【銀杏(イチョウ)の木の剪定方法】最適な時期や育て方を徹底解説!

銀杏は秋を彩る落葉樹の1つ。身近なところでは学校の植木や街路樹として植えられています。黄色い葉の色づきと共に、種子の「ぎんなん」拾いを楽しみにしている方も多いでしょう。

しかし、銀杏が秋の街を美しく彩るためには、適切な剪定・管理が必要です。今回は、銀杏の木の剪定時期と剪定方法・育て方・増やし方までを解説します。


この記事を読んで、「銀杏」剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。

庭革命では、お庭造り・剪定・植栽などの、見積もりを無料相談することができます。その他、お庭・植物に関する悩みがあるお客様も、気軽に利用されているので、この機会に是非一度相談してみてください。

目次

銀杏(イチョウ)ってどんな木?

銀杏とは?

観賞用として街路樹・学校・公園でよく見かける落葉性の高木です。放置しておくと30mを超える高木に生長するため、観賞用として育てるのであれば剪定による管理が必須となります。

銀杏が学校・神社に植えられている理由は、水分を多く含んでおり火災に強いからです。「火事にならないように」という祈願も込めて植林されています。

また、銀杏は世界最古の現生樹種の1つとして、世界各地で化石が発見されてきました。町で普通に見かける銀杏ですが、「生きている化石」としてレッドリストにも指定されている樹木なのです。

銀杏(イチョウ)の木の剪定時期は年2回

銀杏の健康で美しい樹形を維持するためには、正しい時期の剪定が必須。剪定時期は、新しい芽が成長を始める2月頃に1回、落葉後の11月頃に1回の計2回となります。

芽が出た後(萌芽後)・夏時期の剪定は避けましょう。葉・枝が大きく成長する夏時期の剪定は、銀杏の木を弱らせる原因となります。

銀杏(イチョウ)の木の剪定方法

銀杏の木の剪定は「武者立ち」という仕立て方がスタンダード。放置すると勝手に生長してしまうため、剪定でコンパクトに整えます。

「 武者立ち 」とは?

造園用語の1つで、主幹がなく、多数の細かい枝が根本から群生している状態のこと。樹木の仕立て方の1つでもあります。

主幹を途中で切り落とすと、脇から細かい枝が出てきます。これが「武者立ち」という仕立て方の基本です。素人には一見不格好に見えますが、この切り方によって銀杏の生長のしすぎを抑え、枝の量を減らしつつ樹形を整えられます。

「武者立ち」仕立てを維持するために、以下の4種類の剪定が必要になります。

  • 摘芯
  • 切り詰め剪定
  • 透かし剪定
  • 切り戻し剪定

4種類の剪定方法について順に見ていきましょう。

①摘芯

摘心(てきしん)とは?

園芸の手入れ作業の1つ。 枝・花を増やすための作業です。

摘心は銀杏だけでなく、野菜や草花でも行うものです。芽や枝・茎・つるの先端を摘み取ることで、刺激を受け、脇芽が伸びます。結果的に枝が増えてたくさんの花・実が成るのです。

銀杏の摘心では、幹の頂点を剪定ばさみで切り落としましょう。摘心は1回実施するだけで、それより上に伸びなくなります。

②切り詰め剪定

切り詰め剪定とは?

新しく伸びた太い枝を適度な位置で切ること。樹形がコンパクトにまとまります。

銀杏の切り詰め剪定では、芽が出ている少し上の部分を狙って切りましょう。芽の上を切ることで、新しい枝の生長を守り、コンパクトな樹形を維持しながら健康な枝を増やせます。

③透かし剪定

透かし剪定とは?

風通し・日当たりを良くするための剪定です。

透かし剪定では、枝の混みあった部分を「透かす」ように切ることで、日光が奥まで届きやすく樹木が元気になります。風通しが良くなることで、病害中の発生も抑制することが可能です。

銀杏の透かし剪定は、①の摘心と②の切り詰め剪定が終わった翌年に行います。下に向かって伸びている枝や枯れ枝、他の枝と混みあっている部分の付け根を切りましょう。

④切り戻し剪定

銀杏の切り戻し剪定は、樹木が生長し樹形が整ってから行います。切り返し剪定とも呼び、前回の剪定後に伸びた枝を、元の長さに「切り戻す」「切り返す」作業です。

伸びた枝の先端を軽く切り戻す作業を定期的に行うことで、銀杏の美しい樹形を維持できます。

【補足】銀杏の木の剪定時は手袋をしよう

ガーデニング道具

銀杏の剪定時に注意したいのが、手袋をつけて作業すること。なぜなら銀杏の実は、アレルギー性皮膚炎の原因となるギンコール酸が含んでいるからです。

作業中にうっかり触ってしまうとかぶれ・皮膚炎を起こしてしまうため、必ず手袋を着用しましょう。

銀杏(イチョウ)の木の育て方

病害虫にも強い銀杏は、放置しても勝手に育つため手間がかかりません。

しかし、秋の美しい彩と樹形を楽しむためには一手間も大切。育てるポイントも知っておくと良いですね。

銀杏の木の育て方

  • 育てる環境
  • 植える時期
  • 水やり
  • 肥料
  • 植え付け

上記について、それぞれ順番に解説します。

育てる環境

世界で最古の現生樹種として現代に残っているだけに、銀杏は暑さ・寒さ・乾燥にも強いです。しかし、日当たりの良い場所を好むため、日当たりだけはチェックしましょう。

また、銀杏は広く根を張り巡らせ、放置しておくと30m以上の高木へと生長します、庭に地植えする場合はそれなりのスペースも必要です。庭に植林する場合は、将来隣家とのトラブルにならないよう広い場所を確保して植えてください。

植える時期

銀杏の植える時期は3月~4月頃。地植え(庭植え)でも、鉢植えでも同様です。

お庭のシンボルツリーともなるイチョウなので、生長した時に屋根や隣家にかかってしまわないか、植える場所が心配な場合は、早めの植木屋への相談がおすすめです。

適当な場所に植えてしまうと、移植が必要になった場合に大がかりな作業が必要となり、泣く泣く伐採しなければならないケースもあります。高木ほど移植・伐採費用は高額になので、将来を見据えた位置に植えてください。

水やり

じょうろ

地植えの場合、銀杏の水やりは不要。通常は雨だけで十分です。真夏で土が乾ききっている場合のみ、たっぷり水を与えてあげましょう。

鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水を与えます。水のやりすぎは根腐れの原因となるので注意しましょう。

肥料

肥料

広く根を張り巡らせる銀杏は、自力で養分を摂ってくる樹木です。肥料はほとんどあげる必要はなく、1~2年に1回程度与える程度で十分です。

窒素を多く含む肥料を与えると、銀杏の代名詞である黄色い葉にならない可能性があります。冬場にリン酸をメインとした肥料を与えましょう。

植え付け

土

植え付けは3~4月に行います。庭に苗を植える場合は、苗よりも一回り大きな穴を掘るのがポイント。土に腐葉土を混ぜてから植え付けましょう。

鉢植えの場合は以下の方法で植え付けします。

  1. こんもりと土を盛るようにして、中央に苗を植え付けます。支柱を立てて支えてあげましょう。
  2. 希望の大きさに育ったら、主幹の頂点を切ります。(摘心)
  3. 銀杏は根の生長も速いため、1~2年に1回植え替えが必要です。一回り大きな鉢を用意しましょう。

銀杏は幼木を上手に仕立てていけば、生垣にすることも可能です。ちょっと他で見ない珍しい生垣を作ってみたい方は、銀杏で挑戦してみてはいかがでしょうか?

銀杏(イチョウ)の木の増やし方【挿し木】

自宅で育てている銀杏に愛着がわいてきたら、「増やしたい!」と思うかもしれません。銀杏は挿し木で増やすことができます。鉢植えや盆栽に仕立てて楽しみましょう。

挿し木に適している時期は、植え付けと同じ3月~4月。まずは以下の道具を用意します。

必要な道具剪定ばさみ
植木鉢

実際の銀杏の挿し木は、次の手順で行いましょう。挿し木には、直径2cm程度・20cm以上の長さのしっかりした枝を選んで行います。

銀杏の挿し木の流れ

  1. 枝を選び、20cm程度の長さで斜めの切り口になるように切る。
  2. 挿し木用の枝の切り口付近に葉がある場合は切り落とす。
  3. 植木鉢に土を入れ、枝を挿す。
  4. 土が乾燥しない程度に水を与えておく。
  5. 切り口から根が伸びてきたら、植え替える。

銀杏は挿し木以外にも、種から増やす方法もあります。種の場合は、果肉を取り除いてギンナンにしてから播くという流れです。

また、秋に実を収穫する場合、次の種まきの時期(3月~4月)まで地面に埋めておく方法もあります。掘り返す頃には果肉が取れて、種だけの状態になっているでしょう。

銀杏(イチョウ)の木の手入れで悩んだら専門業者に相談しよう

初めて銀杏の剪定をする方にとっては、「摘心といっても、幹のどこを切るの?」「切り詰め剪定を思い切ってできない」と、不安が大きいものです。

また、生長した銀杏は高木になるため、高い場所の剪定作業は危険を伴います。

樹木の生長と自身の安全のためにも、迷った場合は専門業者・植木屋に相談しましょう。プロの手でコンパクトに樹形を整えてもらい、自分でのお手入れの仕方についてもアドバイスを受けられます。

銀杏の木の剪定の料金・費用相場

費用

業者に剪定を依頼する場合、一番気になるのが費用ですよね。樹木の剪定はその高さ・樹木の種類によって変動があります。

業者によって前後しますが、相場は下記です。この他、出張料金や剪定した枝葉の処分料金が追加となるのでご注意ください。

高さ料金の目安
3m未満の低木5,000円以下
3~5mの中木5,000円~1万円前後
5~7mの高木1万円前後~2万円以上
7m以上別途見積もり

梯子でも届かない高木になると、重機を使っての作業となるためさらに高額になります。まずは複数社から見積もりを取ってみましょう。

剪定業者を選ぶポイント

植木屋・造園業はネットやタウン誌で調べるとたくさんあります。しかし、どこに依頼したらいいのかわからず、なんとなく先送りしてしまうという方もいるのではないでしょうか。

そんな剪定業者選びに困っている・迷っている方に向けて、ここからは業者選びのポイントを解説します。

親身に相談に乗ってくれるか

業者

植木屋職人といえば「ちょっと怖くて頑固」というイメージを持っている方も少なくありません。高木になる銀杏は、お庭のシンボルにもなる樹です。どれくらいの大きさを維持したいのか、どうお世話をしたらいいかを相談しやすい相手のほうが良いですよね。

実際に作業する職人さんが見積もりに来てくれる場合は、話しやすい相手かどうかも覚えておきましょう。

現代は、植木屋・造園業者もホームページやSNSを持つ時代です。ホームページの職人紹介の部分で、人柄を知っておくのも良いでしょう。

実績が豊富にあるか

剪定ばさみ

植木屋の広告チラシやホームページには、年間実績〇件という具体的な数字や、実際の施工写真が掲載されていることもあります。

実は、剪定も職人によって仕上がりに違いが出るもの。SNSでその日の現場の仕事をbefore・afterで公開している業者もあるため、自分の好みの仕上がりかをチェックしてみましょう。

個人の植木屋の場合、写真投稿に添えられたコメントを見ると、職人の人となりも知れますよ。

良い口コミ・評判があるか

ホームページやgoogleマップには、その業者の口コミが掲載されていることもあります。googleマップの口コミ評価は、高評価のものから辛辣なものまで、率直な感想が投稿されているので要チェックです。

ホームページが立派だからといって、職人の人柄・腕も立派とは限らないので注意しましょう。

追加料金がかからないか

一万円札

業者依頼のトラブルで良くあるのが、見積もり時の金額と実際の作業後の金額が違う点。樹木は生き物であるため、見積もり時の料金とは別に追加料金が発生してしまう可能性があります。

そのため、見積もりをするときは追加料金が発生する条件」がないか、大まか金額と合わせて確認しましょう。

事前に見積もりを出せるか

見積書

剪定の料金は業者の技術や規模によってかなり幅があります。相見積もりを取ってみると「実はA社とB社で料金が全然違った!」ということもよくある話です。可能であれば、事前に見積もりを複数社とりましょう。

見積もりだけ取って断るのは気が引ける…という気持ちもあるかもしれません。しかし、業者の中には「相見積もり歓迎」を謳っているところもあるので、そんな業者を狙ってみてください。

また、最近ではメールやLINEで樹木の大きさと写真を添付し、web見積もりを出してくれる業者も増えています。おおよその金額しか算出できませんが、目安にはなるのでおすすめです。

銀杏の木の剪定は「庭革命」にお任せください!

庭革命でも銀杏の剪定を承っています。十分な経験・実績を持つ若手職人が揃っており、口コミでも「気さくで接しやすい」「礼儀正しく丁寧な作業をしてくれる」と好評です。

無料お見積りフォームで簡単に見積もり依頼ができるため、まずは気軽に相談してみましょう。電話でも相談を受け付けています。(完全無料)

まとめ:正しい剪定方法で銀杏(イチョウ)の木を育てよう

秋を彩る銀杏は、美しい樹形を維持するためには正しい剪定作業が欠かせません。

剪定をしないで放置しておくと、育ちすぎて屋根や隣家にかかってしまうトラブルにも。適切な時期に、適切な方法で剪定し、コンパクトに仕立てることが大切です。

自分で剪定できない高さに育ってしまうと、剪定・伐採も大変な作業となります。不安な場合は、まず専門業者に相談してみましょう。


この記事を読んで、「銀杏」の剪定を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。

庭革命では、お庭造り・剪定・植栽などの、見積もりを無料相談することができます。その他、お庭・植物に関する悩みがあるお客様も、気軽に利用されているので、この機会に是非一度相談してみてください。

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