【プロ庭師おすすめの癒合剤9選】庭の剪定や観葉植物におすすめのアイテムをまとめてご紹介

庭木や盆栽の剪定後、切り口をそのまま放置してはいませんか?木にとって切り口は傷です。そのままにしておくと木が弱ってしまうことがあります。ここで使用するのが「癒合剤」です。

使用場面に合った癒合剤を適切に使用することで、木をダメージから守ってくれます。大切な木に適切な手入れをするためにも、癒合剤について知ることが大切です。今回は、癒合剤の選び方とプロおすすめの商品を紹介します。目的に合った癒合剤を見つけるためにもぜひご覧ください。

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目次

癒合剤とは

出典:Amazon
癒合剤って何?

癒合剤とは、植物の傷薬のことです。

「ゆごうざい」と読みます。剪定や害虫・病気によって植物に傷がついた際、傷口に塗ることで回復を手伝ってくれます

人が怪我をした時に薬を塗ったり絆創膏を貼ったりするのと同じです。傷口を放置していると、雑菌が入ったり樹液が溢れたりして植物は弱ってしまいます。植物を守るためにも癒合剤を使用しましょう。

癒合剤はどんな場面で塗るの?

癒合剤は太い枝を切る強剪定をした時や挿し木を行った時など、植物に大きなダメージを与えた際に塗ります。庭木だけでなく、盆栽や観葉植物の手入れでも使用するのが一般的です。

また、品種改良を重ねた植物は菌に弱い場合が多いため、剪定後には癒合剤を塗りましょう。

癒合剤から得られる効果3つ

癒合剤を塗ることで植物には様々な効果があります。主な効果は以下の3つです。次の章でそれぞれの効果について詳しく解説します。チェックして癒合剤を塗るべきタイミングを見極められるようになりましょう

癒合剤の効果

  • 水分流出防止
  • 雑菌の侵入防止
  • 治癒力の向上

①剪定後の切り口から水分が流出するのを防ぐ

剪定した植物の切り口からは、水分が流出します。水分の中には養分などの必要なものが含まれており、流出は植物にとって悪影響です。

癒合剤は、切り口に塗ることで蓋のような役割りを果たします。また、切り口を早く治す効果もあるため、植物は元気になるでしょう。

②雑菌や雨水が侵入しにくくなる

癒合剤には、雑菌や雨水が侵入しにくくなる効果もあります。癒合剤は水が通りにくいもので作られており、雨水の侵入を防御。切り口に蓋をするように塗るため、雑菌の侵入も防いでくれます。

また、植物には人間のように免疫がありません。切り口をそのままにしておくと菌が侵入し枯れてしまいます。癒合剤を塗ってカバーしてあげましょう。

③切り口の治りが早くなる

植物は枝や幹などに傷を負った際にカルスという成分が出されます。カルスは植物が自分で出す成分のことです。切り口を塞ぐ役割があり、癒合剤によってカルスは活性化し治りは早くなります。

剪定は植物にとって必要な手入れですが、負担がないわけではありません。なるべく負担を減らし、早く治すためにも癒合剤を使ってあげましょう。

癒合剤の正しい使い方

癒合剤の効果を最大限に得るためには、正しい使い方をすることが大切です。植物を剪定する際は、道具を除菌し綺麗な状態で行います。剪定した後の切り口にハケやヘラなどを使って癒合剤を塗ってあげましょう。

この際に、塗り残しがないよう丁寧に塗ることが大切です。実は、癒合剤はずっと塗っておくものではありません。剪定から1か月程度ではがしましょう。

また、癒合剤は塗るタイミングも重要です。癒合剤は液体やペースト状であり基本的に乾燥させなければなりません。雨の日に塗ると効果が発揮できないため晴れた日に行うことが大切です。

癒合剤を選ぶポイント5つ

癒合剤には様々な種類があり、どれを選べばいいか迷ってしまいそうです。効果が異なる場合もあるため、癒合剤を選ぶ時は以下の5つのポイントに注目してみてください。

癒合剤を選ぶポイント

  • 色見
  • 乾きやすさ
  • 表皮形成の違い
  • 付加効果
  • 販売店

①幹の色に近いものを選ぶ

癒合剤は様々な色のものが販売されています。木の色に近い茶色っぽい色の癒合剤もあれば、オレンジなどの派手な色の商品もあり、塗ると悪目立ちすることも少なくありません。

目立つ色の癒合剤が販売されているのは、塗った場所を分かりやすくするためです。しかし、景観を重視する方にとっては大きなデメリットとなります

癒合剤は1か月程度塗ったままにしておくため、鑑賞性を重視する場合は幹の色に近い商品を選びましょう

②乾きやすさで選ぶ

癒合剤を選ぶ時は乾きやすさにも注目しましょう。癒合剤は液状であり、乾ききる前に触ると付着します。人が通る場所などに塗る場合は乾くまで間違って触れないよう注意しなくてはなりません。

そこで重要となるのが乾くまでの時間です。乾きやすい商品を選んでおけば、使用後のストレスも減少します。大体の目安が商品に記載されているので確認しておきましょう。

③表皮形成の違いで選ぶ

癒合剤には、2パターンの表皮形成があります。1つ目は癒合剤が表皮の一部となるタイプです。癒合剤ごと表皮を形成するため、作業は塗るだけで管理が楽なのがメリット。しかし、見た目に違和感を感じる場合があります

2つ目は、癒合剤の下に表皮が形成されるタイプです。人が怪我をした時に使う絆創膏のように、傷が治るまでカバーして治ったら剥がします。新しい表皮が形成された後癒合剤を剥がすのは手間ですが、綺麗に仕上がります。作業効率と見た目のどちらを重視したいかで表皮形成のタイプは選びましょう。

④付加効果で選ぶ

癒合剤の付加効果って何?

癒合剤の付加効果とは、本来の効果にプラスして得られる効果のことです。

癒合剤は植物の成長に影響するため、選ぶ際には注目したいポイントです。癒合剤にはカルスの形成を促進するものや、殺菌効果のある商品があります

病気に弱いサクラの木などには、付加効果が配合された癒合剤を使うのがおすすめです。また、癒合剤に配合されている付加効果は、商品のパッケージに記載されていることが多いので購入前に確認しておきましょう。

⑤販売店で選ぶ

癒合剤はどこに売っている?

癒合剤はダイソー・セリア・カインズ・コメリなどで販売されています。

剪定時に必須のアイテムでもある癒合剤ですが、店舗によって販売されているものは異なります。

価格帯や便利さを考慮するために、販売店で選ぶのも1つの方法です。急に必要になった場合や買うのを忘れていた時は、近隣の店舗をチェックしてみてください。

プロの庭師がおすすめ!癒合剤9選

癒合剤の選び方を紹介しましたが、購入するべき商品はイメージできたでしょうか。「商品がたくさんあると、どれを買うか迷ってしまいそう」「手っ取り早くおすすめの商品を教えて欲しい」という方もいると思います。

ここからは、プロの庭師がおすすめする商品9選を紹介します。チェックして購入する時の参考にしてください。

住友化学園芸 殺菌剤 トップジンMペースト

チューブタイプの癒合剤で、手を汚すことなく濡れるのが特徴です。ハケなどを用意する必要はなく、手軽に作業できます

また、殺菌効果のある成分が含まれているのも魅力の1つ。植物の治癒をサポートしつつ、雑菌から守ってくれます。

富士商事 カルスメイト

枝の色になじむ茶褐色の癒合剤です。目立ちにくい色のため、見た目を重視するさつきや松などの盆栽におすすめ

また、適度な粘度で塗りやすいのもポイントです。大きすぎず扱いやすいサイズで手軽に剪定時のお手入れができるでしょう。

日本曹達 殺菌剤 トップジンMペースト

安定した耐雨性と殺菌保護効果が特徴の癒合剤です。病気に弱い柑橘系や葡萄などの果実にぴったり。接着面は水を通さないため、亀裂に塗るのもおすすめです。

また、低価格で大容量のコスパ抜群の商品のため、1つあれば困りません。有効期限は4年なので無駄になることもないでしょう。

Carsry 植物癒合剤

専用のハケが付いた商品です。ムラなく枝に塗ることができるため、癒合剤の効果を最大限に得られます

傷の治りを促進する成分が含まれており、剪定や切り株の防腐にぴったりの商品です。また、癒合剤の下に表皮を形成するタイプのため跡が残る心配もありません。

トーラス IK化学 ケアヘルスO

塗布面が乾燥せず長期間粘着性を保つタイプの癒合剤です。芽接ぎにおすすめの商品で、活着率が高いのがメリット

また、剪定時の切り口に塗る場合でも雨水や雑菌から植物を守ってくれます。様々なシーンで利用できるでしょう。

Geugecy 癒合剤

癒合剤の下に表皮を形成するタイプの商品です。柔軟な保護シールによって傷は修復され、綺麗な状態に戻ります

また、すぐに乾く速乾性の高い商品のため、作業後のストレスもありません。分かりやすい緑色で間違って触れてしまうこともないでしょう。

Luganud 癒合剤

盆栽の整形・剪定・接ぎ木や虫食いによる傷の治癒など、様々なシーンで使用できる癒合剤です。消毒成分が含まれており、傷を早く治してくれます

また、専用のハケが付属しているので均一に枝に塗ることが可能です。別で道具を用意する必要はなく利便性に優れています。

新キヨナール

粘り気のあるペースト状の癒合剤で、塗ってからしばらくは乾燥せずに半乾きの状態が続きます。乾かない状態が続くことで、ひび割れをふせぎ樹木は守られるでしょう

また、剪定だけでなく接木をした際にも使用可能です。雨水の侵入を防ぎ、栄養流出や亀裂、菌の侵入も防いでくれます。

富士商事 ゆ合剤

分かりやすいブルー色で冬前の剪定の際など、切り口が多くできる際におすすめの商品です。塗る際は一目で塗り残しが分かり、時間が経過すると透明になり目立たなくなります。

また、使いやすい粘度で、接ぎ木の時にも使用できます。150gと使いやすい容量で1つ買っておけばいざという時にも役立つ商品です。

まとめ:庭木の状態に合わせて癒合剤を選ぼう

今回は、癒合剤の選び方とプロがおすすめの商品を紹介しました。購入したい商品は見つかったでしょうか。

癒合剤は、商品によって効果や目的が異なります。癒合剤を使用したい庭木の状態に合わせて適切な商品を選ぶことが大切です

また、植物の剪定や接ぎ木などを行った時は、癒合剤を使用し守ってあげましょう。

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