カイヅカイブキの剪定とは?適切な剪定時期や先祖返り対策、枯れる原因を対策して美しい樹形を
「カイヅカイブキを剪定したいけれど、どこを切ればいいのかわからない」「カイヅカイブキの剪定時期や枯れないかが心配」と悩んではいませんか?
カイヅカイブキは庭木や生垣として人気の高い常緑針葉樹ですが、適切な剪定を行わないと樹形が崩れたり枯れたりする可能性があります。
剪定時期を間違えたり、強すぎる剪定を行ったりすると、先祖返り現象が起きて見た目が悪くなってしまうことも少なくありません。
本記事では、カイヅカイブキの剪定について基本的な剪定時期から強剪定の注意点など詳しく解説します。
芽摘み剪定のやり方や生垣剪定のコツ、枯れる原因と対策についてもご紹介しているため、初心者の方でも安心して作業を進められます。正しい剪定を身につけて、健康で美しいカイヅカイブキを育てていきましょう。

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カイヅカイブキの特徴

カイヅカイブキ(貝塚伊吹)はヒノキ科・ビャクシン属の常緑小高木で、成長すると枝がらせん状に伸びるのが特徴です。
成長すると樹高は2~5メートルほどになるため、剪定が必要不可欠です。
カイヅカイブキは生垣にしたり丸く刈り込みをしたりと、樹形はさまざまです。とくに刈り込みをせずに育てると、燃え上がる炎のようなユニークな形になります。
カイヅカイブキという名前の由来は諸説ありますが、大阪の「貝塚」という地名から来た説が有力です。
花の開花時期は、4月頃。雄花も雌花も、小さくて白色の花をつけます。花言葉は「援助」です。
カイヅカイブキの剪定時期とは

- カイヅカイブキの剪定時期はいつ?
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カイヅカイブキの剪定で適切な時期は5月です。
カイヅカイブキの剪定を成功させるためには、適切な時期を選ぶことが最も重要です。剪定時期を間違えると枯れる原因となったり、美しい樹形を保てなくなったりする恐れがあります。
春の剪定(5月〜6月)が最適な理由
カイヅカイブキの剪定は、5月から6月にかけての春期間が最も適しているでしょう。この時期は新芽が活発に成長する時期であり、剪定後の回復力が高いためです。
春剪定では、新芽が固まった頃に手で芽摘みを行うと効果的です。新芽は柔らかく手で簡単に摘み取れるため、植物への負担を最小限に抑えながら作業を進められます。
また、この時期に剪定を行うことで、夏に向けて健康的な新しい枝葉が育ちやすくなります。気温も安定しているため、切り口からの病気感染リスクも低く抑えられるでしょう。
強剪定が必要な場合も、新芽が出やすい5月頃を選ぶことで成功率を高められます。
強剪定時期を避けるべき期間
カイヅカイブキの強剪定は、特定の時期を避けて行う必要があります。真夏の7月から8月は植物が水分ストレスを受けやすく、強い剪定によって枯れる危険性が高まるためです。
冬期間中の12月から2月も剪定は控えめにしておきましょう。寒さによって植物の活動が低下しているため、切り口の回復が遅れがちです。
4月は花が咲く時期のため、この期間の剪定も避けることをおすすめします。開花期に剪定を行うと、植物に大きなストレスを与えてしまう可能性があります。
ただし、軽い剪定や芽摘み程度であれば、カイヅカイブキは丈夫な植物なので時期をそれほど気にする必要はありません。
生垣剪定の適切なタイミング
生垣として植えられているカイヅカイブキは、年に1回から2回の定期的な剪定が必要です。最も効果的なタイミングは、春の新芽が伸びた5月から6月にかけてでしょう。
生垣剪定では全体の形を整えることが重要なため、一斉に刈り込み作業を行います。この際、葉を残しながら剪定することが絶対条件となります。
秋の9月から10月にかけても軽い整枝を行うことができます。ただし、この時期は軽く形を整える程度に留めておき、強い剪定は避けてください。
数年間剪定をしていない生垣の場合は、一度に小さくしようとせず、数年かけて段階的に切り戻していくことが大切です。
カイヅカイブキの剪定方法を解説
- カイヅカイブキの剪定方法とは?
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基本的には「芽摘み」をしますが、必要に応じて「切り戻し」や「刈り込み」「透かし剪定」をします。
カイヅカイブキは、日頃からこまめに剪定をしてあげましょう。
正しい剪定方法を身につけることで、カイヅカイブキの美しさを最大限に引き出せます。基本的な芽摘みから透かし剪定まで、具体的な手順について詳しく見ていきましょう。
新しい芽を摘む「芽摘み」

カイヅカイブキの最も基本的な剪定方法は、手による芽摘みです。樹形からはみ出した小さな芽を見つけたら、すぐに手で摘み取ります。
新芽が10センチ程度になったら、指でつまんで摘み取りましょう。新芽は柔らかいため、簡単に手で除去できます。この作業を頻繁に行うことで、美しい樹形を維持できるでしょう。
芽が大きくなって手で摘み取れなくなった場合は、剪定バサミを使用します。ただし、30センチ以上の小枝に成長してしまった場合は、枝の付け根から剪定バサミで切り取ってください。
先端だけを切ると新しい芽が出なくなり、その部分に穴が開いてしまうため注意が必要です。芽摘みは季節に関係なくいつでも行える作業です。
樹高をコントロールする「切り戻し」

基本的には「芽摘み」をしますが、樹形から枝が飛び出ることがあります。このような枝は、飛び出た部分を切りましょう。
これを「切り戻し」といいますが、枝の根元から切るのではなく短くしたいところまで切ります。
カイヅカイブキは、葉のない枝は枯れやすいという特性を持っています。そのため、枝を根元から切ってしまうと枯れてしまう可能性があります。
樹高や樹形を小さくするために強剪定を行うことがありますが、カイヅカイブキの場合は適しません。
葉の生えている枝先を少し切って内側の日当たりをよくし、更に葉を茂らせ少し切る。このように、少しずつカイヅカイブキの樹形を整えていきます。
生垣剪定の形の整え方

生垣のカイヅカイブキを剪定する際は、まず全体の高さを統一することから始めます。基準となる高さを決めて、その高さから10センチ程度下の位置で芯を切りましょう。
横幅を整える場合は、外側の枝を少しずつ切り詰めていきます。カイヅカイブキは自然に円錐形に成長するため、その特性を活かした形に整えることをおすすめします。
刈り込みバサミや電動バリカンを使用する際は、葉が茶色に変色することがありますが、しばらくすると新しい緑の葉が伸びて目立たなくなります。
生垣全体に葉が残るポイントまでが、一度に小さく剪定できる限界です。それ以上小さくしたい場合は、数年かけて段階的に切り戻していく必要があります。
枯れ枝を切り風通しをよくする「透かし剪定」

透かし剪定は、カイヅカイブキの内部に日光を当てるために行う重要な作業です。まず、枯れた枝や病気になった枝を優先的に除去しましょう。
次に、内側に向かって伸びている枝や交差している枝を切り取ります。風通しを良くすることで、病害虫の発生を予防し、全体の健康状態を改善できます。
カイヅカイブキの込み合った部分では、弱い枝や細い枝を間引いていきます。太く健康な枝を残し、競合する枝を除去することで、栄養が効率的に行き渡るようになるでしょう。
カイヅカイブキの透かし剪定を行う際は、全体のバランスを考慮しながら作業を進めてください。一箇所だけを集中的に透かすのではなく、均等に間引くことが美しい仕上がりの秘訣です。

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カイヅカイブキの剪定で注意したい「先祖返り」とは

カイヅカイブキを長年育てていると、「先祖返り」という現象に遭遇することがあります。先祖返りとは、先端が尖る「杉葉」という葉が生えてくることを指します。
先祖がえりを起こす原因は、栄養不足やストレス。強剪定を行うことでも、先祖返りの原因となります。
先祖返り現象への対処法
カイヅカイブキには先祖返りは強い剪定や水分不足などのストレスによって起こる現象です。
先祖返りした葉を発見したら、根元から完全に切り取りましょう。放置しておくと針状の葉がどんどん広がり、見た目が悪くなってしまいます。
一度先祖返りした枝は元に戻ることがないため、早期の除去が重要です。少量であれば手で摘み取り、枝全体が先祖返りしている場合は剪定バサミで根元から切り落とします。
先祖返りを予防するためには、適度な剪定を心がけ、水やりや肥料管理を適切に行うことが効果的です。植物にストレスを与えないよう注意深く管理しましょう。

カイヅカイブキの育て方
カイヅカイブキは、丈夫で育てやすく、目隠しや生垣としても人気のある常緑樹です。特に庭木として地植えで育てている方が多く、広いスペースを活かして伸びやかに成長させることができます。
一方で、スペースの限られた環境では鉢植えで楽しむケースもありますが、地植えとは異なる注意点もあります。水やりの頻度や鉢替えのタイミングなど、管理方法に違いがあるため、それぞれの育て方に応じた手入れが求められます。
水やりや肥料の頻度とタイミング

カイヅカイブキを地植えで育てる場合、基本的に水やりの必要はありません。土が極端に乾燥しない限りは自然の雨だけで十分に育ちます。ただし、真夏に雨が降らず日照りが続くような場合には、朝か夕方にたっぷりと水を与えるとよいでしょう。
一方、鉢植えの場合は水分が逃げやすく乾燥しやすいため、土の表面が乾いたタイミングで水を与えることが大切です。水切れを起こすと葉が傷む原因になるため、日々の様子をよく観察して管理しましょう。
肥料は、春から秋にかけて年に2〜3回を目安に施します。化学肥料を株元に与えることで、健やかな成長を促すことができます。肥料が不足すると元気がなくなり、枝先が枯れてしまうこともあるため、定期的に栄養補給をしてあげてください。
十分に肥料が効いてくると、カイヅカイブキは勢いよく枝葉を伸ばしていきます。姿が乱れないように、芽が出た部分を軽く摘み取って整えると、美しい樹形を保つことができます。手入れを怠らず、こまめな管理を心がけることが長く楽しむコツです。
鉢替えのタイミングと方法

カイヅカイブキを鉢植えで育てる場合は、定期的に鉢替え(植え替え)という作業が必要です。鉢替えをせずに放置すると、根詰まりや根腐れを起こしてしまいます。
鉢底から根が出てきたら、鉢替えのタイミングです。
鉢替えに適した時期は、3月~4月と9月~10月です。鉢替えの仕方は、ひと回り大きな鉢に土をいれて準備をしておきます。
カイヅカイブキの株を抜いたら、根についた土を手で優しくほぐしながら落とします。新しい鉢に植え替え、土を足してあげましょう。
新しい鉢に移したら、安定するまでは添え木をするとよいでしょう。

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カイヅカイブキが枯れる原因と対策
あまり枯れるイメージのないカイヅカイブキですが、場合によっては枯れてしまうことがあります。一体、何が原因で枯れてしまうのでしょうか。
ここでは、カイヅカイブキが枯れてしまう主な原因について解説します。ぜひ参考にしてくださいね。それでは、さっそく見てみましょう。
害虫被害や病気によって枯れる

カイヅカイブキにつきやすい害虫は、カイガラムシとハダニです。カイガラムシは樹液を吸い、樹木全体を弱らします。
ハダニは、葉の裏に寄生して養分を吸い木を弱らせます。寄生されると葉が白く変色し、光合成も出来なくなってしまいます。
どちらの害虫も、発見し次第殺虫剤で駆除しましょう。
病気は、赤星病にかかりやすいです。赤星病は枝に寄生した菌が雨が降った後に膨らんで、寒天状の突起物になります。
カイヅカイブキには特に害はありませんが、ナシ類の木に伝染し被害を広げます。近くに梨園がある場合やナシ類の木を栽培している場合は、注意してください。
強剪定による枯れを防ぐ方法

カイヅカイブキが枯れる最も多い原因は、強剪定によるもの。一度に大量の枝葉を除去すると、光合成能力が急激に低下し、植物が弱ってしまいます。
カイヅカイブキの強剪定を避けるためには、年に複数回に分けて軽い剪定を行うことが効果的です。こまめな芽摘みを続けていれば、大幅な剪定をする必要がなくなるでしょう。
やむを得ず強剪定が必要な場合は、葉を残しながら慎重に作業を進めてください。葉のない枝は枯れやすいため、必ず緑の葉が残る位置で切ることが重要です。
剪定後は水やりや肥料を適切に行い、植物の回復をサポートしましょう。切り口が大きい場合は、癒合剤を塗布して病気の感染を防ぐことも大切です。
日当たり不足による枯れ対策
カイヅカイブキは日光を好む植物のため、日当たりの悪い場所では枝が枯れやすくなります。特に植物の内部は日光が届きにくく、枯れ込みの原因となりがちです。
透かし剪定を定期的に行うことで、内部まで日光が届くようになり、枯れ込みを防げます。込み合った枝を間引き、風通しと日当たりを改善しましょう。
既に枯れてしまった枝は、見つけ次第すぐに除去してください。枯れ枝を放置すると病気の原因となったり、周囲の健康な枝にも悪影響を与えたりする可能性があります。
植栽場所を選ぶ際は、一日中日光が当たる場所を選ぶことが重要です。半日陰や日陰の場所では、カイヅカイブキの健康な成長は期待できません。
カイヅカイブキの剪定は、正しい知識と適切なタイミングがあれば決して難しい作業ではありません。
定期的な芽摘みと透かし剪定を心がけ、植物の健康状態をよく観察しながら管理していけば、美しい樹形を長期間維持できるでしょう。
カイヅカイブキの剪定をプロに依頼した場合の費用は?

カイヅカイブキが小さいうちはいいですが、大きくなると素人が剪定するのは危険が伴います。
また、生垣にしている場合は剪定用のハサミやバリカンなどの道具を揃えなければならず、少々面倒です。そんなときは、プロの業者に頼ってみてはいかがでしょうか。
気になる剪定料金ですが、職人一人あたりで費用を計算する業者や樹木1本で計算する業者などさまざまです。
たとえば、職人一人あたりの日当なら15,000円~30,000円が相場となります。
樹木の高さで料金が決まる場合は、3メートル未満の樹木なら5,000円。5メートルまでなら7,000円。7メートルなら15,000円。
それ以上になると、実物を見て見積もりを出す業者が多いです。
見積もりは複数の業者でとるのがおすすめ

見積もりの算出方法やサービス内容は、業者により異なります。実際に剪定を依頼する前に、見積もりをとって確認しておきましょう。
見積もりは1社ではなく、3~5社の複数社からとることをおすすめします。自宅に来てもらう場合や持ち込みなど、状況によって金額が異なるからです。
見積もりをとって、あなたに合った業者を選んでくださいね。
なお、庭革命では無料で複数社から見積もりをとることができます。ぜひ利用してください。
カイヅカイブキの剪定のまとめ

カイヅカイブキの剪定時期や方法、枯れる原因などについて解説しました。
カイヅカイブキは生垣にもなりますし、とくに樹形を整えなくてもユニークな形になってくれる樹木です。使い方の幅が広く、庭のアレンジがしやすいですね。
しかし、こまめに剪定し手入れする必要があります。時間が確保できない方や剪定に自信がない方は、プロに頼るのもひとつですよ。
正しく剪定をして、カイヅカイブキを健康に育ててくださいね。

この記事を読んで、「カイヅカイブキ」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
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その他、お庭・植物に関する悩みがあるお客様も、気軽に利用されているので、この機会に是非一度相談してみてください。