【肥後細川庭園】門外不出の肥後六花の4つを鑑賞できる名所

東京都文京区目白台にある区立公園『肥後細川庭園/ひごほそかわていえん』は、東京ドームグランドの約1.4倍以上の面積を誇る、広大な日本庭園です。

中央の池周辺をぐるりと回遊しながら鑑賞する「池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)」で、池を眺めながら四季の木々を愛でることができます。

江戸時代の雰囲気を残す庭園は、観光や散歩だけでなく、そのロケーションの良さから前撮りにも利用されています。

この記事を読んで、「肥後細川庭園」の様な庭園を、ご自宅に作ってみたいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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目次

肥後細川庭園とは?

肥後細川庭園

江戸時代は旗本や大名の下屋敷、明治時代は華族・細川家の本邸となり、1960年に東京都が購入。2017年に新江戸川公園という名称から「肥後細川庭園」と改称され、現在は文京区が管理しています。

目白台の台地の起伏のある自然景観を活かして作られており、目白台からの湧水を利用した「池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)」となっています。

細川家下屋敷の庭園の面影を残したこの公園は、地元の人々に愛される歴史公園として今も静かに時を刻んでいます。

肥後細川庭園の4つの見どころ!

江戸時代に隆盛を誇った大名屋敷の雰囲気がそのままに。肥後細川庭園に行くなら必ず見ておきたい4つのポイントをご紹介いたします。

1【松聲閣】

出典:higo-hosokawa.jp
松聲閣とは?

松聲閣(しょうせいかく)は、明治時代、細川家下屋敷跡に建設された、木造2階建の学問所です。

修復工事のため長らく利用されておりませんでしたが、2016年にリニューアル。

かつては集会所として利用されており、現在は1階が集会所と茶室、2階の和室を展望室として開放されています。細部まで和の趣を残した展望室からは、池泉回遊式庭園を上から楽しむことができます。

2【大泉水】

庭園内中央の大きな池「大泉水(だいせんすい)」こそが、この池泉回遊式庭園の中心となるもの。この大泉水を中心に庭園を散策するように作られているためです。

目白台からの湧水から生まれた池の静謐。池周辺の花木は季節によって移り変わり、移り行く季節の景色を鑑賞できます。

秋になれば背後の山並みが一斉に色づき、時間が止まったかのような雄大なその姿は圧巻の一言です。

3【様々な灯籠】

その大泉水のほとりには様々な灯籠が設置されています。

春日灯篭などの標準的なものから、水面を美しく照らすための雪見灯籠など、よく見るといろんな種類があるので見比べてみるとおもしろいかもしれません。

夜道を照らし、昼は何気なく存在するように見える灯籠も、実は庭園の美しさを引き締めているのです。

4【十三重の塔】

十三重の塔
出典:higo-hosokawa.jp

斜面が多い肥後細川庭園で、小高い丘の上にそびえ立つ石造りの十三重の塔。

奈良県の談山神社の十三重の塔のように、本来重要な意味のある地点に設置されるはずですが、肥後細川庭園でこの場に設置された理由は明らかになっていません。

この十三重の塔の傍から、謎のままのミステリーを想像してみるのも楽しそうですね。

肥後細川庭園は四季で楽しみ方が変わる!

肥後細川庭園の人気の理由とは?

池の周囲を歩きながら四季の木々を楽しめるところが、池泉回遊式の肥後細川庭園ならではの理由です。

松の木1本の配置や背景を計算し、地形変化をも庭園の空間美へと取り入れています。

そんな肥後細川庭園で、季節ごとにどのような花木を見ることができるのか、軽くご紹介いたします。

【春】梅や肥後椿

肥後椿
出典:higo-hosokawa.jp

春の肥後細川庭園は、桜・梅・肥後椿ひごつばきが見どころ。

特に肥後椿は、「門外不出の肥後六花」と呼ばれる名花の1つで、熊本が誇る伝統的な花です。江戸~明治の熊本藩士たちが大切に育て、今に受け継がれています。

「門外不出の肥後六花(ひごろっか)」のうちの4つ、肥後椿、肥後芍薬、肥後花菖蒲、肥後山茶花が、この肥後細川庭園にあります。

【夏】肥後花菖蒲

肥後花菖蒲

「門外不出の肥後六花(ひごろっか)」の1つ、肥後花菖蒲(ひごはなしょうぶ)は、約20種・400株が大泉水の周囲を彩っています。

20種類あるため、咲く時期も少しずつ異なります。6月中旬まで、次々と咲くので、行く度に肥後花菖蒲の違う顔に出会えます。

6月には肥後花菖蒲ガイドツアーも企画されているので、この時期に合わせていくのもおすすめです。

【秋】紅葉に肥後山茶花

紅葉

秋と言えば艶やかな紅葉。何度見ても日本の秋の美しさに胸が打たれます。

薄いピンクがかったつぼみの肥後山茶花ひごさざんかは、花開けば純白の花弁がお目見え。肥後細川庭園の前庭にある水琴窟のそばにも、肥後山茶花があります。

水琴窟は江戸時代の庭師によって考案されたもので、日本庭園の最高の技法の1つとも呼ばれています。静寂の中に広がり無へと繋がる音色。どこか心惹かれる音に耳を澄ませながら、肥後山茶花を鑑賞してみましょう。

【冬】雪吊りなど飾り演出

雪吊り

冬の雪吊りは、日本庭園の冬の代名詞。

冬の足音が聞こえて来ると、雪支度として、雪の重さから縄で花木を守る「雪吊り」の準備をはじめます。

あまり雪が積もらない肥後細川庭園で、この雪吊りが見られるのはかなりラッキーかもしれません。

肥後細川庭園で前撮りをするのもおすすめ!

春は桜、秋は紅葉、池や灯籠を背景にした和の世界観は、ロケーションフォトにも人気!

結婚式の前撮りとして、歴史ある庭園での本格和装ロケーション撮影は一生の思い出になりそうですね。

紅葉とともに秋の風情を撮るもよし、椿や花菖蒲をバックにした撮影もなおよし。日本の伝統を感じさせる、素敵な仕上がりになることは間違いありません。(ただし、撮影・取材・スケッチは事前に申請が必要です)

肥後細川庭園の基本情報

四季とともに様々な季節の花が楽しめるため、季節ごとに足を運びたくなる肥後細川庭園。遊びに行く前に基本情報をおさらいしておきましょう。

肥後細川庭園の入場料

江戸時代からの歴史ある庭園にも関わらず、入場無料。松聲閣の集会室利用は別途利用料が必要となります。

肥後細川庭園の営業時間

午前9時~午後5時

集会室の利用は午前9時から午後9時まで

休園日:12月28日から1月4日

肥後細川庭園へのアクセス

電車を利用する場合
東京メトロ有楽町線:江戸川橋駅から徒歩15分
都電荒川線:早稲田駅から徒歩5分

バスを利用する場合
Bーぐる:目白台一丁目から徒歩5分
都営バス:早稲田下車から徒歩5分
都営バス:ホテル椿山荘東京前から徒歩7分

駐車場
園内に駐車場はありません。
近隣のコインパーキングをご利用ください。

肥後細川庭園のまとめ

回遊式泉水庭園を主体とした公園・肥後細川庭園は、江戸時代の大名屋敷の雰囲気を残した名所。

「門外不出の肥後六花(ひごろっか)」のうち4つを見ることができるのも、肥後細川庭園のポイントです。

入場は無料なので、季節ごとに足を運び、四季の移り変わりを五感で体感したくなりますね。

この記事を読んで、「肥後細川庭園」の様な庭園を、ご自宅に作ってみたいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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