【菊の剪定方法】切り戻しと摘芯のやり方や地植え・鉢植えでの育て方、栽培で注意すべき病気・害虫も徹底解説
菊は古来から親しまれている秋の代表花。数年に渡って毎年花をつける多年草で、品種改良された洋菊は海外でも高い人気を誇ります。
園芸でも定番の菊ですが、「花が咲かない」「バランスが悪い」という悩みも意外に耳にするもの。今回はこんもりと美しい菊の花を咲かせるための方法について解説します。菊の育て方や剪定方法で迷っている方は参考にしてくださいね。
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目次
菊とは
- 菊とは?
キク科キク属の植物で、日本の秋を象徴する花とも言われています。
菊といえば、日本の伝統を飾る花。平安時代に中国から来日し、皇室の菊花紋章や和菓子、仏具の飾りにも取り入れられています。洋菊の「マム」の呼び名は、菊の英名「Chrysanthemum(クリサンセマム)」を省略した「mum(マム)」が由来です。
この記事では主に、洋菊の剪定方法や育て方について解説します。
項目 | 詳細 |
---|---|
分類 | 多年草 |
学名 | Chrysanthemum morifolium |
科名 | キク科 |
属名 | キク属 |
別名 | 家菊(いえぎく)・千代見草(ちよみぐさ)・星見草(ほしみぐさ) |
英語名 | Chrysanthemum・Florists’ daisy |
開花時期 | 9月~11月 |
原産地 | 中国 |
耐寒性 | 弱い~強い(種類による) |
誕生花 | 9月8日・9月9日・10月1日・10月14日・10月27日・11月3日・11月27日・12月9日・12月13日等 |
花言葉 | 高貴・高尚・高潔・真の愛 |
菊の花言葉
「高貴」「高尚」「信頼」「高潔」といった花言葉があります。菊は奈良時代に中国からもたらされ、冬至は観賞用や薬用として用いられていました。薬効や見た目の美しさもあり、菊は不老長寿の象徴ともされています。
お供えの花としてのイメージが強い菊ですが、古くから貴族や皇室で愛されており、こうした花言葉は気品ある佇まいや薬としての信頼、高貴な人々に愛でられていたこと、皇室や宮家の紋章として用いられていることが由来です。
また、菊は花の色によって異なる花言葉があります。主な種類を下記で紹介しますので、贈り物として菊を選ぶ際は色にも注目してみましょう。
ピンク | 甘い夢 |
赤 | あなたを愛しています※濃い赤は「愛情」 |
白 | 誠実な心・真実・慕う |
黄色 | 長寿と幸福・わずかな愛・敗れた恋 |
紫 | 夢がかなう・私を信頼してくださ・恋の勝利 |
菊の種類
日本の切り花の生産量No.1は、何だと思いますか?なんと「菊」なんです。出荷される約4分の1が菊だと言われています。和菊は仏花の定番ですが、近年のニーズを後押ししているのは、洋菊(マム)の存在です。
菊は大きく2種類に分類されます。
- 和菊
- 洋菊
ここからは、日本の伝統的な和菊と、フラワーアレンジメントでも人気の洋菊について、それぞれ解説します。
和菊(古典菊)
仏花や日本の伝統行事でも欠かせない「和菊(古典菊)」。平安時代に中国から渡来、江戸時代の品種改良により様々な品種が誕生しました。花のサイズによって、大菊・中菊・小菊があり、古典園芸では大輪の菊の栽培は上級者向けとされています。
和菊の品種
- 江戸菊
- 嵯峨菊
- 肥後菊
- 美濃菊
- 松坂菊・伊勢菊
大菊の最もメジャーな仕立て方は「大菊盆養」とも呼ばれる三本仕立て。摘心により1本の苗から3本の枝を伸ばし、まっすぐに立ち上がる花・葉がバランス良く見えます。この他に、懸崖仕立て・福助作り・小菊盆栽等の観賞用の仕立て方が伝統として受け継がれてきました。
洋菊(スプレーマム、ガーデンマム、ポットマムなど)
洋菊は鉢植え向きの矮性園芸品種。幕末の日本からイギリスに持ち込まれ、品種改良を経てヨーロッパから日本に逆輸入されたガーデンマムは、育てやすく初心者向けなので今やガーデニングの主流です。
洋菊(マム)の品種
- ポットマム(風車菊)
- クッションマム
- ガーデンマム
- デルフィマム
- スプレーマム(スプレー菊)
鉢植え用に作られたポットマムの他、デルフィニウムのように下から縦に咲くデルフィマム、ダリアのように色鮮やかで大輪の品種や、ポンポン咲きのスプレー菊はフラワーアレンジメントでも大人気です。
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菊の人気品種5選
丈夫で開花期間の長い菊。品種改良によって、黄色・白以外にも、赤・ピンク・オレンジ・グリーン・紫と、パステルカラーから鮮やかなカラーリングのものまで、たくさんの花色が誕生しています。
菊の人気品種
- セザンヌ
- チスパ
- フエゴ
- ダンテ
- カンギク
菊は大輪や八重咲き等、シンプルなものから見ごたえたっぷりの花姿のものまでたくさんの種類があり、見せ方や仕立て方も豊富で、奥の深い植物です。
ここからは、菊の人気品種5つを紹介します。
①セザンヌ
「セザンヌ」はオランダで作られたスプレー菊です。花の名の由来は、菊の花を描いたフランスの画家ポール・セザンヌからと言われています。
セザンヌの特徴は、白い縁取りを持つ濃いピンクの花びら。30~70cm程度のコンパクトな草丈で、一本の茎から多数の花を咲かせる「スプレー咲き」の品種です。鉢植えとしても人気。
②チスパ
スパイダー咲きの「チスパ」は、蜘蛛の巣の糸のように放射線状に広がる大輪の花びらが特徴です。花色は赤・オレンジ・黄色などの色鮮やかなものから、落ち着いた大人向けの褐色もあり、温度によって黄色の色味が変化します。
切り花やアレンジメントに使うと主役級のインパクトがありますね。
③フエゴ
新種の菊「フエゴ」は、ぽってりと厚みを感じる花びらが特徴。花びらの外側はゴールドブラウン、内側は鮮やかな朱色というゴージャスなカラーリングで、たくさんのファンがいます。
金×朱色という明るく華やかな花姿は、お正月の寄せ植えにも最適です。
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FLORIST SEKIDO
④ダンテ
スプレー菊の人気品種「ダンテ」は、一つの株から次々とダリアのような半八重の花が咲きます。菊の古風な姿も残しながら、洋風インテリアにもマッチするため、洋風・和風どちらの庭にも向く品種です。
花もちも良く、鉢植えやアレンジメントでも長く楽しめます。
⑤カンギク
耐寒性の強い「カンギク」は、12月~1月の寒い時期に咲くため「寒菊」と呼ばれます。花・葉も小ぶりで、小菊に分類される品種です。
花色は黄色・赤紫・白があり、葉は霜に触れると紅葉する特徴も持っています。
小粒で凛とした花を咲かせる姿は、日本の冬の花として古くから愛され、干菓子や日本酒の銘柄にも使われています。
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菊の剪定方法
「初心者向けと言われる菊なのに、花が咲かない」「こんもりとしたボリュームにならない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
菊の花が思ったように咲かないのは、剪定のやり方・時期に原因があるかもしれません。
菊には以下の剪定方法があります。
- 切り戻し
- 摘心
- 冬剪定
剪定の時期・回数は、菊の品種によります。こちらでは、一般的な方法を解説するので参考にしてください。
菊の剪定方法①:切り戻し
- 切り戻しとは?
園芸の手入れ作業の1つ。伸びすぎた枝・茎を切ることで形を整えます。
春時期(5月頃)に本葉が6~8枚になった頃が、切り戻しのシーズンです。下の葉が3~4枚ついているところで、バッサリと切り戻してください。切った箇所から新しい芽が生まれ、幹が数本に分かれ低く育ちます。
切り戻しは、菊が縦に伸び過ぎて倒れるのを防ぐほか、風通しが良くなり、病害虫の防止にも繋がるため重要です。
菊の剪定方法②:摘芯
- 摘芯とは?
園芸の手入れ作業の1つで、芽の先端を摘み取り、生長を促す作業です。
切り戻しのタイミングを逃して、茎が伸びすぎてしまった場合は、摘心で手入れをしてください。摘心によって、草丈の成長が抑えられるだけでなく、枝が増えて花も多くなります。
摘心の時期は、開花する2ヶ月前。枝が伸びて葉が5~6枚ついた頃に、再度、芽を摘み取ります。
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浅香工業(Asaka Kougyou)
菊の剪定方法③:冬剪定
秋の開花を楽しんだ後、株元から5~10cmのところで株全体を切り戻してください。
強い耐寒性を持つ菊は、地植えの場合はそのまま越冬が可能です。春になると、株元からまた新しい芽を見せてくれます。
菊の育て方(庭植え・プランター植え)
ポットマムなどの洋菊は、背丈が低く、庭植えや鉢植え・プランター植えに最適。こんもりとボリュームのある華やかな見た目は、育てる喜びを感じさせてくれますよ。
ここからは、菊の育て方について解説します。用土や水やり、倒れないための支柱立て等、正しいやり方を理解して元気な菊を育てましょう。
菊の育て方①:日当たり
「短日植物」と呼ばれるキク科植物は、日当たり管理が重要。日照時間が短くなると花をつける性質を持っています。菊の鉢・プランターは、年間を通して日当たりの良い場所で管理してください。逆に夜は、部屋の照明が当たらない暗い場所に移動させましょう。
1年中流通している出荷用の菊は、この短日植物の特性を利用して栽培しています。夜間に電気照明を使って、人工的に開花時期をコントロールするので「電照菊」と呼ばれています。
菊の育て方②:用土
鉢植え向きのポットマムは、弱酸性の水はけの良い土が適しています。培養土は、粒状防虫剤と元肥を混ぜて使ってください。元肥には、リン酸が配合された緩効性肥料が向いています。培養土にしっかり混ぜてから植え付けしてください。
土の配合が良く分からなければ、市販の菊専用の培養土を利用すると便利です。
菊の育て方③:植えつけ
植えつけに適した時期は3月から5月です。根が詰まっている時は、軽くほぐしてから植えつけます。深植えしすぎないように注意しましょう。
地植えで育てる際には、日当たりが良く水はけが良好な場所を選んでください。もしも庭の水はけがあまり良くなければ、植えつけ前によく耕します。その後レンガやコンクリートブロックなどで周りを囲み、用土を入れて高植えしましょう。
いくつかの菊を植えつける場合、それぞれの株同士を20cmから30cmほどの間隔を空け植えつけます。
菊の育て方④:植え替え
植え替えは4月下旬から5月が適しています。鉢植えでは、根詰まり防止のため、一回り大きな鉢と新しい土を用意してください。
菊は同じ場所に植えっぱなしにしていると、連作障害で株が弱りやすくなります。庭植えでも植え替えで復活する可能性があるので、「何年も植えていた株が元気がないような…」と思ったら、庭植えでも植え替えをしてみましょう。
病気や害虫による被害をなくすためにも、植え替えは1年から2年の間に1回はおこなうようにしてください。
菊の育て方⑤:支柱立て
菊は成長して背丈が伸びすぎると、株が倒れてしまうこともあります。支柱とビニールひもで固定して、「支柱立て」をして株を支えてあげましょう。菊1本につき支柱1本が目安です。
背丈が20~30cm程度に育ってきたら、成長した芽を4~5本残して切り落としてください。芽を整理した後、株本の近くに支柱を立て、ビニールひもや園芸用ビニールタイを使って固定します。芽の間引き作業によって、質の良い花が咲きますよ。
菊の育て方⑥:水やり
庭植えの場合は、水やりは基本は不要。雨が降らない日が続き、葉が萎れてきた場合は、朝・夕の涼しい時間帯に水を与えます。
鉢植えの場合は、表面の土が乾いたときに水をたっぷり与えます。鉢底から水が漏れ出る程度に与えてください。春・秋は1日1回、土が乾きやすい真夏は朝・夕の2回が適切です。
ただし、水のやり過ぎは根腐れの原因になります。土の表面が白く乾いたのを確認してから、水やりをしてくださいね。
菊の育て方⑦:肥料やり
菊の栽培は肥料が命。他の草花に比較して、菊は肥料を多く必要とします。新芽ができる春先から10月まで、土の表面に置き肥として緩効性肥料を与えてください。ゆっくりと効果を発揮する分、生育中の肥料切れを防いでくれます。
肥料を多く消費する菊は、置き肥だけでなく追肥も必要。元気がないと感じたら、即効性の高い液体肥料を追加します。濃度が高すぎると株が傷んでしまうため、菊の様子を見ながら施肥します。生育期には窒素を含む肥料、開花時期にはリン酸を含む肥料と、生長段階による使い分けが重要です。
菊の増やし方
植えっぱなしでも何年も楽しめる菊ですが、株を増やせば楽しみは倍増します。お気に入りの菊を増やして、ガーデニングライフを充実させましょう。
菊の増やし方
- 種まき
- 挿し木(差し芽)
ここからは、菊の増やし方について、種まきと挿し木の方法を解説します。初心者の方は、いきなり種からではなく、苗を購入して植え付けたほうが成功率は上がります。菊の栽培に慣れてから種まきや挿し木にチャレンジしてみてくださいね。
種まき
秋咲きの菊は、4月~5月の暖かくなってきた頃が種まきのシーズンです。
種まき用の鉢を用意し、種をまき、土をかぶせます。乾燥しない程度に水やりをしながら管理してください。発芽後、本葉が複数出てきたら、育苗ポットで育てます。
茎がしっかりと育ち、本葉がさらに増えたら(6枚以上)、いよいよ植え付けです。並べて植える場合は、株と株の間の距離を10cm程度離します。
挿し木(差し芽)
お気に入りの株を増やしたい場合は、挿し木がおすすめです。挿し木のタイミングは、生育期の5月上旬頃。新しく伸びた茎を5~10cmほど切って挿し穂にします。
発根するまでは乾燥に注意し、日陰で管理してください。発根剤を使うと発根しやすくなります。挿し木から1ヶ月程度で発根するので、育苗ポットに移植しましょう。
菊の花が咲かない3つの理由
「たくさんの花を咲かせて秋を楽しみたいのに、思うように花が咲かない」とお悩みの方はいませんか?菊は丈夫でよく育つ植物ですが、たくさん花を咲かせるためには、いくつかの管理のポイントがあります。
菊の花が咲かない3つの理由
- 日照不足
- 肥料不足
- 柳芽の奇形
ここからは、菊の花が咲かない理由について詳しく解説します。
①日照不足
菊の花が咲かない場合、日照不足が原因かもしれません。短日植物の菊は、日が短くなると開花する性質を持ちます。日当たりが悪い場合、開花のスイッチが入らず花が咲きません。
鉢植えやプランター栽培の場合は、日中は日当たりの良い場所に移して管理してください。
逆に、夜間照明がある場合も開花しません。玄関や庭・ベランダで育てる際、夜間用のソーラーライトや街灯、家の照明が当たっていないか確認してみましょう。
②肥料不足
花がつかない原因に、肥料不足が考えられます。前述の通り、菊は肥料を多く使用するため、適切な肥料管理が大切です。
花芽ができる時期から蕾が発達するまでの期間は、特に肥料が必要なので追肥を忘れないようにしましょう。
③柳芽の奇形
- 柳芽とは?
花が咲かない芽のこと。柳の葉に似ていることから「柳芽」と呼びます。
柳芽は「やなぎのめ」とも呼ばれ、通常の蕾ができるより早い8月頃に見られます。生育不良によってできた細葉の不完全な花芽のため、花が咲きません。
柳芽を発見した場合は、早めに切り取り、その下にできるわき芽を伸ばします。その際は、一番上の芽よりも二番目の芽がしっかりと伸びるため、柳芽と合わせて一番上の芽を切り取ってください。
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菊の栽培で気をつけるべき病気・害虫
菊を健康かつキレイな状態で栽培するためには、病気や害虫などに気を付けなければいけません。しかし、どのような病気があるのか、害虫の種類は何なのかなど、分からないことが多いという方も少なくありません。
ここで、菊の栽培で気を付けるべき病気・害虫について詳しく紹介します。それぞれの正しい知識を得て、ぜひ美しい菊を育てましょう。
菊の栽培で気を付けるべき病気・害虫 |
菊でみられる病気 菊でみられる害虫 |
菊でみられる病気
菊でみられる病気は「うどんこ病」「花腐病」「花柄病」「灰色カビ病」「白さび病」「黒さび病」「黒斑病」など様々あり、ウイルスや細菌、カビなどが原因で発生します。例えばうどんこ病は、葉にうどんの粉のように白くなり、灰色かび病はその名の通り灰色の斑点がつきます。
病気を防ぐためには、水はけの良い環境を維持するように心がけましょう。また、泥の跳ね返り防止として株元に藁を敷いたり、バークチップでマルチングを施すのもおすすめです。
菊の過ごしやすい環境を整え頻繁にチェックし、病気にならないよう徹底した対策を行いましょう。
菊でみられる害虫
菊でよくみられる害虫は「アブラムシ」「ハダニ」「キクスイカミキリ」「グンバイムシ」「線虫類」などです。鉢植えで菊を栽培している場合、事前にオルトラン粒剤を撒いておきましょう。また、こまめに受胎をチェックし早期発見に努めることが大切です。
例えば「ハダニ」は、葉が白くカスリ状になります。「アブラムシ」は繁殖力が非常に強いため、早期であれば薬剤で駆除して下さい。大量に発生してしまった場合、被害にあっている部分は切り取り焼却し、薬剤を菊全体に散布します。
「キクスイカミキリ」「グンバイムシ」「ヨトウムシ」「アブラムシ」などはウイルスなどによる媒介をするタイプも多いのが特徴です。葉の裏に発生することがほとんどなので、しっかりとチェックしておきましょう。
しかし、同じ薬剤を使用し続けると効果が薄れてしまうことがあります。散布しても被害が収まらないという場合は、他の薬剤も組み合わせて駆除するようにしてください。
菊の剪定に関するよくある質問
「菊の剪定は難しい?」「素人がやってもいいいの?」など、菊の剪定に関して疑問や不安を抱えている方は少なくありません。ここで、菊の剪定に関するよくある質問の中から特に大切な4つの項目を紹介します。
本記事でお伝えした内容と併せ、それぞれの詳細をしっかりと頭に入れておきましょう。
菊の剪定に関するよくある質問 |
菊は植えっぱなしでも問題ない? 伸びすぎた菊はどのように切り戻しするべき? 菊の切り戻しはどの位置で? 花が咲き終わった後の菊の育て方は? |
菊は植えっぱなしでも問題ない?
大きな問題は特にありません。植えっぱなしでも菊は生長します。しかし、剪定した方が枯れるリスクを減らせるうえに、より綺麗に花を咲かせられるでしょう。
また、長期間植えっぱなしの状態で放置しすぎると、下葉に日光が当たらないため黄色く変色してしまいます。草丈が伸びすぎてしまい草姿が乱れる事にも繋がるため、見た目を美しく整えるためにも剪定してあげましょう。
伸びすぎた菊はどのように切り戻しするべき?
伸びすぎてしまった菊は、5月から6月にかけて切り戻しを行いましょう。これを「皐月の切り戻し」といい、高さが30cmくらいになったら10cmから20cmほどバッサリと切り戻します。
5月から6月は茎が硬くなってくるため、切り戻しの時期としてはベストタイミングです。この切り戻しでおよそ30cmから50cmほどに菊が収まります。
切り戻しせずそのままにしておくと、伸びすぎて倒れてしまう危険もあるため、適宜行っていきましょう。
菊の切り戻しはどの位置で?
株本から2cm・3cm程の場所で切り戻します。菊の背丈により適した箇所は異なりますので、目安としては下の方に葉が3枚から4枚程度ついているあたりで切るようにしてください。
こうすることで、その後幹が3本くらいに分かれて育ちます。低く育っていきますが、時折伸びすぎてしまった枝などを切り戻せば理想的な形に整えていけるので、こまめに行ってください。
花が咲き終わった後の菊の育て方は?
花が終わった菊は、株元から3cmから5cmくらいを切り戻してください。こうすることによって、地中から出てくる芽(冬至芽)が出やすくなります。
鉢植えで育てた場合は地植えにし、小さな鉢植えであれば、大きなものに替えましょう。11月下旬から12月辺りで冬至芽を芽分けして植え、暖かくなる季節まで管理して苗を作ります。
菊は多年草なので、毎年鮮やかで美しい花を咲かせてくれるでしょう。しかし、このまま放置してしまってはせっかくの花を愛でることはできません。多少手間でもしっかりと管理してください。ひと手間かけるだけで翌年にはさらに多くの花を楽しめます。
【まとめ】適切な剪定で満開の菊を咲かせよう!
菊は耐寒性が高く丈夫な多年草。初心者でも育てやすい植物ですが、美しい花をたくさん咲かせるためには一手間が必要となります。
日中は日当たりの良い場所で育て、適切な剪定と肥料管理によって花芽をたくさんつけるのがコツ。日照時間も開花に影響するため、夜に街灯や家の照明の光が当たらないように注意してください。
菊の剪定やお手入れに自信がない方は、専門業者に相談してみましょう。プロのアドバイスによって、秋にはこんもりとボリュームのある満開の菊が見られるはずです。
この記事を読んで、「菊」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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