日陰の庭づくりの魅力とは?日陰でも育つ植栽やおすすめデザイン・演出を紹介!

北側の庭や、隣のマンションの陰に入ってしまい暗いお庭は、緑が育てないからと諦めている人はいませんか?

日陰だから、暗いからとお庭づくりを諦める必要はありません。むしろ日陰の庭だからこそ映える独特な美しさがあります。

今回は、日陰の庭づくりの魅力を徹底解説!日陰でも雰囲気たっぷりに育つおすすめの植栽や、シェードガーデンの素敵アイデアをご紹介いたします。


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目次

日陰の庭づくり・シェードガーデンとは?

日陰の庭
シェードガーデンとは?

シェードガーデンは、日陰に向いた木や下草を組み合わせ、日陰でも明るい雰囲気を演出したものです。

日陰のお庭と聞くと、光が当たらず植物が育ちにくい、暗くて寂しいイメージの人も多いはず。

しかし、日陰という環境を逆に活かしたお庭づくりがあります。

それが、日陰の庭づくり・シェードガーデンです。

日の当たらない庭・日陰の庭ガーデニングの魅力

日陰の庭づくり・シェードガーデンは、日陰を楽しむ庭づくりとしてすでに確立しています。実は日陰の方が選べる下草が多く、独特の世界観を作ることに長けているのです。

では、日が当たらない故のメリットとは?ここからは、日の当たらない庭・日陰の庭ガーデニングの魅力について触れていきましょう。

日陰の庭は植物の色彩・陰影が美しい

日陰の庭

明るい場所では緑はどれも明るく見えますが、日陰では緑の色彩の違いが際立ちます明るい色の葉はより明るいアクセントに、暗い色の葉はより暗く。暗い場所だからこそ、色彩の対比が引き立ちます。

また、少しだけ光が入るお庭に高木を植えれば、木漏れ日の効果が生まれます。日の高さ・時間経過によって変化する木漏れ日の陰影は、人の手では作ることができない自然の美しさと言えます。

日陰の植物の瑞々しい雰囲気

ヒカゲツツジ

太陽の光・熱の直接の影響を受けない分、日陰のお庭は保水性に優れています。日陰を好む植物ならば、水分を十分に蓄えた瑞々しい雰囲気を見せてくれることでしょう。

また、日陰に強い・日陰を好む植物は、日陰の庭だからこそ美しく育ちます。色のバランスを組み合わせて植えることで、日陰の庭ならではの、瑞々しくしっとりとした世界観を堪能できるはず。

日陰環境の樹形・資材の変化

つくばい

日陰環境ならではの樹木の育ち方があります。日があたらないからこそ、枝葉が少なく、シンプルな樹形に。この自然が生み出すシンプルさを生かすことが、シェードガーデンの醍醐味です。

また、庭石や水盤、レンガ・タイルなどの資材(マテリアル)も、日陰の庭だからこその変化があります。

苔生す庭石、レンガの黒ずみ、風化していく敷石など、日陰の庭の中での変化によって、ナチュラルガーデンの雰囲気が増していきます。

日当たりの悪い庭を工夫!日陰の庭デザインは和風?洋風?

ヒューケラ
日陰の庭デザインは和風・洋風どちらが良い?

日陰ならではの独特の雰囲気・資材の変化は、和風・洋風どちらにもナチュラルな演出としてマッチします。

カラーリーフを使えば洋風になり、明るい雰囲気をプラス。飛び石や平石などの資材で道を作れば、しっとりナチュラルな和風の雰囲気になります。

日陰でもしっかり育つ食用ハーブを育てるのも、楽しさが増しますよ。

日陰の庭づくりのポイント

日陰の庭づくりは、植栽の選び方・組み合わせ方にポイントがあります。

日が当たらないからこそ、空間の使い方・見せ方が大切。基礎を押さえて、素敵なシェードガーデンを演出しましょう。

日陰向きの植栽・日陰の庭で育つ植物を選ぶ

アセビ

日陰では花は咲かない・育たないと思っていませんか?日陰に強く、日陰を好む植物は以外に多くあります。カクレミノやイチイ、アオキの木は、日陰に強い木です。

常緑の植物・宿根草(クリスマスローズやアガパンサス)は冬場でも可愛らしい花を咲かせ、日陰に強いアジサイは鮮やかな色合いの花が楽しめます。

和風のお庭には常緑樹のセンリョウ、清楚な紫色の花をつけるギボウシ、高山で育つシャクナゲや、スズランに似た花のアセビもおすすめです。

北側庭でも風通しの良いガーデニング環境を

アオダモ

北側のお庭や日陰の庭は、地形上大きな木の陰になっていたり、建物に囲まれたりと、元々風通しが良くない環境であることが多いです。

そんな環境のお庭にあれこれと立ち木を植えすぎると、さらに風通しが悪くなり、発育の阻害や病害虫の発生を招くことになります。

日陰のお庭づくりはシンプルさも大切。すっきりしたデザインにすると、風通しも良く、庭木も健康に美しく育ちます。立ち木は少なくても、足元の下草や宿根草を充実させることで、バランスが取れます。

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高木の下で低木や下草類を組み合わせる

イロハモミジ

日陰の庭では、視覚的な主役となる高木が雰囲気作りには重要。

雑木が人気で、常緑樹やアオダモ、イロハモミジなどの落葉樹もおすすめです。ただし、本数が多いと暗いお庭がさらに暗くなります。高木は下半分に枝葉が少ない木を選びましょう。

雑木のお庭の雰囲気をアップさせるなら、高木の足元に低木や下草類を繫茂させます。自然石も日陰の庭と相性が良く、白い小石・砂利を使えば、花が咲かない時期でも明るさも演出できます。

日陰度合別・日陰のお庭のおすすめの庭や植栽

日陰のお庭といっても、一日中全く日が当たらない庭、半日陰の庭、明るい日陰の庭、数時間だけ日が入る庭など、いろいろなパターンがあります。

ここからは、日陰の度合い別に、シェードガーデンのおすすめの演出や植栽を紹介します。

①半日陰の庭は木漏れ日がナチュラルな植栽

木漏れ日

半日陰の庭には、半日程度日が当たる場所を好むアオダモがおすすめです。下枝が少ない高木なので、見た目もすっきり。低木・下草の組み合わせもしやすくなります。

木漏れ日でも育つ植物(アガパンサス、クリスマスローズ、タマリュウ)を植えれば、生き生きと育つ植物と木漏れ日の美しさを楽しめます。

朝・夕方の数時間だけ日が当たるお庭では、日陰でも育つナリヒラヒイラギナンテンやアイビーもおすすめです。

②明るいけれど光が弱い場所での植栽

ヒューケラ

北側の道路に面している部分は、明るいものの日光は当たらない場所。シマトネリコやコニファー、アオキなどの色鮮やかな常緑植物がおすすめです。

1種類ではなく、葉の色がはっきりした常緑植物、中~低木の日陰向きのカラーリーフをいくつか組み合わせることで、色の対比がより鮮やかに見えます。

明るい色の砂利石や洋風の庭石を使うと、足元からより明るく見せる効果になります。

③一日中暗い日陰の庭では茶庭風の植栽に

坪庭

隣の家の傍や、塀に囲まれた場所、敷地の奥など、一日中日が当たらない場所でもお庭づくりは可能です。庭石や水鉢を使い、しっとりした雰囲気の茶庭風のお庭や、落ち着いた風情の坪庭風もおすすめです。

黄色い花を咲かせる常緑多年草のツワブキや、スズランに似た花を咲かせるアセビ、古くから日陰の庭で使われるアオキ、日陰でより一層艶を増すサルココッカなどでレイアウトしましょう。

日陰の庭・シェードガーデン向きのおすすめの演出

日陰のお庭・シェードガーデンづくりで失敗したくない人は、まずは日陰のお庭定番の演出をチェックしてみてはいかがでしょうか?

植物の組み合わせや、空間の作り方、資材(マテリアル)の選び方など、自分のお庭に合わせて参考にしてください。

①小石や砂利を添えれば日陰の庭が明るく

褐色の砂利

日が当たらず暗い雰囲気のお庭も明るい茶色の洋風の砂利石で明るく見えます。

注意点として、あまり広い範囲で使わないこと。部分的に使うことでオシャレ感が出ます。

また、白系の明るい石を使いたくなりますが、時間とともに黒く汚れやすく、苔がついてくることも。風化も演出というナチュラルガーデン風を狙わない人は、白系ではなく明るい暖色系の石を選びましょう。

②日陰のシンボルツリー・立ち木を植えて雰囲気作り

シンボルツリー

日陰のお庭は、立ち木を植えすぎると風通しがより悪くなるため、シンプルさも大切。アオダモなど、下枝が少ない高木をシンボルツリーにしましょう。

日陰でも育つ強いシンボルツリーとして、ヤマボウシ、イロハモミジ、ジューンベリー、エゴノキ、ハナミズキなどがおすすめです。

③高木と中低木類の組み合わせで見栄え良く

センリョウ

視覚的に目立つ高木をメインとして、その足元に下草類を充実させると自然風レイアウトの完成です。高木は下枝が少ない木を選ぶと、風通しも確保できます。

目を引く高木は少な目に、その下に中低木・下草を組み合わせると、すっきりと見栄えの良い演出としてまとまります。

中低木のおすすめは、冬に赤い実が彩るアオキ、初夏に小さな花がぶら下がるように可愛らしく咲くオトコヨウゾメなど。赤い実をつけるセンリョウはお正月にぴったり。和風のお庭に映えます。

④下草や宿根草のバランスを考える

クリスマスローズ

日陰のお庭の地面のレイアウトに、自然感を出す下草は欠かせません。特に、他の植木の葉が無くなってしまう冬場は、常緑の宿根草や下草の存在は重要です。

冬に花を咲かせるクリスマスローズや、4~5月に咲くシャクナゲは花の色が白や赤・ピンク・黄色・オレンジと、選ぶ色で雰囲気も変わります。

花の咲く時期・枯れる時期が違う植物を組み合わせることで、日陰の庭でも寂しさを感じさせず、年中緑を楽しめるお庭となります。

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⑤建物北側は自然石・ガーデンマテリアルで静けさを演出

手水鉢

ガーデンマテリアルとは、灯籠や水盤、枕木、レンガなど、お庭の演出に使う飾りのこと。北側の庭や全く日が当たらない日陰のお庭でも、ガーデンマテリアルをうまく使うことで素敵な空間演出になります。

和風のお庭なら坪庭風の石燈篭を、自然に風化したような水盤を用意すれば、静謐さを演出。洋風のお庭であれば、レンガや枕木がナチュラル感を添えてくれます。

また、白御影などの自然石や敷石を使えば明るくなり、ゴロタ石でロックガーデン風も効果的です。

まとめ:日陰に強い常緑植物や下草で印象的な日陰の庭に

日陰の庭でもガーデニングを諦める必要はありません。日陰に強い高木と、低木・下草の組み合わせで、日陰ならではの陰影の美しい雰囲気あるお庭が完成します。

大切なのは風通しを良くするために、高木はシンプルにすること。

日陰を好む常緑の植物も多いため、組み合わせによって年中楽しめる素敵なシェードガーデンになりますよ。


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