庭革命

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【六義園】和歌の世界観を庭園に再現、その見どころは?

全国の庭園図鑑

2020.11.13

六義園

この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。

『六義園/りくぎえん』は、かつては小石川後楽園と並ぶ「江戸の二大庭園」と言われた大名庭園です。

「ツツジの花の咲く街」と謳われる駒込の地にあり、六義園といえばツツジの名所とも言われるほど。

都会にありながら、繊細で落ち着いた庭園で、夜のライトアップはデートコースや夜の散歩コースとしても愛されています。

六義園(りくぎえん)とは?

東京都文京区本駒込にある六義園は、古くは五代将軍綱吉の側用人・柳沢吉保の下屋敷として作られた大名庭園です。

当時の最高技術・資金がつぎ込まれ、7年の歳月をかけて完成しました。池や山が作られ起伏のある景観が特徴の回遊式築山泉水庭園は、将軍綱吉も何度も足を運んだ天下一品の完成度と言われています。

明治時代には三菱創設者・岩崎弥太郎氏の手に渡り、その後東京市に寄付され一般公開となりました。東京大空襲の被害にも合わず、当時の姿を残したまま、昭和28年には国の特別名勝に指定されています。

六義園の5つの見どころ!

江戸時代に将軍からも高い評価を受けた六義園は、歴史の面影を多く残し、特に、和歌の世界観を基調とする大名庭園として有名です。

たくさんある見どころの中でも代表的な5つをご紹介いたします。

1【しだれ桜】花見やライトアップが楽しめる!

しだれ桜

庭園入り口付近にある巨大なしだれ桜は、六義園のシンボル。3月末が最盛期です。

流れ落ちる滝の如く、薄紅色の花弁がしだれる様は優美そのものです。

そして夜間はライトアップによって別の顔に。幻想的に浮かび上がるしだれ桜の美しさは、圧巻の一言。ライトアップ期間中は開園時間が21時まで延長され、たくさんの人たちがデートや観光に訪れます。

2【出汐湊】海へと流れていく河口の湊をイメージ

六義園

出汐湊(でしおのみなと)は、紀州の和歌浦(わかのうら)に潮が満ちるイメージを再現したもの。

和歌で表現される古来日本の風景を、庭園という空間で表現する当時の感性と技術は素晴らしいものですね。

3【妹山・背山】六義園の景色の中心!歴史を理解すれば楽しさUP

六義園

六義園の中心、池に浮かぶ中の島には築山(つきやま)と呼ばれる観賞用に作られた山、妹山・背山があります。

和歌の時代、女性=妹(いも)、男性=背(せ)の君と表現していました。つまり中の島は、妹と背=男女の間柄を現しています。

中の島には神話に基づいた境がいくつも作られているので、神話の昔を掘り下げながら散策すると、より味わい深いですね。

4【つつじ茶屋・滝見茶屋】憩いの場としても有名!

つつじ茶屋

つつじ茶屋は、明治時代に建てられた六義園の名所の1つ。この四阿の柱と梁の木材に、つつじの木を利用していることが由来です。

つつじ茶屋と、つつじ茶屋から見える山陰橋は、特に写真映えすることでも人気です。

また、滝見茶屋は、その名の通り四阿の隣を渓流が流れています。流れる渓流に耳を傾けてみると、清涼な音に心癒されるはず。

5【渡月橋】歌から名付けられた大岩の橋!

渡月橋

こちらの渡月橋(とげつきょう)は、京都の嵐山のものではありません。

「和歌の浦 芦辺の田鶴の鳴声に 夜わたる月の 影そさひしき」という和歌から名づけられたものと言われています。

2枚の大岩による橋は、重厚でありながら繊細さを感じる空間芸術と言えるでしょう。

六義園は四季で楽しみ方が変わる!

梅や紫陽花など、四季折々の木々が楽しめる六義園。

移り行く季節に合わせ、六義園を彩る木々をご紹介いたします。

【春】大人気のしだれ桜やツツジが楽しめる

しだれ桜ライトアップ

滝のように流れ落ちるしだれ桜は、六義園のメインシンボルとして有名です。

最盛期の3月末からは「しだれ桜と大名庭園のライトアップ」が開催されます。しだれ桜を中心に幻想的なイルミネーションが世界観を演出します。

また、江戸時代から現存する樹齢300年のドウダンツツジの他、古品種のツツジも見ごたえ抜群です。

【夏】泰山木やアジサイが楽しめる

アナベル

初夏に白い大きな花弁を咲かせる泰山木(たいさんぼく)は、モクレン科の植物です。泰山木の優しい香りは香水「マグノリア」の原料にもなっています。

六義園のアジサイは6月中旬~下旬が見ごろ。なんと15品種1000株以上のアジサイが植えられています。

最盛期は様々な色で視界が埋め尽くされ、まるでアジサイの海にいるかのごとく!

【秋】珍しい紅葉のライトアップが魅力

六義園は紅葉のスポットとしても人気です。見ごろは11月下旬。約400本のイロハカエデの他、いちょうやハゼノキなど、500本以上の紅葉が六義園の至る所で彩りを魅せてくれます。

昼間の紅葉もそれはもう美しいものですが、ライトアップは言葉を失うほどの幻想的世界観!

紅葉の写真を撮ろうにもカメラに収まり切れない美しさが待っています。

【冬】雪吊りなど他の季節に見れない飾りも!

雪吊りとは、樹木を雪から守るために縄で補強する技術。雪吊りの姿はある意味芸術的で、冬の庭園の代名詞とも言われています。

雪釣りは毎年12月上旬に行われ、松の手入れは11月~3月中旬。

造園業の技術の結晶は一見の価値あり!

六義園の散策の休憩には「吹上茶屋」でお茶やカフェを!

広大な庭園の散策途中は、御茶屋で食事休憩などいかがでしょうか?

園内中央に位置する吹上茶屋では、雄大な庭園の池を眺めながら抹茶や食事をいただけます。

伝統的な和を味わいながら、鳥のさえずりや自然の音に耳を傾ける。ゆったりとした時間の流れは、それだけで特別な気分になりますね。

六義園の基本情報

開園時間:午前9時
閉園時間:午後5時(入園は午後4時30分まで)

休園日:年末・年始(12月29日~翌年1月1日まで)

六義園の入場料

入園料
一般:300円
65歳以上:150円
(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)

無料公開日:みどりの日(5月4日)、都民の日(10月1日)

前売り券も窓口で販売しており、使用期限はありません。

六義園の営業時間

午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)

吹上茶屋の営業時間
午前9時~午後4時45分(※ラストオーダーは午後4時30分)
ライトアップ期間中は営業時間を延長しています

六義園へのアクセス

電車を利用する場合
JR山手線・東京メトロ南北線「駒込」駅から徒歩7分
都営地下鉄三田線「千石」駅から徒歩10分

専用の駐車場はありません。

六義園正門近くの「タイムズ文京グリーンコート」が付近で一番大きな駐車場です。しかし、土日祝日は最大料金の設定はありません。長時間散策する場合は、公共交通機関でのアクセスをおすすめします。

六義園を詳しく知りたいならガイドボランティアを利用しよう

外国人を案内するガイド

国の特別名勝・六義園の魅力をさらに詳しく知ってもらうため、ボランティア団体がガイド活動をしています。土日祝の1日2回(午前11時~、午後2時~)です。

ボランティアの人数は約50名。外国人旅行客の英語にも対応しています。

英語でのガイドは毎月第1・第3日曜の1日2回(午前11時~、午後2時~)です。

六義園のまとめ

和歌の世界観を日本庭園で再現された回遊型の大名庭園・六義園。

池を巡り、移り変わる景色を四季の木々で楽しむことができる日本庭園です。

しだれ桜や紅葉のライトアップ等、都会の真ん中とは思えない風景は、この世のものとは思えないもの。一度は見ておきたいですね。

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