることが多く、四角形に刈り込むとスッキリします。

そのほか、丸い形をした「玉散らし」もお洒落ですね。好みや用途に合わせて、刈り込みましょう。

樹高を低くしたいなら「切り戻し剪定」

剪定

樹木は年月とともに上へ横へと、成長します。

あまり大きくなりすぎると景観を損ねますし、近所トラブルにも発展しかねません。できるだけコンパクトな形を保ちたいですよね。

まきの木を生垣として育てる場合は刈り込みで対応できますが、鉢植えや庭木として育てる場合は切り戻しをして樹高をコントロールしましょう。

切り戻しは、分岐した枝の古いほうを切り落とします

まきの木は枝を切られても弱くなりにくいですが、強剪定・管理のしすぎは禁物です。少しずつ様子を見ながら、剪定するようにしましょう。

まき(槇)の木の剪定した枝は挿し木で再利用できる

枝

まきの木は挿し木で、株を増やすことができます。挿し木をつくるのに適した時期は、3月~4月頃と9月~10月です。剪定の時期と重なるため、枝を再利用するとよいでしょう。

ひとつ気をつけるべきことは、どの枝を挿し木にするかということ。3月~4月頃に行う場合は前年に伸びた枝を使用し、9月~10月頃に行う場合はその年に伸びた枝を使用してください。

挿し木のやり方は、枝を10~15センチほど切ります。水に30~60分ほどつけたら、用土に挿し発根するまで乾燥させないように水やりをします。

発根してからはそのまま鉢で育ててもよいですし、庭に植栽してもよいですよ。

まき(槇)の木の剪定をプロに依頼した場合の費用相場

剪定

まきの木が小さいうちはいいですが、大きくなると素人が剪定するのは危険が伴います

また、生垣にしている場合は剪定用のハサミやバリカンなどの道具を揃えなければならず、少々面倒です。そんなときは、プロの業者に頼ってみてはいかがでしょうか。

気になる剪定料金ですが、職人一人あたりで費用を計算する業者や樹木1本で計算する業者などさまざまです。

たとえば、職人一人あたりの日当なら15,000円~30,000円が相場となります。

3m未満5,000円程度
5m7,000円程度
7m1万5,000円程度

上記の一覧は、樹木の高さで料金が決まる場合の目安です。7mを超える場合は、実物を見て見積もりを出す業者がほとんどになります。

正確な料金を知りたい場合は、剪定する樹木を実際に確認してもらいましょう。

【まき(槇)の木の剪定】見積もりは複数の業者でとるのがおすすめ

見積書

見積もりの算出方法やサービス内容は、業者により異なります。実際に剪定を依頼する前に、見積もりをとって確認しておきましょう。

見積もりは1社ではなく、3~5社の複数社からとることをおすすめします。自宅に来てもらう場合や持ち込みなど、状況によって金額が異なるからです。

見積もりをとって、あなたに合った業者を選んでくださいね。なお、庭革命では無料で複数社から見積もりをとることができます。ぜひ利用してください

まき(槇)の木の育て方

ガーデニング

まきの木は神経質にならなくても、十分育ってくれる頼もしい樹木です。水やりや肥料の頻度も少なくて済み、管理に手間がかかりません鉢植えで育てる場合は、鉢替えという作業が必要です。鉢替えさえできれば、育て方の不足で枯らしてしまうことはほぼありません。

しかし、「実際にはどうやって育てればいい?」「手順ややるべきことは?水はいつあげる?」など疑問や不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

まきの木の育て方について、下記で詳しく紹介します。それぞれの内容をよく理解し、正しい方法で育ててあげましょう。

まき(槇)の木の育て方で外せない重要ポイント6選
まき(槇)の木の育て方①:植え付け
まき(槇)の木の育て方②:日当たり
まき(槇)の木の育て方③:水はけ
まき(槇)の木の育て方④:水やりの頻度・タイミング
まき(槇)の木の育て方⑤:肥料の頻度・タイミング
まき(槇)の木の育て方⑥:鉢替えのタイミングと方法

まき(槇)の木の育て方①:植え付け

まずはまきの木の植え付けを行います。植え付けは、3月中旬から6月・9月が適切なタイミングです。根を切って移植する場合は、5月から6月に行いましょう。

植え付け・植え替えの際には、植え穴、もしくは鉢底に元肥として「有機質肥料」か「緩効性化成肥料」を施してください。植え付け後はたっぷりと水を与えます。

大きさが大きい株の場合、根に空気が届きやすいようにする必要があります。土をやや高めに盛り、深く植栽・植木しないように注意してください。

まき(槇)の木の育て方②:日当たり

まきの木は、柔軟性が高い樹木です。そのため日陰でもしっかりと育てられますが、より元気に育てるためには日当たりの良い場所を選びましょう。

また、寒さにはそこまで強くありません。北国など寒さが強い地域や雪深い場所は難しいとされています。この点をしっかりと頭に入れておくようにしてください。

育てるのが難しいのであって、必ずしも育てられないということではありません。暖かく快適な環境を整えてあげれば、寒さに厳しい地域でもまきの木を育てることは可能です。

まき(槇)の木の育て方③:水はけ

水はけの良い場所を選んでください。水はけが悪ければ根腐れを起こしてしまいます。土づくりでは、水はけをよくするためにも「赤玉土」・「腐葉土」を混ぜた用土を使いましょう。

まずは土の状態をチェックし、もし水はけが悪ければ事前に対策しておくと安心です。

まき(槇)の木の育て方④:水やりの頻度・タイミング

地面に植える場合、まきの根が張れば基本的に行う必要はありません。雨水のみでまかなえます。しかし、日照りが続くような真夏は、乾燥しないようにしっかりと水を与えて管理しましょう。

植え付けから2年未満は土の表面が乾いたら水を与えてあげましょう。2年以上の株は特にそこまで水が必要ではなくなるので、最初の2年間はしっかり行うようにしてください。

鉢に植える場合は、土が乾燥したら水を与えるようにしてください。

まき(槇)の木の育て方⑤:肥料の頻度・タイミング

1年に1回、緩効性化成肥料または有機質肥料を与えるとよいでしょう。肥料は毎年2月に与えるようにします。

肥料は、効果がゆっくりと出る緩効性化成肥料がおすすめです。植え付けの際に、土に混ぜて与えてください。

まき(槇)の木の育て方⑥:鉢替えのタイミングと方法

まきの木を鉢植えで育てる場合は、定期的に鉢替え(植え替え)という作業が必要です。鉢替えをせずに放置すると、根詰まりや根腐れを起こしてしまいます

鉢底から根が出てきたら、鉢替えのタイミングです。

まきの木の鉢替えに適した時期は、4月~5月または8月~9月です。鉢替えの仕方は、ひと回り大きな鉢に肥料を混ぜた土をいれて準備をしておきます。

まきの木の株を抜いたら、根についた土を手で優しくほぐしながら落とします。新しい鉢に植え替え、土を足してあげましょう。水をたっぷりと与えて、完了です。

まき(槇)の木が枯れる理由・原因

まきの木は丈夫で病害虫もつきにくいため、よほどのことがない限り枯れはしないでしょう。しかし、まったく枯れないというわけではありません。

まきの木が枯れる主な原因は、病害虫被害や病気にあうことと剪定の失敗です。次の項目で、詳しく解説します。

まき(槇)の木が枯れる理由・原因
害虫被害や病気によって枯れる
剪定時期や剪定カ所の失敗

害虫被害や病気によって枯れる

まきの木は、害虫や病気の被害によって枯れてしまいます。まきの木につきやすい病害虫は、「カイガラムシ」「マキシンハアブラムシ」の2種類がいます。です。どちらも見かけたらすぐに、殺虫剤で駆除しましょう。

また、まきの木がかかりやすい病気は「すす病」「ペスタロチア病」です。これらの病気を見つけたら、消毒を散布するなどしてすみやかに対処してください。

下記で、それぞれの害虫・病気の基本的な特徴について詳しく紹介します。まきの木を強く健康に育てるためにも、しっかりと知識を身につける必要があります。

【害虫】カイガラムシ

枝に白い貝殻のようなものがあればそれが「カイガラムシ」です。後程紹介する「すす病」の原因ともなる害虫で、見つけたらすぐに駆除してください。

カイガラムシはまきの養分を吸い取り生育を妨げてしまうため、すぐに駆除しなければまきが弱り、最悪枯れてしまいます。

しかし、中には殻が硬く市販の薬剤では効果が期待できないケースも少なくありません。その場合、手作業で1つずつ取り除く必要があるため、発生する前にしっかりと予防しておきましょう。

【害虫】アブラムシ

まきの木に特につきやすいのが「マキシンハアブラムシです。」枝に住み着き、まきの木に必要となる栄養を吸い取ってしまいます。カイガラムシ同様「すす病」の原因となる病害虫です。

すす病菌はマキシンハアブラムシの排泄物を好む習性があるため、特に注意するようにしてください。

マキシンハアブラムシを駆除することで、病気の予防にも繋がります。マキシンハアブラムシは排泄物を葉に付着させ生育に悪影響を及ぼします。また、これが原因となりすす病が発生し、排泄物は甘いという特徴があるためアリが寄ってきてしまうことも珍しくありません。

駆除する際には木酢液などを用いて行いましょう。ホームセンターなどで手軽に購入できるので、もしもの場合に備えて準備しておくと安心です。

【病気】すす病

様々な要因がありますが、特に病害虫の排泄物によって引き起こされることが多くあります。葉がすすのように黒くなることでその名が付けられました。

すす病は「すす病菌」という菌というカビの一種が感染しますが、このカビが直接的に影響を与えるわけではありません。葉が黒く覆われてしまうことで光合成を阻害し樹木が弱まります。

その結果、最悪まきが枯れてしまうことも珍しくありません。

すす病になってしまった場合、病気の箇所を取り除いてください。病害虫を駆除することですす病を予防することにも繋がります。

【病気】ペスタロチア病

まきの木に発生しやすい病きの1つです。まきを育てるうえでとくに注意してください。葉の一部分が変色したり、枯れてしまったりという被害があります。

ペスタロチア病はカビの一種で、風によって運ばれた菌が葉に侵入し感染します。葉や茎などの傷口から感染するため、剪定の後は病気にかかっていないか注意深く観察しましょう。

部分的に葉が枯れている場合、ペスタロチア病が疑われます。見つけたら早めに処分し、殺虫剤などを使用するなどの対策を行ってください。

剪定に自信がない場合、プロに依頼するのも1つの方法です。まきの木の剪定において実績があり、信頼できる業者に依頼すれば、まきの木を守りながらきれいな形を保てますので、まずは一度相談してみてください。

剪定時期や剪定カ所を失敗した

まきの木はほかの樹木と比べると、比較的強い木です。剪定して株が弱ることは、ほとんどありません。

しかし、成長がゆっくりになる冬に剪定すると切り口の回復が間に合わず、枯れる原因になってしまいます

また、冬以外の剪定であっても、枝を切り過ぎたり太い枝を切ったりするとダメージが大きいです。正しい剪定時期に剪定をするように、注意してください。

剪定に自信がない場合、プロに依頼するのも1つの方法です。まきの木の剪定において実績があり、信頼できる業者に依頼すれば、まきの木を守りながらきれいな形を保てますので、まずは一度相談してみてください。

まき(槇)の木の剪定に関するよくある質問

枯れ

「まきの木を育てたいけれど剪定について分からないことが多い」「剪定はプロに頼むべき?素人がやっても大丈夫?」など、不安や疑問を抱えている方は少なくありません。

ここで、まきの木の剪定に関するよくある質問の中から、特に知っておくべき2つをピックアップしました。それぞれの内容をよく理解し、まきの木の剪定に関する知識を身につけておきましょう。

まきの木の剪定に関するよくある質問2選
まき(槇)の木の剪定業者の選び方は?
まき(槇)の木は剪定後に枯れることがある?

まき(槇)の木の剪定業者の選び方は?

まきの木の剪定に不安がある場合、プロに依頼するのも1つの方法です。しかし、実際業者は数多く存在するため、どこに依頼すべきか迷ってしまう方も多くいるのではないでしょうか。

まきの木を剪定業者に依頼する際には、主に下記のポイントに注意しておきましょう。

業者選びのポイント
親身に相談にのってくれるか
実績がしっかりあるか
口コミなどの評価が良いか
追加費用がかからないか
依頼前に見積もりを出してくれるか

トラブルになってしまう要因で一番多いのが、「追加費用がかかった」という点です。見積りしたにもかかわらず、作業終了後に追加費用の請求をされるケースが少なくありません。

業者のホームページを確認したり電話で相談するなど、必ず契約前にしっかりと確認しておきましょう。また、見積もりを出してもらう場合も、費用の総額だけでなく、内訳がしっかりされているかチェックしてください。

また、業者への依頼は伐採などの施行はもちろん、枝葉のちょっとしたお手入れなども可能です。造園についての相談もできるので、まずは一度気になる業者に問い合わせてみましょう。

まき(槇)の木は剪定後に枯れることがある?

あります。本記事でも「剪定時期が冬の場合、切り口の回復が間に合わないことで枯れてしまう」「切り過ぎなどのダメージは大きい」という点をお伝えしました。

基本的にまきは他の樹木と比べて強い種類ですが、絶対に枯れないということではありません。害虫や病気が原因で枯れてしまうこともあります。

適切な方法でタイミングのいい剪定、害虫・病気予防の徹底をしっかりとおこない、まきの木を枯らさないよう守ってあげてください。

まとめ:まき(槇)の木の剪定

まき

まきの木の剪定時期や方法について、解説しました。まきの木は、生垣にするのにピッタリな樹木です。植木すると丈夫で育てやすいため、人気があります。

しかし、正しく育てるためには正確な情報が欠かせません。剪定の適期や方法、育て方について、しっかりと本記事で学びましょう。

また、育てやすくても手入れが面倒だと感じる方もいるでしょう。そんなときは、プロの業者に頼るのもひとつですよ。業者によってはホームページなどで写真付きの事例を紹介していることもありますので、ぜひチェックしてみてください。

適切な剪定時期と方法で、健康で美しいまきの木を育ててくださいね。

この記事を読んで、「まきの木」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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