植木を育てる基本や意味を徹底解説!【剪定時期は種類で変わる】

庭木を植えていても庭木と植木の違いを知らなかったり、剪定の方法を知らない人は以外と多いです。植えただけでは樹木は育たず、こまめな手入れが必要となります。

樹木ごとに剪定方法・剪定時期は変わりますが、基本となる部分は一緒ですよ。

今回は植木を育てる基本と意味を紹介していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

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目次

植木と庭木の違いは?|植木の意味も解説

庭木の意味と植木の意味を知っていますか?基本的に、植木は庭や鉢などに植えてある木のことを指し、公園や山林などに植えることを目的として育てられた木も植木となります。一方の庭木は、庭に合せて植えることのできる木です。

多少の違いですが、剪定のやり方も変わってきますよ。基本的に庭木の剪定は外観をよくしたり病害虫からの被害を防止するために行いますが、そもそも剪定とはどんな作業のことなのでしょうか。剪定の意味も後で紹介していきますね。

植木は剪定によってきれいに育つ!|大きく分けると二つの時期

植木の剪定は、植木をきれいに育てるために行う作業のこと。植木の剪定時期は、大きく分けて二つで「夏剪定」と「冬剪定」と呼ばれています。樹木の種類によって剪定の方法は異なりますが、一般的に「冬剪定」で枝などを切り落として樹形を整える強剪定を行い、「夏剪定」で余分な葉や細い枝を剪定します。

「冬剪定」は樹形を保つために行いますが、「夏剪定」は病害虫の被害防止のために行うのが基本。どちらの剪定も重要な役割を持っていますね。

植木の種類とは??|それぞれで剪定時期が違う!

剪定とは、植木の枝を切ることで形を整えたり風通しをよくしたりすることの総称です。庭木のお手入れのなかの1つであり、樹木が成長する上でなくてはならない作業です。

また、植木の剪定方法や時期は種類によって異なります。樹木は大きく分けて「常緑針葉樹」「常緑広葉樹」「落葉広葉樹」の3種類。それぞれ詳しく紹介していきますね。

常緑針葉樹|松、杉、ヒノキ、コニファーなど

松、杉、ヒノキ、コニファーなどが属する常緑針葉樹は寒さに強い植物です。枝を大きく切り落とす基本剪定は3月~5月頃の新芽が動く前に行うのがポイント。針葉樹は時間をかけて丁寧に剪定をしなければ切り口が変色します。

葉先が変色してしまいますが、新芽が出てくれば変色は分からなくなるのです。軽い剪定は寒くなる前の10月~11月頃に行うのがおすすめ。常緑針葉樹は年中葉をつけているので、手入れを怠って葉が伸びすぎないように注意してくださいね。

常緑広葉樹|椿、サザンカ、キンモクセイ、サツキなど

椿、サザンカ、キンモクセイ、サツキなどが属する常緑広葉樹は、春先の暖かい時期に基本剪定を行います。常緑広葉樹は寒さに弱いので、11月~2月の寒い時期に強剪定をすることは避けてくださいね。

3月下旬~4月下旬の新芽が出る前か、5月下旬~6月の新葉が落ち着いた頃に剪定するのがおすすめ。また、軽い剪定は8月~10月に行うようにしましょう。

大きく育たないようにしたいのなら夏場に少し強めに剪定するのもいいですね。

落葉広葉樹|ヤマボウシ、ハナミズキ、モミジ、アオダモなど

落葉広葉樹は冬場に葉が落ちるのが特徴。代表的な品種はヤマボウシ、ハナミズキ、モミジ、アオダモです。基本剪定は、落葉後の木が休眠している寒い時期に行います。

枝の状態も分かりやすいので、12月~2月頃がおすすめ。また、夏場の暑い時期に強剪定を行ってしまうと成長を妨げてしまいます。軽い剪定であっても避けるようにしてくださいね。

剪定方法には種類がある|庭木にも活用できる

植木の剪定方法は一種類ではありません。いくつもの種類があって、樹木の種類によって剪定の方法を組み合わせていきます。剪定の方法は「透かし剪定」「切り戻し」「刈り込み・刈り上げ」「芽摘み・みどりつみ」の四種類。

植木の剪定方法は庭木にも活用できるので、庭木の剪定を行いたいと思っている人も参考にしてみてくださいね。

透かし剪定|日当たりや風通しを改善する

透かし剪定は、伸びすぎたり混みすぎたりしている枝を適度に透かす剪定方法です。枝の密度を低くすることで、日当たりをよくすることができます。また、同時に風通しもよくなるので病害虫の被害を予防することもできるのが特徴。

透かし剪定は大きくなりすぎた樹木を小さくするための強剪定と、枝先の不要な枝を落とす弱剪定の2種類に分けることができます。

透かし剪定のコツは三角錐をイメージして剪定すること。上から剪定していくことで樹形が整えやすくなりますよ。

切り戻し|収穫や開花を促進させる

枝を半分~三分の一あたりで剪定して、樹幹を保つ方法を切り戻しといいます。切り戻しをすることで、収穫や開花を促進させることが可能。樹木は株が成長して枝や茎がさまざまな方向に伸びると、土からの栄養や水が不足してしまいます。

それを防ぐために切り戻しを行うのです。しかし、むやみに切ると切り落とした枝から細かい枝がたくさん出て樹形を乱してしまうことがあるので注意しましょう。

刈り込み・刈り上げ|全体の形を整える

刈り込み刈り上げは、生垣やトピアリーなどで選ばれる剪定方法です。伸びてきた枝を途中から刈る方法で、全体の形を整えることが目的です。刈り込み後のサイズをイメージして、少しずつカットしていくのがポイント。

表面に枝の切断部が出てしまう場合は、少し深いところで枝を切って目立たないようにしていきましょう。そうすることで表面が密になり見栄えもよくなりますよ。

芽摘み・みどりつみ|成長を穏やかにする

盆栽用語でもある芽摘みみどりつみは、針葉樹などで新しくでてきた新芽を手で摘むことを指します。枝の成長を穏やかにするのが作業の目的。また、芽摘みをすることは樹形を保つことにもなります。

庭木のなかでもマツなどは、春先に出た新芽を6月頃に摘みます。植物の成長を穏やかにするので、その後のお手入れもラクになりますよ。

植木で剪定するべき枝をそれぞれ解説|「不要枝」や「忌み枝」を減らす!

植木を剪定することは枝を切ることです。剪定時期や剪定方法は樹木の種類によって異なりますが、剪定するべき枝はほとんど同じです。剪定するべき枝のことは「不要枝」や「忌み枝」と呼ばれていて、それを減らすことが剪定の目的。

ここからは、植木で剪定するべき枝について詳しく紹介していきますね。セルフ剪定をしようと思っている人は覚えていて損はないので、ぜひご覧になってみてくださいね。

懐(ふところ)枝

懐枝とは幹付近から伸びた枝のことです。懐枝は日が当たりにくく空気もこもりがちなため、害虫の温床になりやすいのが特徴。枝葉が込み合う原因となる部分でもあります。主幹から芽吹く弱々しい枝を幹吹きと呼び、見つけ次第切り取るのがおすすめ。

幹吹きは明らかに他の枝とサイズが違い、ひょろひょろとしているので見つけやすいですよ。ただし、生垣などに使用している樹木は穴が開いてしまう可能性があるので、懐枝の剪定は行いません。

徒長枝

徒長枝は枝から真上に伸びすぎてしまった枝のことです。雨風などで折れやすく、懐枝と同様に害虫の温床になりやすくなっています。

剪定するときに、剪定イメージの樹形ラインよりも長く伸びてしまっている枝は、樹形ラインに合せてカットしましょう。

また、不要な場合であれば元から切り取ってしまっても問題ありません。見た目で明らかに樹形から飛び出ている枝なので判断はしやすいですよ。

かんぬき枝

主幹をかんぬきのように横に貫いて、左右対称に生えている枝をかんぬき枝と呼びます。かんぬき枝は、懐枝などのように害虫の温床となることはありませんが、見た目が悪くなってしまいます。

かんぬき枝があることで樹形を整えにくくなるので、どちらか一方を剪定しますよ。弱そうな枝を選んで切り取るのがポイント。ただし、かんぬき枝がいくつかある場合は、全体のバランスを見つつ切り取る枝を選んでくださいね。

交差枝

交差枝は他の枝と交差している枝のことです。放置していると絡まりが深くなり、複数の枝と絡まってしまう可能性もあるので、見つけ次第早めに対処していきましょう。

認識しやすいので見つけるのは簡単ですね。交差枝はどちらか一方を切り取ります。元から切り取らなくても交差しない程度の長さに整えたので問題ありませんよ。

からみ枝

 

からみ枝は、名前のとおり枝が絡み合っているものです。不規則な方向に伸びた枝が別の枝に絡まり、成長を妨害している状態。樹木の成長を邪魔するだけでなく、景観も悪くなるので必ず対処していきましょう。

絡まりが軽ければ一方の枝を切り取ります。切り取るのは曲がっている枝、もしくは弱っている方の枝を選びましょう。一つの樹木にいくつものからみ枝がある場合は、全体のバランスを見つつ切り取る枝を選ぶようにしてみてくださいね。

下がり枝

下がり枝は垂れ枝とも呼ばれていて、横に伸びた枝が下に向かって伸びている枝のことを指します。枝の流れが悪く、樹形のバランスを崩す原因となってしまいます。

切り取るときは、元から思い切って切ってしまいましょう。枝が不自然に下を向いているので、見つけやすいのがいいですね。

胴吹き枝

胴吹き枝とは、幹の途中から出ている細い枝のこと。幹吹き枝ともいい懐枝の一種です。懐枝と同様に日が当たりにくく風通しが悪いので、害虫の温床となりやすくなっています。さらに、放置しておくと養分が胴吹き枝にとられて樹勢が弱まってしまいますよ。

似た言葉で胴吹きという言葉がありますが、胴吹きは新しい芽を吹かせるために行う行為。胴吹き枝があることで、樹勢が弱まっている場合は胴吹きを行うことができないので注意が必要です。

ヤゴ・ひこばえ

ヤゴひこばえは樹木の根元から生えてくる枝のことです。樹形の見栄えが悪くなることに加えて、胴吹き枝と同様に樹木の上部に栄養がいかなくなってしまいます。

株立ちなどの樹形にしたい場合を除き、根元から切り取るようにしましょう。不要な枝を剪定することで樹形自体も美しくなり、庭の景観もよくなります。ヤゴ・ひこばえは非常に見つけやすいので、不要なら早めに切り取っておきましょう。

立ち枝

枝は通常横に広がっていきます。しかし、その流れに逆らってまっすぐと上に伸びてしまう枝があらわれることも。その枝を立ち枝と呼びます。立ち枝は樹形に非常に強く影響するのが特徴。

また、放置しておくと強い枝となってしまうので他の枝に養分がいかなくなってしまうことも。成長すればするほど切り取るのが大変になるので、早期に発見して切り取っておくことが重要です。

車枝

車枝は枝の一部から多数の枝が出ているもののことで、車輪状に枝が伸びていることから呼ばれています。一カ所からいくつもの枝が生えているのでバランスが非常に悪いです。根元から間引くことで対処していきましょう。

車枝は、他の不要な枝と比べると見つけにくいです。剪定を行う際は、下から見上げるように確認してみると分かりやすいですよ。角度を変えると見つけにくい不要な枝も探しやすくなりますね。

平行枝

複数の枝が平行に伸びている状態を、平行枝と呼びます。そのまま放置しておくと下の方の枝の日当たりが悪くなってしまうので、切り取る必要があります。また、複数の枝が平行に伸びる状態は見た目もよくありません。

いくつかの場所に平行枝ができることもあるので、全体のバランスも見つつ一部の枝を根元から間引いていくようにしましょう。平行枝をすべて切り取ってしまうと、不自然に間が空いてしまうので剪定は慎重に行うようにしてください。

腹切枝

腹切枝は、幹と交差する太い枝のことです。枝が湾曲して交差するので、主幹を切ったようにも見えます。景観が悪くなるだけでなく、湾曲した枝が他の枝と重なり交差枝やからみ枝を作ってしまいがち。

湾曲した枝の部分に枯れた葉っぱが溜まることもあり、害虫の温床になりかねません。

太い枝なので剪定には力が必要となりますが、見つけ次第剪定しておかなければ症状が進行してしまいます。切り取るときは、枝の根本から切り取るようにしてくださいね。

逆さ枝

下側に向かっている枝や幹の方向に向かっている枝のことを逆さ枝と呼びます。不自然に生えているので樹形を崩す原因となりがち。気の内側に生えているため、葉に隠れて見つけにくくなっています。

落葉樹であれば葉が落ちているときに見つけることができますが、常緑樹だと非常に見つけにくいです。幹から生えた枝の向きを確認しつつ、探してみてください。

放置しておくと樹形が崩れるだけでなく、余分な影を作り害虫の温床となってしまいますよ。

植木の剪定や植栽はプロに任せるのが安心

植木の剪定や植栽は自分で行うことも可能ではありますが、技術が必要になってきます。不要枝の数も多く常緑樹は見つけにくいので、プロに任せるのが安心です。

プロなら樹木の種類ごとに適した剪定方法を選び、不要枝を剪定してくれます。不要枝の剪定と同時に樹形も整えてくれるので、庭木の剪定を考えている人はプロに依頼することも検討してみてくださいね。

植木を育てる基本や意味のまとめ

今回は、植木を育てるための基本や意味について紹介しました。植木は奥が深く、剪定の方法もたくさんあるので初心者には難しいと感じることも多いでしょう。

樹木の種類によっては、害虫の被害にあいやすいものもあるので、基本を抑えつつ種類にあった手入れを行うことが重要ですよ。プロに依頼することも検討しつつ、庭木を楽しんでみてくださいね。

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