【プロ庭師おすすめの平ノミ13選】選び方やおすすめメーカー、人気商品をまとめてご紹介

近年ではハンドメイドやDIYが流行しており、本格的な彫刻工芸品や家具などを作っている方が非常に多くいます。中には、家一軒のリフォームを丸々手掛けている方もいます。このような本格的な作業に必要なのは、本格的な道具です。

本記事では、プロ庭師がおすすめする平ノミ13種類を一挙にご紹介します。木材に穴をあけたり削ったりなど、木を扱う際には特に持っておきたい重要なアイテムです。

また、平ノミの種類や正しい使い方、選ぶべき基準についても詳しくお伝えします。初めて平ノミを手に入れようとしている方、今ある平ノミとは違うものを購入しようと考えている方は、ぜひ本記事で紹介する情報を参考にしてください。

目次

平ノミとは

鑿(のみ)は、木材に穴をあける・削る・貫通させるなどの作業を行う際に用いる道具です。木材に対して手を加える際に使用するものとなるため、彫刻刀と混同されがちですが、これらは全く別のものとなります。

彫刻刀は、手で削り細かな装飾などを施す際に用いられる道具となりますが、ノミは木槌やハンマーで叩いて削ったり、穴を加工したりする際に使用されます。それぞれの用途や目的が異なるため、注意しておきましょう。

また、ノミには「刃表」と「刃裏」があり、この「刃裏」が平らなもののことを「平ノミ」といいます。ノミにはたくさんの種類があり、刃の厚みもそれぞれ異なりますので、用途に合わせたものを選ぶことが大切です。

平ノミ以外にどんな種類のノミがある?

ノミには平ノミ以外にも種類があり、用途によって使い分けることが大切です。平ノミは「木彫りノミ」という種類になり、主となる種類は他に2つあります。

まずはどんな特徴があるのか、また、それぞれどんな選び方が適しているのかについてここで詳しくみていきましょう。

【平ノミ以外のノミの種類2選】
丸ノミ
三角ノミ

「丸ノミ」

「刃表」、もしくは「刃裏」のどちらかが丸い形となっているのが丸ノミです。彫刻する表面はもちろんですが、外側の曲線を掘る際に使用する際に選択する道具になります。

丸ノミは2種類あり、それぞれの違いは下記のようになります。

内丸鑿(うちまるのみ)器などの内側を保角に適している。木の表面をすくうようにして削る。
※内側が裏刃
外丸鑿(そとまるのみ)真っすぐ掘る部分に適している。内丸鑿のようにすくって掘ることはできない
※外側が裏刃

「三角ノミ」

三角ノミは刃がV字型になっており、鋭い溝や細かい線彫りをする際に選ぶべき道具になります。細かな仕上がりの際に特に重宝されるアイテムです。

三角ノミの刃先は非常に鋭利な形になっているため、扱いには十分気を付けなければいけません。力の下限を間違えたり、作業中にすべってしまったりすると、深く指を彫り大きな怪我になる恐れがあるため注意してください。

鑿(ノミ)の各部位の特徴

ノミの各部位の特徴・名称について、ここでそれぞれ詳しくみていきましょう。ノミを正しく使うためにはもちろん、しっかりと手入れするためにもノミの各部位を知っておくことは重要です。

【鑿(ノミ)の各部位の特徴】
穂先

かつら

刃幅

穂先

刃のついた先端部分を指します。穂先のサイズは「ミリ単位」で示されるほかに、日本古来の「寸」「分」で示す場合もあります。使用ごとに切れ味が落ちるため、研ぐことで状態を良く保つことが大切です。

しかし、研ぐ作業だけでも技術力が必要です。技術を習得するのが難しい場合は、専門の業者に依頼しましょう。正しく手入れすることで、長く切れ味を保ったままで使用し続けることが可能です。

使用する際に手で握る部分です。木槌やハンマーなどで叩いて使用するノミの場合、衝撃を吸収しやすいように木材が使用されているのが主流となっています。

素材は「グミ」「カシ」などが主です。柄は握り心地を重要視しているタイプ・衝撃吸収が強いタイプなど、それぞれ特徴があり、また、アイテムによっては柄の長さも異なります。

かつら

木製で作られた柄が、木槌などの衝撃で壊れてしまわないように鉄製リングが絵の後端についており、それが「かつら」です。別名「下輪」ともいいます。

ノミを使用する前に、「かつら落とし」という作業を行うことでノミそのものの寿命を延ばすことに繋がります。かつら落としの工程は下記の通りです。

【かつら落としのやり方】
1.かつらを外す
2.かつらの下部分を広げるように、やすりで少し削る
3.柄の部分の段差がなくなるよう少し平らに削る
4.再度かつらをはめ込む
5.周りをハンマーなどで叩き、柄の先端から2mmから3mm程落とす
6.柄の先端の隅を丸くなるように叩く

穂先から柄に至るまでの金属部分です。別名「軸」とも呼ばれます。首はアイテムによりそれぞれ特徴があり、木製の柄と接合する部分は口金を使用するタイプと、口金を使用せずすり合わせるタイプがあります。

穴をあけやすいよう、形を絞り込んで細長い首としているものが多くあるのが特徴です。

刃幅

その名の通り、刃の幅を指します。ノミの種類により幅は異なり、「3分」「5分」などに分類されます。ノミのサイズは刃幅で呼ぶのが主で、3mmから42mmが通常のサイズで3mmごとに大きくなるのが特徴です。


また、15mm以下のサイズは1.5mmとびとなります。平ノミの刃幅は変えることができないため、目的や用途に合わせ適切なサイズを選ぶようにしましょう。

ノミの正しい使い方

ノミの正しい使い方について紹介します。ノミは使い方を誤ってしまうと大きな怪我に繋がってしまうため、注意しなければいけません。また、使い方を間違えると壊れてしまうこともあります。

まず基本の使い方として、ノミの柄の部分を左手でしっかりと握ります。かつらは木槌やハンマーで叩くので、手が掛からないようにしましょう。ノミを垂直にし、上から見て打ち付けていきます。

使用するノミは、必ずホリ巾に合った刃幅のものを選んでください。具体的なノミの正しい使い方は下記の通りです。

【ノミの正しい使い方】
1.加工する気に墨付けを行い、周囲2mmの内側に堀線を入れます。堀線は、刃裏を手前にし、直角にノミを立てて打ち付けて入れます。桂のギリギリまでを強くしっかりと持ちましょう。
2.堀線の部分を掘る作業です。ノミをおよそ60度程度に傾け、切込みに向かって叩いて掘り起こしていきます。
3.墨付けした部分よりも外側を掘ってしまわないよう、墨付けした部分の3mmから1mm程を部分に対してこの作業を繰り返して行っていきます。
4.最後の調整で、墨付けギリギリの部分まで堀くずして穴をあけてください。

ノミはどんな基準で選べばいい?

ノミを選ぶ最も重要なポイントは、「ほぞ穴に合ったサイズを選ぶ」という点です。1つの材に作った突起を「ほぞ」といい、突起を差し込むためにもう1つに作った穴を「ほぞ穴」といいます。

ノミは、どのくらいの専門的なほぞ加工を行うかによって揃えるべきサイズが異なるため注意しておきましょう。ノミをそろえるのが初めてという場合は、使用頻度が特に高いサイズ「9mm」「15mm」「24mm」を揃えておきましょう。

どのサイズが適しているか分からない、とりあえず一通りそろえておきたいという場合は、10本セットがおすすめです。また、継手を多く作る場合は穂先が長いタイプで頑丈な作りのノミを選ぶようにしてください。

プロの庭師がおすすめ!平ノミ13選

「実際どのノミを選べばいいか分からない」「サイズは分かるけど種類が多すぎて選びきれない」など、具体的に平ノミをどう選べばいいか悩んでしまう方は少なくありません。

ここでは、プロの庭師がおすすめする平ノミを厳選して13種類紹介します。それぞれの特徴を把握し、どのタイプが作業に定位しているかを比較検討してみましょう。

【プロの庭師がおすすめ!平ノミ13選】
高儀 M&M 木工用 のみ 3本組
角利 追入のみ 面取 白樫柄 21mm
角利(KAKURI) 万能のみ 2本組
LIBRATON 木工用のみ 4本組
千吉銅賞 ノミ 3本組
EZARC 木工用ノミ 6本組
桜日本 追い入れのみ 30mm
SK11 木工用DIYのみ 18mm
千吉 金 追入のみ
闘匠 ハイス追入のみ
Gunpla 木工用のみ 4本組
TOLESA ノミセット
大五郎 木彫のみ 3本組

高儀 M&M 木工用 のみ 3本組

ブランド‎髙儀(Takagi)
サイズ31cm×13.4cm×3.5cm
重量590g
刃幅9mm・15mm・24mm
付属品

「‎髙儀」のノミ3本セットです。刃幅は9mm・15mm・24mmとなっており、本記事でも紹介したように使用頻度が特に高い3種類となっているため、初心者にもオススメのアイテムといえます。

一般木材から集成材まで、幅広く活用できるノミで、木材の溝掘り・仕上げ掘り・面取り・木彫りなど、様々な種類に応じて作業に最適なタイプを選んでください。

角利 追入のみ 面取 白樫柄 21mm

ブランド角利産業(Kakuri Sangyo)
サイズ21.5L×2.1Wcm
重量152g
刃幅21mm
付属品

建築・建具・家具・小細工など、様々な場面で活用できる角利産業の21mm刃幅のノミです。ほぞ穴掘りや仕上げ、胴付などの加工の際に活用してください。

全長215mmで、木造(樫)の柄が握りやすく使うごとに馴染んでいきます。炭素鋼で耐久性があり、長く愛用できるのもポイントの1つです。

角利(KAKURI) 万能のみ 2本組

ブランド角利産業(Kakuri Sangyo)
サイズ26.1cm×9.3cm×3.2cm
重量290g
刃幅12mm・25mm
付属品刃先収納キャップ

刃物用特殊鋼を用いた万能ノミで、刃幅が12mmと25mmのセットです。完全焼き入れ・焼き戻し・本刃が施されているため、耐久性に優れています。

柄の部分はプラスチック製ですがハンマーなどで叩くことも可能です。木製と比較すると軽量性で、女性でも手軽に使える勝手の良さが大きな魅力のアイテムといえます。

LIBRATON 木工用のみ 4本組

ブランドLIBRATON
サイズ31.5cm×4.7cm×21cm
重量820g
刃幅6mm・10mm・16mm・25mm
付属品皮革ポーチ・保護キャップ

6mm・10mm・16mm・25mmの4本セットで、多目的使用におすすめのノミです。エッジには「ドロップ鍛造クロムバナジウム鋼ブレード」が熱処理されており、ラッカーコーティングも施されています。

柄の部分は握りやすく軽量のため初心者でも使いやすいのがポイントです。高級感のある皮革ポーチが付属しているため、どこで作業していても安全に保管でき、怪我の心配もありません。

千吉銅賞 ノミ 3本組

ブランド‎千吉(Senkichi)
サイズ29.21cm×11.3cm×3.1cm
重量426g
刃幅9mm・15mm・24mm
付属品

日立安来鋼黄紙の鋼、赤樫の柄で作られた9mm・15mm・24mmの3本セットのノミです。本鍛造手造り手作り仕上げで高級感溢れるアイテムといえます。

最も基本的なノミのセットで、組手部分の加工はもちろん、様々な用途で使用できる万能アイテムになります。初心者でも使いやすく握り心地のいいおすすめのノミです。

EZARC 木工用ノミ 6本組

ブランド‎EZARC
サイズ29cm×3.8×23cm
重量1.18kg
刃幅6mm・10mm・12mm・16mm・20mm・26mm
付属品木箱

使用頻度が高い刃幅のノミがセットになったおすすめのアイテムとなります。人間工学に基づいた木製ハンドルは、握りやすく優しい手触りとなっており、長時間作業しても疲れにくいのが特徴です。

鋭い切れ味で幅広い作業に使用できます。高級感溢れる木箱入りなので持ち運びも便利で、贈り物としても最適な6本セットのノミです。

桜日本 追い入れのみ 30mm

ブランド与板利器(Yoitariki)
サイズ29.4cm×6.9cm×3.6cm
重量210g
刃幅30mm
付属品

全鋼の追入れのみで、刃研ぎは経験豊富な専門の職人が行っています。木材の穴掘り・溝堀り・浅い穴掘りなど、様々な用途に適したアイテムで、しっかりと握れる柄で作業がしやすいのが特徴です。

柄は天然目、かつら部分は鉄、刃は炭素工具鋼とそれぞれに適した素材で作られており、長く愛用できること間違いなしです。ノミの扱いにまだ慣れていない方にもおすすめです。

SK11 木工用DIYのみ 18mm

ブランド‎SK11
サイズ30.81cm×7.01cm×3.81cm
重量209g
刃幅18mm
付属品

一般木材はもちろん、集成材など硬い材料にも使えるのが特徴のノミです。切れ味が落ちたら研ぎ直しする事でまたよみがえるので、長く愛用できるおすすめのアイテムといえます。

グリップはTPR、PPで握りやすく、木槌やハンマーももちろん使用可能です。使いやすく耐久性に優れており、初心者の方でも作業効率を落とさず扱えます。

千吉 金 追入のみ

ブランド千吉(Senkichi)
サイズ28.9cm×7.1cm×3.5cm
重量184g
刃幅24mm
付属品

本鍛造手造り仕上げの24mmノミです。特に使用頻度が高く基本的なサイズのノミで、幅広い用途に適しています。裏スキ加工(2枚裏)を細かく2つに分けて加工しています。

木材に真っすぐ突き立てることができるよう、スキ加工とスキ加工の間に残っている面部分が定規の役割を果たすようになっており、扱いやすく初めてでもキレイに作業が行えるのがポイントです。

闘匠 ハイス追入のみ

ブランド伝匠
サイズ38.4cm×27.4cm×5.1cm
重量1.92kg
刃幅3mm・6mm・9mm12mm・15mm・18mm・24mm・30mm・36mm・42mm
付属品木箱

鋭い切れ味と高級感溢れる存在感が特徴的な10本セットのノミです。刃幅が小さいものから広いものまで網羅されており、どんな作業に対しても適切な加工が可能になります。

越後打刃物で他とは違う特別感があり、贈り物にもおすすめです。厳選された材料で作られたノミは、長く愛用できる一生ものとなります。

Gunpla 木工用のみ 4本組

ブランドGunpla
サイズ32.8cm×19.1cm×4.1cm
重量730g
刃幅6mm・12mm・19mm・25mm
付属品保護カバー

幅広い工作作業に適した4本セットのノミです。鋭利な刃先はすぐに使用可能で、再使用可能な保護カバーがついています。グリップは柔らかいゴム製で握りやすく、力が入れやすいのが特徴です。

コントロール性も高く、初心者や扱いに慣れていない方にもおすすめのアイテムです。一般木材から集成材までどんな木材にも適用できるため、用途を限らず活用できます。

TOLESA ノミセット

ブランドTOLESA
サイズ29.2cm×15cm×3.6cm
重量970g
刃幅6mm・10mm・13mm・19mm・25mm
付属品

滑りにくく人間工学に基づいたハンドルは、握った際の硬さや柔らかさが手にフィットしやすく、汗をかいても快適に作業を続けられます。耐久性も高く長く使えるのもポイントです。

DIYにも適したセット内容で、大工はもちろん芸術家や個人の趣味で作業を行う方など、誰にでもマッチするおすすめアイテムといえます。研がなくてもすぐに使えるのも特徴です。

大五郎 木彫のみ 3本組

ブランド近与(KONYO)
サイズ18.5cm×2.7cm×2.7cm
重量131g
刃幅9mm・15mm・24mm
付属品

木槌やハンマーの強い衝撃にもしっかりと耐えることができる強化プラスチックの柄を採用しており、耐久性はもちろん、握り心地や使い勝手も最上級もアイテムです。

9mm・15mm・24mmと、幅広い仕様できる3本セットで、趣味のDIYはもちろん、額や鏡枠などの装飾彫りにも適しています。初めてノミを手に入れようとしている方にもおすすめです。

まとめ:素材のサイズに合わせたノミを選んでみよう

ノミには様々な種類があり、用途や目的に合った適切なものを選ぶ必要があります。サイズも様々で、正しい情報や知識がなければどれを選べばいいか分からないと悩んでしまう方も少なくありません。

ノミを選ぶ際には、本記事でお伝えした内容を参考に、どんな作業のために使用するのかをまずは明確にし、最も適しているノミの種類を把握しておくことが大切になります。

正しく手入れしたうえで扱うことができれば、長く愛用することも可能です。単品での購入はもちろん、おすすめアイテムとして紹介したセットアイテムもあるため、何が本当に必要かをしっかり見極めましょう。

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