【イチョウの伐採】銀杏の木は自分で管理できる?剪定方法や費用面について解説
2023/05/10
黄色に紅葉する様子を楽しんだり、銀杏拾いをしたりと、イチョウの木に馴染みのある方も多いでしょう。しかし、楽しめる樹木である反面、「育ちすぎて手入れができない」「落ち葉の掃除が大変」「落ちたギンナンの実が臭い」など、イチョウの木でお困りの方もいます。また、知らずに近隣に迷惑をかけていることもあるのではないでしょうか。
今回は、イチョウの木の伐採や剪定について、解説していきます。剪定に適した時期や必要な道具、伐採をプロに頼む時の費用についても紹介していくので、イチョウの手入れに困っている方や、これからイチョウを植えようとお考えの方も、ぜひ最後までお読みください。
この記事を読んで、「イチョウ」の伐採や剪定、年間管理を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
庭革命では、お庭造り・剪定・植栽などの、見積もりを無料相談することができます。その他、お庭・植物に関する悩みがあるお客様も、気軽に利用されているので、この機会に是非一度相談してみてください。
目次
イチョウとは
イチョウとは、日本では定番の植木のひとつです。個人の庭の植木だけでなく、公園や街路樹で見かける方も多いでしょう。暑さ寒さに強く病害虫がつきにくいこと、生長が早く強剪定にも耐えられることから、育てやすい樹木と言われています。そのため、沖縄を除く全国でよく植えられており、街路樹のおよそ1割はイチョウの木です。
葉は扇のような形をしており、黄色く染まったイチョウ並木は秋を感じさせてくれます。中国ではアヒルの足に例えたことから、鴨脚樹という別名もあります。イチョウの実はギンナンと呼ばれ、焼いて食べたり茶碗蒸しの具にしたりと、和食によく使われる食材です。ギンナンは雌木のみ花が咲いた後につき、雄木は花を咲かせますが実はなりません。
幹は水分を多く含んでいて燃えにくいため、神社やお寺、学校、公園など人がたくさん集まる場所に植えられています。「生きた化石」とも呼ばれ、2億年前から現存する世界最古の樹木として、長寿や鎮魂など生命に繋がる花言葉が付けられています。
基本データ | 詳細 |
学名 | Ginkgo biloba |
科属名 | イチョウ科、イチョウ属 |
英名 | maidenhair tree/fossil tree/ Japanese silver apricot/baiguo/yinhsing |
別名 | 銀杏、鴨脚樹、公孫樹 |
原産地 | 中国 |
園芸分類 | 落葉高木 |
樹高 | 20~30m |
耐寒性 | あり |
耐暑性 | あり |
開花期 | 4~5月 |
花言葉 | 長寿、荘厳、鎮魂 |
イチョウ(銀杏)の木の管理でよくある悩み3つ
花言葉に「長寿」とあるように、イチョウの樹齢は数百年以上あると言われています。中には1,000年を超える老木もあり、天然記念物に指定されていたり、ご神木として祀られていたりするイチョウもあります。そのため、神社やお寺などにイチョウが植えられていることも多いのです。
また、北海道大学の敷地や東京の明治神宮外苑など、全国各地に名所となるイチョウ並木があります。しかし、イチョウはその特性や、実がなる落葉樹ならではの困りごともあるため、特に大きく成長したイチョウは管理が大変です。
イチョウを管理する悩みには、次の3つがあげられます。
- 巨大化するため手入れが難しくなる
- 落下したギンナンの匂いが臭い
- 落ち葉が多く掃除しきれない
どういうことか、さらに詳しく解説していきましょう。
巨大化して手入れが大変
第一の悩みは、イチョウが大きくなり過ぎることです。イチョウは20~30mくらいまで成長する巨木で、大きいものだと40m近く成長する株もあります。庭木に植えた低いイチョウでも、あっという間に10mくらいまで成長してしまうので、2階の屋根より高くなってしまい、素人では剪定が難しくなってしまうのです。
あまりに育ちすぎたイチョウは、家や庭を覆って日当たりを悪くし、葉が茂ることで風通しも悪くなります。それにより、イチョウの下に生えている植物の生長が妨げられたり、住人の健康状態にも影響を及ぼすこともあるのです。
銀杏の匂いで周りに迷惑をかける
第二の悩みは、ギンナンの匂いです。ギンナンは熟すと自然に落下しますが、熟した実は腐敗臭のような不快な匂いを発します。いくら黄葉したきれいなイチョウ並木でも、ギンナンがたくさん落ちているところは、歩きづらいですよね。庭木のイチョウも、ギンナンが匂いを発していたら、隣家や通りすがりの人にも迷惑をかけてしまうでしょう。
また、臭うのは表皮なので、むいて料理にしてしまえばおいしく食べられますが、ギンナンにアレルギーを持っている方は、かぶれるなどのアレルギー症状を起こすこともあります。腐敗臭により動物に食べられるのを防ぐことで、天敵から身を守り繁殖してきた植物ですが、人にとっては悪臭やアレルギーなど、マイナス面もある樹木なのです。
落ち葉の量が多く掃除が大変
第三の悩みは、落ち葉の掃除が大変なことです。落葉樹なのでしょうがないのですが、黄葉した葉は次々と落葉していきます。敷地内ならまだしも、隣家の庭や道路にまで落ち葉が散らかっていたら、近隣にも迷惑をかけてしまうでしょう。
大木になるほど葉っぱの量も多く、毎日の掃き掃除だけでも重労働です。さらに、落ち葉とともに実が落ち、雨が降れば腐って余計に悪臭が立ち込めるので、放っておくこともできません。
このようなイチョウの悩みの対処法としては、すっきりと剪定しておくか、管理ができないようなら伐採してしまうことも考えるとよいでしょう。
イチョウの剪定に適した時期は冬
イチョウの剪定に適した季節は、11月下旬から2月にかけて、黄葉後に落葉する冬の時期です。落葉後は休眠期になるため、樹木への負担を少なく剪定できます。
まだそれほど成長しすぎていないイチョウであれば、剪定して管理しやすくするのがよいでしょう。この場合は、大きく育たないように「芯止め」という剪定方法がおすすめです。
芯止めとは
庭木の生長点を切ることで、生長を抑制し高さを抑える方法。
イチョウの木を芯止めする場合は、幹から枝分かれしている一番上の枝を節の下で切り落とします。コツは、上向きに伸びていて成長力が強い主枝を剪定することです。剪定には、枝切用の剪定ばさみ、またはノコギリを使うとよいでしょう。
ただし、剪定箇所が間違っていたり、剪定時期が悪かったりすると、「剪定後の形が不格好になってしまう」「芯止めの効果がない」など、新たな悩みの原因になります。また、毎年イチョウを強剪定してしまうと、コブのある不格好な枝ぶりになりやすい特徴もあるのが難しいところです。
また、かぶれやすいなどの敏感肌の場合、剪定で枝や葉を触るだけで炎症を起こす可能性もあります。イチョウをきれいに育てたいけれど自分で剪定する自信がないという方は、プロの植木屋にお願いした方がよいでしょう。
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イチョウ伐採の難易度は高い
大きくなり過ぎて剪定では追い付かない場合は、思い切って伐採するのがおすすめです。しかし、枝を切る剪定ではなく幹を根元から切る伐採となると、難易度がかなり上がります。小さいイチョウならノコギリなどで簡単に切ることもできますが、大きく太い幹だとチェンソーが必要です。
また、高い木の場合は、上に登ったり長い脚立を使ったりの高所作業になるので危険を伴います。チェンソーを持っている、扱い慣れているという方や、伐採の経験があるという方であれば、ご自身で挑戦するのもよいでしょう。
しかし、伐採時は、周囲への安全確保や切り株の処理も必要です。できれば、プロの植木屋に頼んで、安全に伐採してもらいましょう。
イチョウの伐採はプロに任せるのが一番
イチョウの伐採は危険が伴うことと、チェンソーなどの専用の道具が必要なこと、道具を扱う技術も必要なことから、プロにお任せするのが一番です。そうなると気になるのが費用ですよね。イチョウの伐採費用は樹木の高さで決まることがほとんどですが、おおよその費用相場は次のとおりです。
木の高さ | 剪定の費用相場(1本あたり) |
低木(~3m未満) | ¥3,000~5,000 |
中木(3~5m未満) | ¥5,000~12,000 |
高木(5~7m未満) | ¥12,000~16,000 |
高木(7m以上) | ¥16,000~ |
さらに7m以上の巨木になると、特殊作業になってくるため要相談となってきます。金額はあくまで目安で、植木屋によってどこまでの作業ができるか、それによっても費用は異なります。また、切り株も抜いてしまう伐根は、追加費用が必要です。どうしたいのかも含めて、相談してみるとよいでしょう。
イチョウは、まな板や碁盤などに加工する木材としても使われます。そのため、伐採と買取を同時にしてくれる業者や買取のみ行ってくれる業者もあります。買取してもらえれば伐採費用も抑えられるので、気になる方は調べてみるとよいでしょう。
また、イチョウを伐採すると、祟られて病気や火災に合うという迷信もあります。あくまで迷信に過ぎないのですが、ご自身が気になったり、周りが気にするという方は、お祓いできるかも相談してみるとよいでしょう。
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まとめ:イチョウの木を整備して美しい景観を保とう
イチョウの木は、生長が早いので巨木化しやすく、落ち葉やギンナンの匂いなど、大きく育つと管理が大変な樹木です。低木のうちは剪定や掃除もそれほど大変ではなくても、大木になるとメンテナンスも難しく、伐採する方も多くなるでしょう。
大きくなればなるほど、作業も困難になり費用もかかります。剪定が難しい、掃除が追い付かないとなる前に、剪定や定期的な管理をプロの植木屋にお願いするのがおすすめです。
せっかく育てたイチョウの木であれば、きれいに整えてぜひ美しい状態を保ちましょう。
この記事を読んで、「イチョウ」の伐採や剪定、年間管理を業者に依頼したいと思われた方は、お庭手入れのプロである庭師に相談することがおすすめです。
庭革命では、お庭造り・剪定・植栽などの、見積もりを無料相談することができます。その他、お庭・植物に関する悩みがあるお客様も、気軽に利用されているので、この機会に是非一度相談してみてください。
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