【プロの庭師おすすめの野菜の肥料15選】おすすめの野菜用肥料の選び方・人気商品を紹介

気軽に楽しめる家庭菜園。「うまく実がつかない」「野菜の株自体が元気がない」とお悩みの方はいませんか?原因は肥料にあるかもしれません。

野菜栽培は、その野菜に適した肥料選びが大切です。この記事では、野菜肥料の選び方や、プロの庭師が選ぶおすすめの野菜肥料を紹介します。野菜をたくさん収穫したい方や、家庭菜園をさらに楽しみたい方におすすめです。

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目次

野菜の肥料はなぜ必要なのか?

野菜の成長には、三大栄養素である窒素・カリウム・リンが重要です。自宅の庭土や野菜栽培向け以外の土で育てていると、栄養不足で十分な成果が得られません。このため、肥料で必要な栄養素を追加する作業=追肥が大切です。

栄養素効果
窒素野菜の葉の生長を促進する
カリウム野菜の根の生長を助け、強くする
リン野菜の旨味成分を高める

特に、プランター栽培の場合は、給水時に必要な栄養素が水と一緒にプランターから流れ出てしまいます。ベランダのプランターで栽培する時こそ、追肥は重要と言えるでしょう。

野菜の肥料を選ぶ時の3つのコツ

「同じ植物だから肥料と書いてあればなんでもいいのでは?」と思っていませんか?市販の肥料には、野菜栽培向け肥料のほか、庭木向け、特定の植物専用に調整された商品も販売されています。野菜の場合は、野菜の生長に必要な栄養バランスの良い肥料を選びましょう。

野菜の肥料選びのポイント3つ

  1. 育てる野菜で肥料を選ぶ
  2. 液体肥料と固形肥料で選ぶ
  3. 無機質肥料と有機質肥料で選ぶ

ここからは、上記の野菜の肥料選びのポイントについて詳しく解説します。

①育てる野菜で肥料を選ぶ

野菜栽培で重要な栄養素は、前述で紹介した窒素・リン・カリウムです。この他にも野菜生育に必要な栄養素は13種類あり、亜鉛・マグネシウム・カルシウムなどの元素もその仲間です。また、野菜の種類によって、特に必要な栄養が異なるため、適した肥料選びが大切です。

育てる野菜に合わせて肥料の選び方

  • 葉物野菜には「窒素の多い肥料」
  • トマトやナス、きゅうりなどの夏野菜には「有機肥料」
  • 実がなるタイプの野菜には「リン酸の多い肥料」
  • 根菜類には「カリウムの多い肥料」

自分が育てたい野菜にはどの肥料が適しているのか知っておくと、より充実した家庭菜園になります。ここからは野菜に合わせた肥料の選び方を解説します。

葉物野菜には「窒素の多い肥料」

窒素は園芸では「葉肥」とも呼ばれ、野菜の葉の生長を促進します。このため、葉を食べる葉物野菜(レタス・キャベツ・小松菜など)には、窒素成分の多い肥料がおすすめです。

葉物野菜の葉が小さい、元気がないと感じた時は、窒素を多く含む肥料を追肥してみましょう。マグネシウムも含まれていると、光合成が促進されます。

トマトやナス、きゅうりなどの夏野菜には「有機肥料」

有機肥料とは?

有機肥料は植物・動物由来の有機物からできた肥料です。油粕や米ぬか・鶏糞・魚粉などが該当し、土の中の微生物によって分解されながらゆっくり長期間の効果が期待できます。

夏野菜は早ければ6月~秋頃まで収穫が楽しめます。収穫期間が長い分、長く効果を発揮する有機肥料が最適です。

実がなるタイプの野菜には「リン酸の多い肥料」

リン酸は野菜の旨味成分を高める効果があり、別名「花肥」「実肥」とも呼ばれます。花から結実する野菜(きゅうり・かぼちゃ・ピーマン・トマトなど)を育てる際には、リン酸を多く配合した肥料がおすすめです。

肥料にマグネシウムも含まれているものを選ぶと、リン酸の吸収と光合成の効率が高まります。

根菜類には「カリウムの多い肥料」

カリウムは、野菜の根の生長を助けて強く育てる効果があり、根菜類(じゃがいも・ごぼう・ダイコン・にんじんなど)に効果的です。

根菜類の新芽にみずみずしさを感じない、葉が変色(黄色・茶色)になってきた場合は、カリウムを含んだ肥料を追肥してください。

②液体肥料と固形肥料で選ぶ

肥料には液体肥料と固形肥料があり、即効性・持続性が異なります。

液体肥料・固形肥料の使い分け・選び方

  • 即効性を求めるなら「液体肥料」
  • 効果を持続させるなら「固形肥料」

弱っているのですぐに改善したいのか、長期間じっくり育てたいか、目的に合わせて選んでください。ここからは液体肥料・固形肥料のそれぞれの特徴を解説します。

即効性を求めるなら「液体肥料」

液体肥料は、液体から直接土に栄養が入るため、即効性が期待できます。野菜の元気がない、生長が遅いと感じた時に与えてみましょう。

ただし、早く大きくなってほしいからと液体肥料を与えすぎると、逆に栄養過多で腐ったり枯れたりする危険もあります。用法用量を守って使用してください。

効果を持続させるなら「固形肥料」

固形肥料は、錠剤や顆粒状などの様々なタイプがあります。水やりによって少しずつ溶けて土に入り、じっくりと効果を発揮するというものです。

即効性はなく、効果はゆっくりですが、持続期間は1~2か月と長いのも特徴。長期間緩やかに追肥したい場合におすすめです。

③無機質肥料と有機質肥料で選ぶ

肥料には、無機質肥料と有機質肥料(有機肥料)があります。

無機質肥料と有機質肥料の選び方

  • プランターで育てるなら「無機質肥料」
  • 畑で育てるなら「有機質肥料」

育てる場所(地植え・プランター)で選びましょう。ここからは、無機質肥料と有機質肥料の正しい選び方を解説します。

プランターで育てるなら「無機質肥料」

無機質肥料とは?

化学的に合成された肥料で、別名「化学肥料」です。鉱物などを原料としており、植物の生育に必要な栄養素のうちの無機質の材料で作られています。

プランター栽培では、水やりの時に栄養素が水に溶けて流れ出てしまいます。これを補うために無機肥料を追肥するのです。ベランダのプランター栽培では、有機肥料の追肥をすると土がこぼれて汚れてしまうという事情もあります。

無機質肥料は化学肥料ですが、長年研究されてきた肥料なので「化学」といっても体に悪いものではありません。有機肥料でも、分解されれば無機質肥料と同じ無機養分として根から吸収されます。

畑で育てるなら「有機質肥料」

有機質肥料とは?

前述の有機肥料(油粕や米ぬか・鶏糞・魚粉など)のことで、植物・動物由来の有機物からできています。肥料中の有機質は土壌微生物によって、窒素・リン酸・カリウムなどの無機質栄養成分に分解され、長期間の効果が期待できます。

畑で育てる場合は、長期間効果を発揮する有機質肥料がおすすめです。プランター栽培で元肥として使う場合は、有機肥料もおすすめです。

ただし、有機肥料は鶏糞や油粕など、特有の臭いもあり、虫が寄って来るという難点もあります。集合住宅のベランダで使う場合は、周辺への注意が必要です。

プロの庭師がおすすめ!野菜の肥料15選

野菜用の肥料と一言で言っても、実にたくさんの商品が出回っています。「どれがいいのかわからない」という方に向けて、ここからはプロの庭師が厳選した野菜向け肥料を紹介します。

住友化学園芸 肥料 マイガーデンベジフル粒剤

野菜とくだもの向けの錠剤肥料で、元肥・追肥の2Wayで使えるのがポイント。肥料効果が約1年続くのでコスパも良好です。土壌の保水性・通気性を高め、肥料やりと同時に土作りにも使えます。

また、樹脂コーティングによって、土壌の温度変化や植物の生育に合わせて、溶けだす栄養量が調整されるのが特徴。生育が早い暖かい時期は溶出量は多めに、生長の遅い寒い時期が減るため、無駄なく使えます。

ブランド住友化学園芸
商品の重量1.6kg
形状固形・粒材
有機/無機有機
成分窒素:リン酸:カリウム:マグネシウム=7:7:10:1.5

自然応用科学 おいしい野菜の肥料

100%有機質肥料で、土壌にまきやすいペレットタイプ。植物の生長を促すアミノ酸を配合し、おいしい野菜を育てます。

ナスのような肥料を多く使う野菜にも適しています。

ブランド自然応用科学(Applied Natural)
商品の重量2kg
形状固形・ペレットタイプ
有機/無機有機
成分窒素:リン酸:カリウム=6:5:3

ハイポネックスジャパン プランティア 花と野菜と果実の肥料

野菜だけでなく、花、果樹、観葉植物にも使える万能選手。種まき時から使用でき、約3か月間安定した効果を発揮する緩効性肥料です。

特に、夏に不足しがちなカリウムとカルシウムを多く含み、夏野菜が暑さを乗り越えるサポートをしてくれます。

ブランド‎ハイポネックス
商品の重量700g
形状粉末
有機/無機有機
成分窒素:リン酸:カリウム:マグネシウム=7:13:9:4

ベジアドバンスセット 元肥・追肥・ミネラル材セット

プロの農家も使用する固形肥料で、少量でも高い効果を発揮し、持続力も抜群。1セットでミニトマト80株、3~4㎡の畑で栽培に対応しています。

マグネシウム、マンガン、ホウ素などのミネラル材を配合しており、野菜へのサプリメント効果も抜群です。

追肥のタイミングがわかるカレンダーが付属しており、キャップで軽量できるので初心者にもわかりやすくおすすめです。

ブランド自然暮らし
商品の重量800g
形状固形・粒状
有機/無機有機
成分窒素:リン酸:カリウム:マグネシウム=15:16:12:2

サンアンドホープ ぼかし完熟有機100%肥料

野菜・草花・観葉植物など、あらゆる植物に適した肥料です。根にも優しい有機質肥料で、元肥・追肥・置き肥・お礼肥など、用途の広さも特徴。たっぷりと含んだアミノ酸が野菜の甘み・うま味を引き出し、花色もより鮮やかにしてくれます。

発酵済みの有機肥料「ぼかし肥料」なので、根を傷めることなく土壌微生物を活発にしてくれます。

ブランドサンアンドホープ
商品の重量1.2kg
形状固形・ペレットタイプ
有機/無機有機

日清ガーデンメイト 100%有機野菜の肥料

国産原料使用・100%有機肥料で作られた野菜向けの粉末肥料。元肥・追肥にも使えて、畑・プランターの使う場所も選びません。

保存に便利なチャック付きなので、収納にも便利。女性にも扱いやすい軽量サイズです。

ブランド日清ガーデンメイト
商品の重量2.2kg
形状粉末
有機/無機有機
成分窒素:リン酸=4:3

ニッコン オーガニック肥料 大地の実りUT

トウモロコシの皮と石灰を混ぜ合わせて発酵・熟成させた有機質肥料。「使うほど健康な土に」がこの商品の特徴です。使い続けるうちに、保湿性に優れ、空気・水の通りの良い土壌に改良されます。

また、アルカリ性の石灰を含むため、追加の石灰撒きは不要。これ一つで常に最適な状態を保ちます。

ブランドニッコン
商品の重量2.2kg
形状粉末
有機/無機有機

サンアンドホープ トマト・なす・きゅうりの肥料

果菜類に大切なリン酸成分をたっぷり含んだ有機アミノ酸肥料で、トマト・なす・きゅうりの実をつける野菜に効果的。野菜をおいしくするためのアミノ酸と微量要素が、旨味をぎゅっと引き出します。

ブランドサンアンドホープ
商品の重量2kg
形状固形・顆粒状
有機/無機有機

タキイ 野菜の肥料

幅広い野菜に使える万能肥料。元肥・追肥として使用でき、野菜をおいしく丈夫に育ててくれます。

野菜の栽培に欠かせない必須3要素(窒素・リン酸・カリウム)をバランス良く配合しており、野菜初心者にもおすすめです。

ブランドサンアンドホープ
商品の重量1kg
形状固形・顆粒状
有機/無機有機
成分窒素:リン酸:カリウム=7:9:7

朝日工業 カルシウム入り野菜の肥料

カルシウム配合の有機野菜専用肥料で、トマトの尻腐れ病やハクサイ・レタスの芯腐れ病対策におすすめの肥料。トマトのカルシウム不足を予防し、丈夫な赤い実に育つようサポートしてくれます。

堆肥入りなので土壌にもじっくりと効果を発揮し、土づくりにも有効。野菜づくり初心者にもおすすめです。

ブランド朝日アグリア
商品の重量2kg
形状固形・顆粒状
有機/無機有機

レインボー薬品 液体肥料 住友液肥1号葉もの用

水で薄めて使うタイプの液体肥料で、ホウレンソウ・コマツナ・キャベツなどの葉物野菜に最適です。

住友液肥は長年プロの農家からも支持されてきた本格的液体肥料。栄養のバランスも良く、連続使用しても土壌にダメージを与えません。

夏場は500倍希釈・冬場は300倍希釈で使い、少量でコスパも良好。

ブランドレインボー薬品
商品の重量0.8L
形状液体
有機/無機無機

東商 有機100% 野菜の肥料

有機栽培愛好家からも人気の野菜向け肥料です。有機肥料100%で、野菜を美味しくする魚粉と、野菜を丈夫にする骨粉(カルシウム)もたっぷり。

粉末でさらさらした形状で、必要な箇所にピンポイントで撒きやすいのもポイント。砂地のスイカもぐんぐん元気に育ちます。

ブランド東商
商品の重量1.8kg
形状固形・顆粒状
有機/無機有機

グリーンそだちEX IBのチカラ

野菜から花、多肉植物など、ほとんどの植物に使える常備肥料で、効果は約1ヶ月。白い顆粒状で、屋内栽培でも使いやすく部屋を汚しません。

実際に購入した方の口コミでは「量もたくさん入っていて、コスパ抜群。惜しみなく使えます」とのこと。

IB肥料とは、イソブチルアルデヒド結合尿素(IBDU)を配合した肥料です。とてもゆっくりと水に溶けるため栄養分が無駄なく根に吸収されます。

ブランド花ごころ
商品の重量1.4kg
形状固形・顆粒状
有機/無機無機

自然応用科学 化成肥料

植物の生長に必要な3要素(窒素・リン酸・カリウム)をバランスよく含む速効性肥料です。元肥・追肥の両方に使えるので、初心者にもおすすめ。

ブランド自然応用科学(Applied Natural)
商品の重量1kg
形状粒状
有機/無機無機
成分窒素:リン酸:カリウム=8:8:8

三菱 普通化成肥料

元肥にも追肥にもバランス良く使える化成肥料です。有機肥料より効き目が早いのが特徴で、野菜が元気が無くてすぐに効果が欲しい方におすすめ。

臭いも少ないので、有機肥料の臭いが苦手な方も使いやすい商品です。

ブランド三菱商事アグリサービス(MAC)
商品の重量3kg
形状固形・粒状
有機/無機無機
成分窒素:リン酸:カリウム=8:8:8

まとめ:野菜に合わせた肥料を選ぼう

施肥は、「肥料」と名が付くものを与えればなんでもOKというわけではありません。野菜の種類や栽培方法(畑・プランター)、効果の速さ・持続時間によって選びます。

特に、野菜は実を食べるもの・葉物野菜・根菜類と、育てたい部分も異なる植物です。どの部分を強化したいかによって、窒素・リン酸・カリウムのバランスを選ぶと良いでしょう。

有機肥料はゆっくりと長期間効果が出ますが、臭いや虫が発生する可能性もあり、室内栽培では向かないこともあります。育てる野菜・環境に応じて、肥料を選んでください。

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